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5、6月のエアコン販売台数が過去11年で最多。コロナ禍の在宅で需要増、GfK調査

2020年1~9月期における家庭用エアコンの販売台数は平年比5%増

GfK Japanは、全国の家電量販店約4,000店の販売実績をもとに、2020年の家庭用エアコンの販売動向および購入者動向を発表した。例年需要のピークを迎える7月は販売不振となるも、全国的に気温の高かった5、6、8月は平年比で2桁増を記録。2020年1~9月期では同5%増となった。同購入理由としては特別定額給付金の支給や、新型コロナウイルスの感染拡大による在宅時間増加などが挙げられた。

2020年のエアコン販売は、気温の変化や新型コロナウイルスの影響を受け、例年とは異なる大きな変動がみられたという。4月は外出自粛ムードが醸成されたことや、家電量販店の休業および時短営業が影響したとみられ、販売台数は平年比18%減。その後、全国的な気温の上昇をうけ、5月は平年比55%増、6月は同41%増と大幅に拡大し、両月とも過去11年間で最多の販売台数を記録した。一方、本来は7月に需要のピークを迎えるエアコン市場だが、今年7月の販売台数は夏前の5月を下回り、例年と大きく異なる様相をみせたとする。

6月の平均気温は東日本で平年を1.9℃上回るなど、観測史上最高値を記録し夏場の販売を押し上げた。しかし梅雨明けが例年より遅れ、7月の販売台数は平年比47%減と大きく落ち込んだ。東・西日本の日照時間が1946年の統計開始以来最も少なく、平均気温も平年を下回ったことが需要減につながったと想定する。

7月の不調によって需要期の販売水準は押し下げられたものの、8月は東日本で平年を2.1℃、西日本で1.7℃も上回る過去最高の平均気温となり、台数は平年比39%増と急伸。9月は北日本や東日本を中心に気温が高く、販売台数も平年比23%増となり、結果として2020年1~9月期では同5%増と、平年を上回る結果となった。

7月の販売台数は落ち込んだものの、5、6月は過去11年間で最多の販売台数を記録

一般的なエアコンの購入理由としては故障・不調による買い替えが最も多いが、今年はエアコン購入を後押しした別の要因として、特別定額給付金も挙げられるという。2020年4~7月のエアコン購入者約4,500名に対して8月に実施した調査によると、購入理由として「特別定額給付金がある」と回答した割合は20%となった。給付金の支給が進んだとみられる6月の購入者に限定するとこの割合は24%となり、給付金によるエアコン販売への影響が顕著にみてとれた。

また購入理由として「エアコンがない部屋にも取付する必要があると思った」を挙げた割合は21%。その設置部屋の内訳をみると、「寝室」が31%、「子供部屋」が29%、「リビング」が28%、そのほかは「書斎(仕事部屋)」や「ダイニング」などであった。コロナ禍で在宅時間が増えた家庭も少なくない中、これまでエアコンが付いていなかった小部屋への設置が後押しされたとみられる。なお、約4割の世帯がエアコンを1台も保有していない北海道・東北地区では、同理由で「リビング」にエアコンを設置したと回答した割合は52%と過半を占めた。

同社はこれから冬に差し掛かり、新型コロナウイルスに加え、インフルエンザの流行も懸念される中、今冬は感染予防のため、例年に比べて外出を控える人が多いと考えられ、暖房器具の使用機会が増えると想定。また気象庁が10月、例年に比べ気温が低くなりやすい「ラニーニャ現象」が発生しているとみられると発表し、冬にかけてこの現象が続く可能性が高いと指摘していることから、在宅時間が増加する中で寒冬を迎えれば、暖房需要は大幅に増加するとみている。

特別定額給付金の支給や在宅時間増加が購入を後押し