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ダイキン、近未来デザインで超薄型の「risora unitary」コンセプトモデルほか
2018年10月15日 18:45
ダイキン工業は、幕張メッセで開催中の「CEATEC JAPAN 2018」(会期:10月16日~19日)において「risora unitary」のコンセプトモデルや、室内に居ながら"自然の風の心地良さ"を体感できるテスト展示などを行なっている。
より近未来感のあるデザインが特徴の「risora unitary」コンセプトモデル
ルームエアコン「risora」の次世代機となる「risora unitary」のコンセプトモデル。近未来的なデザインと、室内機の薄さが特徴。というのも室内機には吸気口と送風口を備えるのみで、壁の向こう側に、従来は室内機にあった熱交換器室とファン、室外機を配置しているという構造なのだ。発売時期については未定とするが、さほど遠くはないという。(編集部注:見学時、展示の表記「unitry」は誤記とお話をいただいています)
温・湿度、PM 2.5、CO2などを管理できる「Beside system」
「Beside system」は、室内の温・湿度に加え、ルームエアコンで管理できなかったPM 2.5やCO2、ニオイなど、室内の空気環境を管理できるシステム。写真の右手前にあるセンサーでは、CO2やPM 2.5などを計測。写真中央にある円形部分は「IAQユニット」で、外気を取り入れる吸気口になっている。もちろん壁の外側にはフィルターがあり、例えばセンサーが「室内のCO2濃度が高い」と判断した場合には、新鮮な空気を吸気して、室内へ送風する。
「IAQユニット」とエアコンは、センサーとエアコンのセンサーの検出結果に基づき連動するため、様々な空気環境を改善できるという。さらに「IAQユニット」で吸気を行なうと、室内の空気圧が高くなるために、部屋の隙間などからのホコリや花粉の侵入を防ぐこともできるという。
従来の空気環境管理システムは、システム一式を導入する必要があるため、新築時以外には手が出ないという問題を、本システムで解消したいとしている。また今後発売される、同社製のミドルレンジ以上のエアコンであれば、ネットワーク接続機能を追加できるために、本システムを導入可能だという。
入眠から起床までを、心地良くサポートする「Chiffy」
「Chiffy」は、バイタル(生体)センサー、空気砲を備えるシーリングライトと、アロマディフューザーで、入眠から起床までを心地よくサポートするという。ライトの下に横たわった人間の、うとうとしている、深い睡眠にある、浅い睡眠にあるといった状態変化は、バイタルセンサーが検出する。
例えば睡眠前のリラックスタイムでは、シーリングライトの光量が落ちるとともに光色が暖色系に変化。アロマディフューザーからは、選択した香りが漂うという。さらにウトウトしてくると、天井の空気砲から、一定間隔で空気が放たれる。これは、赤ちゃんを手でトントンしたり、電車のガタンゴトンという”一定の振動"が入眠を誘う効果を取り入れたものだという。
実際に入眠すると、シーリングライトは全動作を停止し、睡眠の状態に合わせてエアコンが稼働するという。また起床時間が近くなると、ライトの光量が増え、空気砲も稼働するという。空気砲を利用することで、周囲の人を起こすことなく、当人だけ起きることが可能になるとしている。
自然の心地良さを体感できる「Wind Creator」と「Linked Air」
「Wind Creator」は、実際に軽井沢で計測したという、自然の心地良い風を再現した装置。自然の風が持つ「1/fゆらぎ」「大きな風速の変化」「体全体を吹き抜ける風」を体感できるという。まずは来場者に、この自然の風の心地よさを体感してもらうことを考え、9つのファンには室外機のファンを利用して、テスト展示にしたという。
直接の実用化を想定しているわけではなく、この風の心地良さをいろいろな製品に反映させて行きたいとしていた。
「Linked Air」は、ディスプレイの額縁部分にファンが内蔵され、4辺から画面中央に向かって吹いた風がぶつかり、手前側に吹いてくるというもの。デモ機には、画面の前にいる人を認識し、人と画面の間の距離を計測するセンサーを搭載。風がぶつかって手前に吹いてくる位置は、画面前に人のいる場所になるよう座標を計測し、画面からの距離に応じて、風の強さを変化させるという。
画面前に複数人がいる場合には、風がぶつかる場所を画面に最も近い人のいる場所にするという。こちらも、風のもつ心地良さを体感してもらうことを想定して開発したもので、直接商品化するわけではないとしている。
いずれのデモも、空気の温・湿度、香り、風の体感、音など、自然の風の心地良さを室内に取り込み体験できるものだという。