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新生活を機に家電製品の正しい使い方を確認するよう注意喚起~NITE

 独立行政法人 NITE・製品安全センターは、新生活の始まるこの時期、家電製品の取り扱いには特に注意が必要だと呼びかけた。

 新年度が始まり、進学や転勤などで生活家電を購入する機会が増えているとする。その中でも毎日何気なく使っている電子レンジやヘアドライヤー、洗濯機など、暮らしに欠かせない身近な製品ほど、不注意や誤使用による事故も多く発生しているという。新生活をはじめる前に、それぞれの製品について今一度、正しい使い方を確認しておこうというものだ。

 平成24年〜28年の5年間に、NITEに通知された製品事故情報の中で、電子レンジとヘアドライヤー、洗濯機の事故は453件にのぼる(それぞれ順に211件、75件、167件)。

 このうち、電子レンジとヘアドライヤーの約3割、洗濯機の1割以上が、使用者の誤使用によって引き起こされた事故だったという。

5年間で、電子レンジとヘアドライヤー、洗濯機の事故は453件にのぼる

 これまでの事故事例や事故防止のためのポイントは下の通り。

電子レンジの事故事例

 電子レンジに関する事故事象の中で圧倒的に多いのが、庫内に食品カスなどの汚れが付着した状態で使用したため、食品カスが過熱され炭化してスパークが発生するというもの。

電子レンジで最も多い事例が、庫内に付着した汚れが炭化して発火するもの

 注意ポイントとして、電子レンジは庫内の汚れが発火の原因になるのでこまめに掃除するよう推奨。

電子レンジにおける、事故事象別の事故発生件数
ドライヤーの事故事例

 ヘアドライヤーの電源コードを本体に巻き付けて収納しており、プロテクター部分(本体とコードの付け根部分)を屈曲させてしまったため、半断線状態となり、異常発熱してショートし出火、手にやけどを負った。

ヘアドライヤーに関しては、事故事象の85%が電源コードの発火によるもの

 ヘアドライヤーは電源コードを本体に巻き付けたり、ねじれた状態のまま使用しない。

ヘアドライヤーにおける、事故事象別の事故発生件数
洗濯機の事故事例

 洗濯機で油分が付着したキッチンマットを洗濯し、乾燥させ、洗濯槽内に放置していたところ、キッチンマットに残っていた油分の酸化熱により温度が上昇し、熱がこもる状態であったため自然発火し、洗濯機内部が焼損した。

付着した油分の乾燥による自然発火の再現

 その他、洗濯機の洗濯タイマーが故障した状態のまま長時間運転されていたため、洗濯モーターが過熱して出火。洗濯機は前の入居者が置いていったもので、使用者は故障を知りつつ使用を続けていた。

 洗濯機は油分が付着した洗濯物は乾燥機能を使用しない。また、譲り受けるなどしたいわゆる中古品や、賃貸に据付けられているものは長期間使用されていて劣化している場合もあり、点検が必要だ。

洗濯機における、事故事象別の事故発生件数

家電製品全体の注意点

 すべての家電製品に関わる注意事項としては、下記が挙げられる。

 ・使用開始前に取扱説明書や本体表示の注意事項を確認する。
 ・電源コードに無理な力を加えたり、きつく束ねたりしない。
 ・異音や異臭など不具合を感じたら使用を中止する。
 ・リコール対象製品製品はすぐに使用を中止し、事業者や販売店に連絡を取る。

 新生活を機に、以上のことに注意して、家電製品を使うようにしよう。