スパイス「ミキシングマグ」

　ここ最近、コーヒーショップでホットドリンクを注文するのが習慣になっている。特にラテ系の甘いドリンクがお気に入りで、仕事の昼休みが終わる前にふらっと立ち寄ってしまう。

　近頃はスーパーにも粉末のカフェラテやホットチョコレートなどが多く並び、家庭でも気軽に楽しめるようになった。しかし、どうも家とカフェではクリーミーさに差がある。確かに味はおいしいのだが、泡立ちがほとんどなく、舌触りが違ってしまうのが残念だ。

　そこで今回は、簡単にドリンクを泡立てられる「ミキシングマグ」という製品を購入した。

　この商品、簡単に言えばハンドミキサー付きのマグカップになる。マグカップにフタをしてドリンクをミキサーにかけ、容器を移し変えることなくそのまま飲めるのが最大の利点だ。

　セット内容はマグカップ、ハンドミキサー、マグカップ専用のフタ、スプーンの4点。マグカップは直径約9cm、高さ13.5cmと大きめサイズ。女性だと両手で包み込んでも余裕があるだろう。ハンドミキサーは単三電池2本で動くようになっており、必要なときに頭の部分を押すとミキサーが動く。取り外しはできないので、洗う際は金具部分だけを洗うといった仕様だ。

　個人的に素晴らしいと思ったのは、付属のスプーンが磁器製だった点。金属でないので温かみがある。

パッケージ内容は、マグカップ、ハンドミキサー、マグカップ専用のフタ、スプーン	泡立て部分は直径2cmほど

フタをひねると電池を入れるスペースが現れる。先端の金具は外れやすいので、無くさないように注意	取っ手部分が大きいので手で包み込める。安定感があって◎

　早速、キャラメルマキアートの粉末を使って試してみた。使い方はは、普段どおりにマグカップに粉末を入れ、熱湯を注ぐ。そしてフタをしっかりはめ、上に空いた穴からミキサーを差し込む。フタを片手で押さえながら、ミキサーのスイッチを入れる。

　駆動音はさほどうるさくなく、フタをしっかり押さえていれば激しい音がすることはない。フタがあるので、ミキサーを使用しても周囲に飛び散る心配がないのも良い。

運転中のようす。動作音は通常のハンドミキサーよりも小さい

　ミキシングは10秒ほどでOK。フタを開けてドリンクの状態を見てみると、うっすらと泡立っているのが確認できる。手間をかけずに作ったにしてはなかなかの出来栄えだ。飲んでみると味も上々。熱湯をただ注ぐだけと違い、表面に泡があるだけで見た目も美しい。贅沢をいえば、もっとふわふわの泡がカップの表面を覆い尽くしてほしいところだが、このミキサーのパワーではこれが限界のようだ。

お気に入りの粉末ドリンクで泡立てたところ……	少し粗いものの、表面は泡で覆われていた。お湯を注ぐだけよりもリッチな気分になれた

　特に感心したのは、飲み終わってカップの底を見ると、粉末がきれいに溶けきっていたこと。スプーンでかき混ぜるだけでは、どうしても粉末が沈殿しがちだが、10秒ミキサーにかけるだけでそれがまったくなかった。また、マグ内にひとまとめにできるため、場所もかさばらない。キッチン用品としての配慮も垣間見られる。

　シンプルで使いやすいので、自分で使うのも良いし、プレゼントにも向いている。インスタントのドリンクを、普段よりも“ほっこり”とした味わいにする、ちょっと贅沢なマグカップだ。