LED電球、どれを買う?

パナソニック「EVERLEDS 小型電球形 全方向タイプ LDA5LGE17W」

~光の広がりは電球そのもの。E17口金の白熱電球との交換に

E17口金のLED電球では群を抜く「配光角300度」

パナソニック「EVERLEDS(エバーレッズ) 小型電球形 E17口金 全方向タイプLED電球 LDA5LGE17W 」。明るさを示す全光束は380lmで、日本電球工業会の基準では小型電球25W形相当となる

 白熱電球のような光の広がりを意識した「全配光タイプ」のLED電球が、電球メーカー各社から数多く送り出されている。2011年は一般的なE26口金タイプのものが中心だったが、2012年からは、E26口金よりもソケットのサイズが小さい「E17口金」にも取り付けられる小型電球タイプが登場し始めている。

 今回紹介するのは、そんなE17口金で広配光タイプの、パナソニック「EVERLEDS(エバーレッズ) 小型電球形 全方向タイプLED電球 LDA5LGE17W 」だ。すでにE26口金で販売されている広配光タイプの小型版となる。

ミニクリプトン電球(左)とEVERLEDS LDA5LGE17W (右)を並べた画像。床方向も含め、全方向に光がしっかり届いている

 光が広がる小型電形のLED電球は、他社からも販売されているが、本製品は“群を抜いて光が広がる”のが大きな特徴と言えるだろう。配光角は約300度で、日本電球工業会が規定する全配光タイプの条件である「配光角180度以上」の条件を軽く超えている。数値上では、小型白熱電球の配光角の約320度に肉薄する光の広がりが得られることになるが、実際の明るさはどのようなものだろうか。

 なお、明るさを表す全光束は380lmで、日本電球工業会のガイドラインでは「小型電球25W形相当(230lm以上)」。パナソニックのLED電球シリーズ「EVERLEDS」の特徴である、密閉形器具にも対応している。

メーカー名パナソニック
製品名・品番EVERLEDS(エバーレッズ) LDA5LGE17W
全光束380lm
口金タイプE17
光色2,800K (電球色相当)
小型電球と比較した明るさ25W形相当
定格寿命40,000時間
調光器対応-
密閉器具対応
防湿・防雨型器具対応
配光角度約300度
実売価格2,980円(yodobashi.com)

※ミニクリプトン電球はパナソニックの「LDS100V54WWK」「LDS100V36WWK」(いずれも250円で購入)を使用
※比較用の電球形蛍光灯は、NECライティング「コスモボール・ミニ」を使用
※E26口金の照明器具では、E17口金の変換アダプタを使用

【基本スペック編】

サイズ比較

 実測サイズは88×45mm(高さ×直径)。E17口金の小型白熱電球(ミニクリプトン電球)よりも背は21mm高く、電球の直径も10mm大きいため、どちらかといえば電球形蛍光灯の大きさに近い。継ぎ目のないグローブが電球全体の半分を占めており、放熱部は白色で滑らか。口金に向かって細くなるスッキリとしたデザインは、全体的に大きくても電球に近いフォルムだ。

写真中央がLDA5LGE17W 。高さは88mm(中央)で、ミニクリプトン電球よりも21mm背が高い。口金付近の径は24mmで、ミニクリプトンよりも5mm太い。小型電球形とはいえ、蛍光灯並みの大きさがある。重量は49gと、小型LED電球の中では若干重めの部類に入る
直径は45mm(中央)で、ミニクリプトン電球よりも10mm大きい。LEDを覆うカバーは球体に近く大きいので、放熱部は真上から見ると全く見えない

重量は実測で49gだった。小型電球形としては若干重めではあるが、実際の器具に取り付けて、器具が傾くような事は全く起こらなかった。取り立てて気にする重さではないだろう。

器具に取り付けたようす

 シェード(笠)が深いタイプの器具に取り付けた場合、器具内部にきちんと収まった。さすがにミニクリプトン電球と並べてしまうと、見た目の印象は変わってしまうが、大きな球形のグローブが電球らしく、多少見える放熱部はほとんど気にならないだろう。

【ミニクリプトン電球:40W】
電球の球体部が見える角度から撮影した
【小型電球形蛍光灯】
らせん状の蛍光管がかなり目立つが、器具内には収まっている
【EVERLEDS E17 LDA5LGE17W 】
ミニクリプトン電球よりはだいぶ大きくなってしまうが、球形のカバーが電球らしく、器具内にちゃんと収まっている。放熱部も白色なので気にならない

 一方、電球を横向きに取り付ける小さめのダウンライト(75×80mm[開口部の幅×深さ])には取り付けられず、可変式のソケットを使う必要があった。取り付ける器具によっては、前もってサイズを確認しておきたい。

【ミニクリプトン電球:40W】
小型のダウンライト(開口部の直径は75mm、深さは80mm)にミニクリプトン電球を取り付けた様子。電球はほとんど横向きになる
LDA5LGE17W と小型電球型蛍光灯は、我が家のダウンライトにそのまま取り付けられなかった。比較するために、斜め付けダウンライト用可変式ソケット「RITEX E17LED電球専用 可変式ソケット DS17-10(写真)」を取り付けた
【ミニクリプトン電球:40W 可変ソケット付き】
ミニクリプトン電球は器具にすっぽりと収まる
【小型電球形蛍光灯 可変ソケット付き】
多少電球の先が飛び出すが、収まりぐあいはまずまず
【EVERLEDS E17 LDA5LGE17W 可変ソケット付き】
電球のカバーは器具から飛び出すが、見た目の印象は悪くない

光の広がりかたと配光性

 光の拡散性は、ミニクリプトン電球とほとんど変わらない。光源部を中心に、床方向も光がしっかり届き、さらに横~斜め上~上へと満遍なく全体的に広がる。まさに“全方向”の輝きだった。さらに、光が遠くまで届いている印象もあった。

【ミニクリプトン電球】
ソケットぎりぎりまで明るい。電球を中心に床面に近いところから光が広がっている
【小型電球形蛍光灯】
ソケット付近にもかなり光が届いている。しかし遠くまでは光が届かない印象だ
【EVERLEDS E17 LDA5LGE17W 】
光源部を中心に床方向へもしっかり光が拡散している。印象はミニクリプトン電球とほとんど同じ。光が遠くまで届く印象もある

 電気スタンド型の器具にもバッチリだ。光は上方向へも下方向へもほぼ同じ明るさで光が広がる。シェードもムラなく輝き、LED電球に取り替えた違和感が全くない。このような器具に使えば、器具の雰囲気、光の広がりがしっかりと引き出せる。

【ミニクリプトン電球】
シェードは中心からまんべんなく光り、シェードの上下からほぼ同じ明るさの光が漏れる
【小型電球形蛍光灯】
ミニクリプトン電球と遜色なく、シェードのほぼ中心からまんべんなく光る。シェードの上下からもほぼ同じ明るさの光が漏れる
【EVERLEDS E17 LDA5LGE17W 】
光は上方へも下方へも同じように光が届いている。器具のほぼ中心からムラ無く輝いている

 小型のペンダント型の器具にも取り付けてみたが、器具が輝く姿は、ミニクリプトン電球とまるで遜色ない。光のグラデーションがシェードの形に沿って、上部から下方へ流れ、とても電球らしい輝きが再現される。このタイプの器具とも相性が良い。

【ミニクリプトン電球】
乳白ガラス製のペンダントの上方に光が偏る
【小型電球形蛍光灯】
ミニクリプトン電球と同様、シェードの上に明るさが偏る
【EVERLEDS E17 LDA5LGE17W 】
光色の違いこそあれ、器具の輝き方はミニクリプトン電球とほとんど同じ。器具の印象がそのまま再現される

明るさ(55cm直下の照度)

 直下照度は390lxだった(点灯15分後)。40W形ミニクリプトン電球の直下照度は467lxだったので、それと比べると数値的に落ちるが、そもそも日本電球工業会の基準で「小型電球25W形相当の明るさ」と規定されているので仕方がない。とはいえ、光はテーブル面全体から壁面までしっかり広がり、横並びで比較しなければ、40W形ミニクリプトン電球の取り替えも現実的な印象だ。

 なお点灯中は、電球からジーという雑音がすることもなく、ラジオにノイズが乗ることもなかった。

【ミニクリプトン電球:40W 467lx】
光源を550mm上方にセットし、直下照度を計測した
【電球形蛍光灯 328lx】
【EVERLEDS E17 LDA5LGE17W :390lx(点灯15分後)】
点灯直後は440lxあったが、15分後には少し暗くなって安定する。直下の値は40W形ミニクリプトン電球よりも劣るが、光がたっぷり広がるのであまり暗くなったという印象にならない

 ミニクリプトン電球よりも大きいので、取り付ける器具は選ぶ。しかし、光の広がり方は遜色なく、電球らしい自然な光の広がりが得られる。また、全体的に明るいので、器具との相性が良ければ、40W形ミニクリプトン電球からの取り替えも十分に対応できそうだと感じた。

【実使用編】

 ここからは実際の生活シーンに取り付けて、よりリアルな使用での実力を探っていく。密閉器具にも対応しているので、浴室や密閉型のインテリアライトにも使用した。

 なお、LDA5LGE17W は我が家のダウンライトには取り付けられない。したがって、前述の【器具に取り付けたようす】の項で使用した、斜め付けダウンライト用の可変式ソケットを利用した。

玄関

 玄関では、40W形ミニクリプトンと取り替えても満足がいく明るさだった。拡散性は十分で、空間全体に柔らかく光りが広がる。赤みを抑えた温かみのある光色は玄関にもふさわしく、影も柔らかく落ちる。落ち着いた雰囲気が演出できるだろう。

【ミニクリプトン電球:40W】
少し光量が控えめかもしれないが、玄関として問題ない明るさだ
【小型電球形蛍光灯】
40W形のミニクリプトン電球とほぼ同じ明るさが感じられる。しかし、演色性はイマイチ
【EVERLEDS E17 LDA5LGE17W 】
並べて比較しなければ、ミニクリプトン電球とあまり変わらない明るさだった。光色はやや異なるものの、全体的には良い印象だ

浴室

 浴室はまずまずだった。40W形電球形蛍光灯よりも明るい印象が得られ、光色は自然。40W形ミニクリプトン電球のと比べれば多少暗くはなるが、浴室の隅々まで光が行き渡るので、さほど問題はなかった。もし現在40W形小型電球をお使いならば、浴室用のLED電球としても十分に交換に値するだろう。

【ミニクリプトン電球:40W】
煌々とした明るさにはならないが、十分に明るい
【小型電球形蛍光灯】
蛍光灯は器具に閉じ込めると明るさが落ちる印象だ
【EVERLEDS E17 LDA5LGE17W 】
密閉器具に電球が完全に覆われても明るさを保っている。光が浴室の隅々まで届き、床面もしっかり明るい

※浴室で使用する場合は、器具が防滴構造であることが条件となります

トイレ

 トイレには全く申し分ない。明るさは40W形小型電球と交換しても遜色なく、壁面はミニクリプトン電球よりもむしろ明るく感じるほどだった。影も柔らかく、床面まで光がしっかり届いており、快適で清潔感のあるトイレが演出できるはずだ。

 なお、トイレは点滅頻度が高いため、点滅回数が寿命に影響する電球形蛍光灯の写真は割愛する。

【ミニクリプトン電球:40W】
狭い空間のトイレならば、40W形で十分な明るさを感じる
【EVERLEDS E17 LDA5LGE17W 】
狭い空間のトイレの場合、40W形小型電球と交換してもまったく遜色がない。清潔感も十分に感じられる

テーブルランプ

 テーブルランプも、40W形ミニクリプトン電球から取り替えて実用的だ。光はよく広がり、手元全体が十分明るいのに、テーブルからの反射光が穏やかで、眩しさが抑えられる印象だ。器具が顔の近くにあっても、熱が感じられず快適。光色、演色性ともに申し分なかった。

【ミニクリプトン電球:40W】
十分に明るく、細かな文字もしっかり読める
【小型電球形蛍光灯】
蛍光灯も明るさは十分。ただし、色味はミニクリプトン電球と比べ全体的に劣る
【EVERLEDS E17 LDA5LGE17W 】
40W形小型電球と交換しても明るさに遜色はない。むしろ、赤みが抑えられた光色が自然で、読書にピッタリだ。光が広がり眩しさも抑えられている

リビングルーム

 ここまで40W形と比肩する明るさが確認できたので、変換アダプタを用いて、E26口金のLED電球のレビューと同じように、リビングルームの全体照明としても使用した。

 透過タイプの器具との相性はとても良い。明るさは若干落ちるが、比較しなければほとんど気にならないレベル。器具は均等に輝き、部屋全体に柔らかな光がたっぷり広がる印象だ。天井や壁面へも光がしっかり届き、部屋全体が柔らかな光で包まれる。くつろぎのあかりとして、心地良い雰囲気が演出できる。

【ミニクリプトン電球:40W×2 透過タイプのシェード】
光が部屋全体に行き渡り、くつろぎの空間に十分な明るさがある
【小型電球形蛍光灯×2 透過タイプのシェード】
ミニクリプトン電球のようには明るさが広がらず、明るさが一段抑えられた印象になってしまう。色被り(余計な色が加わること)も起こり全体的にくすんで見えてしまう
【EVERLEDS E17 LDA5LGE17W ×2 透過タイプのシェード】
全体的な明るさは若干落ちるが、部屋全体に光が届き全体的な明るさのバランスはそのまま。光色は異なっても、リビングルームにふさわしい暖かみのある落ち着いた雰囲気になった

 非透過タイプの器具も良かった。下方向は明るさが落ちるが、その分、眩しさが抑えられる。天井へも光がしっかり届き、反射光は柔らかい間接光となって穏やかに広がる。光と影のコントラストがありながら、リビングルームらしい、落ち着いた雰囲気が好印象だ。

【ミニクリプトン電球:40W×2 透過タイプのシェード】
光のコントラストが小気味良い。十分な明るさもあり、テレビ画面に照明が当たらず見やすい
【電球形蛍光灯×2 非透過タイプのシェード】
白熱電球のように上部へも光が広がるが、透過タイプと同様、色がいまひとつ
【EVERLEDS E17 LDA5LGE17W ×2 非透過タイプのシェード】
床面の明るさは多少落ちるが、天井面からの反射光がある点が良い。光と影のコントラストが穏やかで、くつろいだ雰囲気が演出できている
【EVERLEDS E17 LDA5LGE17W ×2 インテリアライト2台】
柔らかな赤みを抑えた光が、部屋全体に広がりより一層、くつろぎ感や落ち着きが演出できる。器具もムラ無く輝き、しかもさほど眩しくない。電球らしいやさしい雰囲気が楽しめる

 複数の局所照明を組み合わせた使い方もお勧めだ。部屋全体に柔らかな光が広がって、薄暗さを感じない、くつろいだ雰囲気が演出できる。器具はムラ無く柔らかく輝き、かつ不快な眩しさを感じさせない。

リビングルーム(インテリア照明)

 密閉型のインテリア照明にも適している。器具に光のムラは浮かばず、ミニクリプトン電球と全く遜色ない印象だった。ただし、器具が顔に近い場合は眩しさを感じてしまうため、少し離れた場所に置き、部屋全体を照らす局所照明の1つとして利用するのがいいだろう。

【ミニクリプトン電球:40W】
40W形はかなり明るい。直視するには不快な眩しさを感じてしまう
【小型電球形蛍光灯】
明るさの印象はミニクリプトンよりも落ちるが、やはり眩しい
【EVERLEDS E17 LDA5LGE17W 】
器具はムラなく輝き、器具が持つ雰囲気を引き出している。やっぱり眩しいので、目に触れる距離を置き、全体照明の1つとして活用するのが良いだろう

食事の風景

 食事のシーンにも良かった。光色はミニクリプトン電球と異なり、赤みを抑えたスッキリとした色合いだが、ハムや目玉焼きの白味もくすまず、食事全体がおいしそうに見えた。食器の材質による白さの違い、ランチョンマットの本来の色合いも再現されていた。テーブルと器具の距離は80cmだったが、1灯でも十分な明るさが得られた。

【ミニクリプトン電球:40W】
全体的においしそうに見える。しかし、モスグリーンのランチョンマットは茶色っぽく見えてしまっている
【小型電球形蛍光灯】
光色の良さに定評のあるNECの電球形蛍光灯だが、ミニクリプトン電球と並べると全体的に発色が悪く見えてしまう
【EVERLEDS E17 LDA5LGE17W 】
光色が少し黄色っぽいが、演色性はまずまず。食べ物全体はおいしそうに見え、微妙な色合いの違いも再現されている。テーブルの色も自然で暖かな雰囲気の食卓が演出できる

40W形ミニクリプトン電球と交換で、元が取れるのは【1年4カ月】

 カタログ上の消費電力は5.4Wだが、実測では4Wだった。40W形ミニクリプトン電球に近い明るさながら、消費電力は1/9と大きく節約できる。初期費用はかかるが、電球代も、約1年4カ月で回収でき、さらに10年以上使い続けられる。

 電球形蛍光灯からの交換も現実的だろう。蛍光灯を3個目に取り替える5年7カ月目で、ランニングコストが逆転する試算となるため、電球の交換の手間を省くメリットもある。明るく、演色性においては蛍光灯を確実に上回っており、点灯回数による寿命への影響も受けないため、取り替えるだけで電気代節約以上のメリットが得られるはずだ。

【ミニクリプトン電球:40W】
消費電力は35W。消費電力1Wあたりの発光効率は14lm/Wになる
【小型電球形蛍光灯】
消費電力は7W。発光効率は46lm/W
【EVERLEDS E17 LDA5LGE17W 】
消費電力は4W。公表されている発光効率は70.3lm/Wととても高い
【従来の光源と比較した“いつになったら元が取れるか”試算】
光源実測
消費
電力
1カ月3カ月半年10カ月1年1年
4カ月
2年5年
7カ月
EVERLEDS E17
LDA5LGE17W
4W3,001円3,044円3,108円3,193円3,236円3,321円3,491円4,407円
ミニクリプトン
電球 40W
35W436円807円1,363円2,355円2,727円3,469円5,203円14,681円
小型電球型
蛍光灯 40W
7W817円890円999円1,145円1,218円1,364円1,656円4,786円

※表中の金額は、電球代と電気代をプラスした「維持費」
※1日の使用時間は8時間と仮定
※ミニクリプトン電球は、8カ月ごとに電球代を加算する (切れた電球代の購入費として)
※電気代は1kWh=22円で計算

光の広がりは電球そのもの。40W形ミニクリプトン電球からの取り替えも問題なし

 LDA5LGE17W は、明るさ40W形の小型電球と置き換えにちょうど良いLED電球だった。25W相当の明るさで若干明るさは落ちるものの、実際に生活するぶんには問題ない明るさが得られる。しかも、小型電球と遜色ない光の広がりがあるので、器具の輝きやインテリア全体の雰囲気が大きく変わらない。電気代も40W形小型電球の1/9と、飛躍的に節約できる。

 実売で1個3,000円近い価格は気になるが、それでも電球と遜色のない全方向に広がる光の拡散性と、小空間の全体照明に使える明るさは、価格に見合った価値を感じることができた。E17口金の電球形蛍光灯と比べても、消費電力はその半分近く(4/7)になるので、電球型蛍光灯との取り替えにもお勧めだ。

 ただし、小型電球形とはいえ、本体サイズは電球型蛍光灯並みに大きい点には気をつけたい。取り付けられる器具を選ぶので、特にダウンライトでは、購入前に器具のサイズを確認しておくことをおすすめする。

 数多くの生活シーンで使用したが、玄関、廊下、浴室にトイレなどの、狭く、長時間過ごさない場所なら1灯でも十分な明るさが実感できた。2灯使いならば、柔らかく広がる光が広い空間のリビングルームに映え、電球らしい居心地の良い雰囲気も演出できる。「器具の印象、空間の雰囲気をより大切にしたい」というE17口金の電球ユーザーの方に、ぜひ検討して欲しいLED電球だ。

【パナソニック 「EVERLEDS 小型電球形 全方向タイプ LDA5LGE17W」はこんなLED電球】

・小型電球と遜色ないほど、全方向に光が広がる
・明るさは40W形ミニクリプトン電球に近く、交換しても実用に値する
・本体サイズがミニクリプトン電球より大きめなので、購入前に器具を確認すること
・密閉器具、屋外の防湿・防雨型器具にも対応
・40W形ミニクリプトン電球と交換した場合、1年4カ月で電球代が回収できる(1日8時間使用)

藤原 大蔵