LED電球、どれを買う?

NEC「LIFELED'S (ライフレッズ) 小型電球形 LDA6L-G-E17/S」

~“いつもの風景”を大きく変えない、明るさ40W形相当の小型LED電球

よくあるLED電球のデザインで、40W形の広配光。まん丸のグローブは小型電球らしい

NECライティングの「LIFELED'S (ライフレッズ) 小型電球形 6.0W 全周配光・断熱材施工対応 LDA6L-G-E17/S」。明るさを示す全光束は500lm。日本電球工業会の基準で、小型電球40W形相当となる

 LED電球は素のままでは光が広がりにくいが、最近は内部機構に工夫を凝らすことで、白熱電球並みに光が広がる「全般配光形」のLED電球が次々と登場している。しかしE17口金タイプでは、小さな小型電球サイズに、白熱電球に近い明るさと拡散性の両方を収めることの難しさからか、形状やデザインが「小型電球らしい見た目」から離れてしまう事も起こりうる。

 そんな中から、今回はNECライティング「LIFELED'S(ライフレッズ) 小型電球形LEDランプ 全般配光形LDA6L-G-E17/S」(以下、ライフレッズ)を紹介しよう。

 本製品の特徴は形状にある。E17口金の全般配光形LED電球は、前述の通り小型電球らしい見た目と印象が違うものが多い。しかしライフレッズは、見た目も大きさもよくあるE17口金のLED電球なのに、白熱電球のように光が広がる。また、光源部のグローブは、ミニクリプトン電球と同じ径でまん丸。小型電球と交換しても、器具の見え方は変わらなそうだ。

 明るさを表す全光束は500lmで、小型電球40W形に相当する(日本電球工業会の規定で440lm以上)。配光角度は290度で、小さくて丸い「拡散用カバー」と内部の「広配光用レンズ」を組み合わせて、小型電球並みの拡散性を実現している。しかも、密閉器具、断熱材施工器具にも対応している。

広配光用レンズと拡散用カバーを組み合わせ、配光角度は290度(NECライティングホームページより抜粋)
点灯した様子。広配光用レンズの効果で、側面からより強い輝きが放たれる
ミニクリプトン電球(左)とライフレッズLDA6L-G-E17/S(右)を並べた画像。口金付近は少し弱いが、光が広がる様子はミニクリプトン電球とほとんど同じだ
メーカー名NECライティング
シリーズ名・品番LIFELED'S (ライフレッズ) LDA6L-G-E17/S
全光束500lm
定格消費電力6.0W
口金タイプE17
光色電球色相当
小型電球と比較した光量40W形相当 (ランプ単体)
定格寿命40,000時間
調光器対応-
密閉器具対応
断熱材施工器具
配光角度290度
平均演色評価数Ra80
実売価格2,980 円 (yodobashi.com)

※ミニクリプトン電球はパナソニックの「LDS100V36WWK」(250円で購入)を使用
※比較用の電球形蛍光灯は、NECライティング「コスモボール・ミニ」を使用
※E26口金の照明器具では、E17口金の変換アダプタを使用

【基本スペック編】

サイズ比較

 実測したサイズは35×80mm(直径×高さ)だった。背はミニクリプトン電球(E17口金の小型電球)よりも13mm高いが、直径は全く同じ。まん丸のグローブが、ミニクリプトン電球の印象にとても近い。口金に向かって細くなる白色のヒートシンクはやや大きめだが、凹凸の無い滑らかな仕上げ。全体的には、スッキリとした電球らしいまとまりのあるデザインと言えるだろう。

 重量は実測で44gだった。背が高く、ヒートシンクも大きめという見た目に反して、全般配光形の小型電球形LEDの中では特に軽い。もちろん、実際に使用して、器具が傾くような事は全く起こらなかった。

中央がライフレッズ。いわゆる「LED電球」らしい形状だが、球体のグローブはミニクリプトン電球のイメージに近い。高さは80mm、口金付近の径は25mmで、ミニクリプトン電球よりも13mm背が高く、6mm太かった。重量の44gは、小型の全般配光形LED電球中では軽め
グローブの直径は35mm(中央)で、ミニクリプトン電球と同じ。電球の真下からは放熱部が見えない。LEDを覆うカバーは半透明な樹脂で、電球内部はほとんど見えない

器具に取り付けたようす

 シェード(笠)が深いタイプの器具に取り付けた場合、器具にきちんと収まった。背が高い分、電球の先が多少せり出すが、球体のグローブがとても電球らしい。放熱部は多少見えても、白色なのでさほど気にならない。

【ミニクリプトン電球:40W】
電球の球体部が見える角度から撮影した
【小型電球形蛍光灯】
らせん状の蛍光管がかなり目立つが、器具内には収まっている
【ライフレッズ E17 LDA6LGE17S】
背は高く、白い放熱部は覗くが、器具内にきちんと収まった。球体のグローブがミニクリプトン電球の印象にとても近い

 一方、電球を横向きに取り付ける、我が家の小さめのダウンライト(75×80mm[開口部の幅×深さ])には取り付けられず、可変式のソケットを使う必要があった。取り付ける器具のサイズを、前もって確認しておきたい。

【ミニクリプトン電球:40W】
小型のダウンライト(開口部の直径は75mm、深さは80mm)にミニクリプトン電球を取り付けた様子。電球はほとんど横向きになる
ライフレッズと小型電球型蛍光灯は、我が家のダウンライトにそのまま取り付けられなかった。比較するために、斜め付けダウンライト用可変式ソケット「RITEX E17LED電球専用 可変式ソケット DS17-10(写真)」を取り付けた
【ミニクリプトン電球:40W 可変ソケット付き】
ミニクリプトン電球は器具にすっぽりと収まる
【小型電球形蛍光灯 可変ソケット付き】
多少電球の先が飛び出すが、収まりぐあいはまずまず
【ライフレッズ E17 LDA6LGE17S】
ミニクリプトン電球よりも電球の先が飛び出すが、見た目の印象はミニクリプトン電球とほとんど変わらない

光の広がりかたと配光性

 配光角度290度の“全周配光”とパッケージ上で謳うだけに、力強い光が床面にもしっかり届いた。光が四方八方に、遠くまで広がっている。

【ミニクリプトン電球】
ソケットぎりぎりまで明るい。電球を中心に床面に近いところから光が広がっている
【小型電球形蛍光灯】
ソケット付近にもかなり光が届いている。しかし遠くまでは光が届かない印象だ
【ライフレッズ E17 LDA6LGE17S】
光源部を中心に床方向へもしっかり光が拡散している。電球の背は高いが、光の広がり方はミニクリプトン電球にとても近い。光が遠くまで届く印象もある

 電気スタンド型の器具との相性はとても良い。シェードはムラ無く輝き、シェードの上下から力強い光がバランス良く届く。器具のデザイン性をしっかり引き出し、光空間の印象は電球そのものと言って良いだろう。空間を彩るインテリア照明、手元を明るく照らす読書灯として、ミニクリプトン電球と同じように活用できるだろう。

【ミニクリプトン電球】
シェードは中心からまんべんなく光り、シェードの上下からほぼ同じ明るさの光が漏れる
【小型電球形蛍光灯】
ミニクリプトン電球と遜色なく、シェードのほぼ中心からまんべんなく光る。シェードの上下からもほぼ同じ明るさの光が漏れる
【ライフレッズ E17 LDA6LGE17S】
光は上方へも下方へも同じような強さでしっかり届く。ムラのない輝きは器具のほぼ中心から放たれ、器具が持つ表情をしっかり引き出している

 小型のペンダント型の器具とも相性が良かった。シェードは全体的に均一に輝き、ムラがほとんどできないからだ。ミニクリプトン電球のように、口金付近に光が偏らず、器具の柔らかな表情を十分引き出している。

【ミニクリプトン電球】
乳白ガラス製のペンダントの上方に光が偏る
【小型電球形蛍光灯】
ミニクリプトンと同様に、笠の上に明るさが偏る
【ライフレッズ E17 LDA6LGE17S】
上方が狭まった器具でも光が偏らず、器具全体が均一に輝く印象だ。光色が電球形蛍光灯に近い

明るさ(55cm直下の照度)

 直下の明るさは、スペックからするといまひとつだった。本製品の全光束は500lmなので、490lmの40W形ミニクリプトン電球を上回る明るさを期待したが、直下照度が437lx(点灯15分後)で、ミニクリプトン電球に30lx足りない。とはいえ、数値の差ほど、見た目の印象は変わらなかった。交換しても問題ないだろう。

 なお点灯中は、電球からジーという雑音がすることもなく、ラジオにノイズが乗ることもなかった。

【ミニクリプトン電球:40W 467lx】
光源を550mm上方にセットし、直下照度を計測した
【電球形蛍光灯 328lx】
【ライフレッズ E17 LDA6LGE17S:437lx(点灯15分後)】
直下の値は40W形ミニクリプトン電球よりもわずかに下回るが、明るさの印象はほとんど同じぐらいだった。なお、点灯直後は460lxだった

 小型ダウンライトには直接取り付けられない背の高さと、直下照度がミニクリプトン電球の明るさを超えなかった点は多少気になった。だが全体的に見れば、白熱電球と遜色ない光の拡散性と、電球が覗いても違和感の少ない見た目は好印象。器具にハマれば、表情や雰囲気を十分引き出してくれそうだ。

【実使用編】

 ここからは実際の生活シーンに取り付けるが、結論を先に言ってしまうと、ほぼ全てのシーンで良い結果が得られた。40W形ミニクリプトン電球と取り替える、トータルバランスに優れた全般配光形の小型LED電球としてお勧めしたい。

 結論を前倒しした理由は、「小型ダウンライトに直接取り付けられない」以外、欠点らしいものが特に見当たらないため。とにかく取り付けられさえすれば、明るさ、拡散性、雰囲気、演色性に電球の見た目、いずれもLED電球に取り替えたストレスが少なく、「フツーに良い」のだ。

 それでは、それぞれのシーンをじっくりレビューしよう。なお、ダウンライトを使用するシーンでは、先の【器具に取り付けたようす】の項で使用した斜め取り付け器具用の可変式ソケットを利用し、比較基準を揃えて撮影している。

玄関

 先ほど照度を計測した際に、白熱電球よりも明るさがいまひとつだったので心配していたが、実際の玄関の器具に付けたところ、40W形ミニクリプトン電球よりも格段に明るくなった。ライフレッズは、電球の側面に輝きが集中しているため、側面が覆われない器具に使ったことが功を奏したと思われる。

 細かいことを言えば、光色の赤みが抑えられているようだが、全体的に温かく人を迎え入れるような雰囲気が演出できるだろう。映し出される影も穏やかだ。

【ミニクリプトン電球:40W】
玄関としては少し抑え目だが、まだまだ明るい
【小型電球形蛍光灯】
40W形のミニクリプトン電球とほぼ同じ明るさが感じられるが、演色性はイマイチ
【ライフレッズ E17 LDA6LGE17S】
ミニクリプトン電球よりも全体的に明るくなった印象だ。光色は異なるが、画像の手前まで光が届いており、暖かな印象が玄関にふさわしい

浴室

 浴室にもバッチリだ。電球が器具に完全に覆われても、光を通す器具ならば明るさは衰えず、ミニクリプトン電球と変わらない明るさが再現された。光色は暖かみがあり、浴室の隅々までしっかり広がった。リラックスタイムを、ゆったりした気持ちで過ごせるだろう。

【ミニクリプトン電球:40W】
煌々とした明るさにはならないが、十分に明るい
【小型電球形蛍光灯】
蛍光灯は器具に閉じ込めると明るさが落ちる印象だ
【ライフレッズ E17 LDA6LGE17S】
密閉器具に電球が完全に覆われても、光は浴室の隅々まで届いており、ミニクリプトン電球と変わらない明るさが再現された

※浴室で使用する場合は、器具が防滴構造であることが条件となります

トイレ

 トイレにも全く申し分ないだろう。影が柔らかく、落ち着いた雰囲気が演出できる。40W形小型電球を使っているなら、取り替えればさらに明るさがアップするだろう。赤みを抑えた光色は暑苦しさが軽減されるので、狭い空間でもより快適に過ごせそうだ。

 なお、トイレは点滅頻度が高いため、点滅回数が寿命に影響する電球形蛍光灯の写真は割愛する。

【ミニクリプトン電球:40W】
狭い空間のトイレならば、40W形で十分な明るさを感じる
【ライフレッズ E17 LDA6LGE17S】
玄関と同様に、ミニクリプトン電球よりも明るくなった印象だ。赤みを抑えた光色だが、清潔感があり暑苦しさが少ない

テーブルランプ

 テーブルランプの場合、明るさは照度を計測した状況に似た結果だった。細かいことを言えば、テーブル面の明るさがやや抑えられて見えるが、ミニクリプトン電球よりも広い範囲が照らされ、全体的に見ればしっかり明るいと感じられる。光色、演色性ともに良い印象だった。

 また、器具が熱くなりにくいので、シェードに直接触れて傾きを調節することも大丈夫。器具が顔の側にあっても熱が感じられず、快適だ。

【ミニクリプトン電球:40W】
十分に明るく、細かな文字もしっかり読める
【小型電球形蛍光灯】
蛍光灯も明るさは十分。ただし、色味はミニクリプトン電球と比べ全体的に劣る
【ライフレッズ E17 LDA6LGE17S】
テーブル上の明るさはミニクリプトン電球とほとんど変わらないが、光が広範囲に届きデスク周りも明るくなる。光色は変わるが演色性は良好だ

リビングルーム

 ここではE26口金の変換アダプタを用いて電球を2個使い、リビングルームの全体照明として使用した。

 透過タイプの器具との相性は非常に良かった。器具のシェードを通して光が部屋全体に行き渡り、ミニクリプトン電球に全くひけをとらない明るさになった。シェードは均等に輝き、器具の雰囲気を十二分に引き出している。照らされた天井面の反射光が、間接光として柔らかく広がり、明るくて落ち着きのあるリビングルームが演出できた。

【ミニクリプトン電球:40W×2 透過タイプのシェード】
光が部屋全体に行き渡り、くつろぎの空間に十分な明るさがある
【小型電球形蛍光灯×2 透過タイプのシェード】
ミニクリプトン電球のようには明るさが広がらず、明るさが一段抑えられた印象になってしまう。色被り(余計な色が加わること)も起こり全体的にくすんで見えてしまう
【ライフレッズ E17 LDA6LGE17S ×2 透過タイプのシェード】
明るさの印象はミニクリプトン電球と変わらない。天井方向からの反射光も柔らかく広がっている。光色は電球形蛍光灯に近いものの、演色性は良好。赤みを抑えた落ち着きのある空間が演出できる

 非透過タイプの器具の組み合わせもなかなか良かった。電球側面の最も明るい光がシェードで遮られてしまうので、全体的な明るさはわずかに落ちる。しかし、並べて比較しない限り、極端な差はほとんど感じないだろう。ミニクリプトン電球と同じような光と影のコントラストも十分に楽しめ、透過タイプの器具とは違った雰囲気が味わえる。

【ミニクリプトン電球:40W×2 透過タイプのシェード】
光のコントラストが小気味良い。十分な明るさもあり、テレビ画面に照明が当たらず見やすい
【電球形蛍光灯×2 非透過タイプのシェード】
白熱電球のように上部へも光が広がるが、透過タイプと同様、色がいまひとつ
【ライフレッズ E17 LDA6LGE17S ×2 非透過タイプのシェード】
全体的な明るさがやや落ちるものの、ミニクリプトン電球と比べても遜色ない。光と影のコントラストの効いた、くつろいだ雰囲気が演出できている
【ライフレッズ E17 LDA6LGE17S ×2 インテリアライト2台】
器具が持つ表情を活かしながら、赤みを抑えた柔らかな光が部屋全体に広がる。リビングルームにふさわしい、より一層くつろいだ雰囲気が演出できる

 複数の局所照明を、立体的に配置した使い方もお勧めだ。強い影ができにくい器具の配置は、部屋全体が柔らかな光に包まれ、より一層くつろいだ落ち着きのある雰囲気が楽しめる。それぞれの器具の表情も、しっかり引き出している。

リビングルーム(インテリア照明)

 密閉型のインテリア照明にも活用しやすい。器具に光のムラは全く浮かばず、ミニクリプトン電球と遜色ない明るさ、印象だった。ただし、器具が近すぎると眩しいので、距離を置いた使い方が良いだろう。

【ミニクリプトン電球:40W】
40W形はかなり明るい。直視するには不快な眩しさを感じてしまう
【小型電球形蛍光灯】
明るさの印象はミニクリプトンよりも落ちるが、やはり眩しい
【ライフレッズ E17 LDA6LGE17S】器具にムラは全く浮かばず、器具が持つ雰囲気を良く引き出している。ただし、40W形ミニクリプトン電球よりも明るくなるので、距離を置き局所照明として活用すると良いだろう

食事の風景

 食事のシーンにも良かった。光色は蛍光灯に近い電球色だが、演色性を表す平均演色評価数はRa80と高い(ちなみに白熱電球はRa100)。肉眼では、食事すべてが自然な色合いで、おいしそうに見えた。また、木のテーブルの自然な色合い、食器の材質による白さの違い、ランチョンマットの本来の色合もしっかり再現された。テーブルと器具の距離は80cmだったが、1灯でしっかり明るかった。

【ミニクリプトン電球:40W】
全体的においしそうに見える。しかし、モスグリーンのランチョンマットは茶色っぽく見えてしまっている
【小型電球形蛍光灯】
光色の良さに定評のあるNECの電球形蛍光灯だが、ミニクリプトン電球と並べると全体的に発色が悪く見えてしまう
【ライフレッズ E17 LDA6LGE17S】
光色は電球形蛍光灯に近いが、肉眼ではくすみが感じられなかったため、演色性は良好。食べ物はおいしそうに見え、微妙な色合いも再現された

40W形ミニクリプトン電球と交換で、元が取れるのは【1年4カ月】

 カタログ上の消費電力は「6.0W」だが、実測では5Wだった。40W形ミニクリプトン電球と同じ、またはそれ以上の明るさが期待できるうえ、電気代は1/7に抑えられる。電球代は1年4カ月使っているうちに回収でき、さらに10年以上も使い続けられる。これは小型電球形LEDの中では早い方だ。

 電球形蛍光灯からの交換もかなり現実的と言えるだろう。試算すると、蛍光灯を3個目に取り替える5年7カ月で、ランニングコストが逆転する。こちらも同じタイプのLED電球の中では早い部類に入る。電球形蛍光灯よりも格段にスリムで、大幅に明るく演色性も高い。点灯回数による寿命への影響も無ければ、点灯した瞬間から明るいという大きなメリットもある。すでに数年使っているなら、取り替える価値は十分にあるだろう。

【ミニクリプトン電球:40W】
消費電力35W。消費電力1Wあたりの発光効率は14lm/Wになる
【小型電球形蛍光灯】
消費電力7W。発光効率は46lm/W
【ライフレッズ E17 LDA6LGE17S】
消費電力は5Wだった。公表されている発光効率は83.3lm/Wと特に高い
【従来の光源と比較した“いつになったら元が取れるか”試算】
光源実測
消費
電力
1カ月3カ月半年1年1年
4カ月
2年4年5年
7カ月
8年
1カ月
ライフレッズ E17
LDA6L-G-E17
5W3,007円3,060円3,141円3,301円3,408円3,622円4,265円4,773円5,550円
ミニクリプトン40形
LDS100V36WWK
35W436円807円1,363円2,727円3,469円5,203円10,406円21,610円30,740円
電球型蛍光灯
EFD10EL/7-E17-C2
7W817円890円999円1,218円1,364円1,656円3,312円4,786円5,844

※表中の金額は、電球代と電気代をプラスした「維持費」※1日の使用時間は8時間と仮定
※ミニクリプトン電球は8カ月ごと、電球型蛍光灯は2年9カ月ごとに 電球代を加算する (切れた電球代の購入費として)
※電気代は1kWh=22円で計算

“いつもの風景”を大きく変えないLED電球

 本製品の魅力は、ミニクリプトン電球の見た目も雰囲気も大きく変えずに、「40W形相当の明るさ」と「白熱電球並みの広配光」を実現した点だ。独特なデザインの全般配光形の小型LED電球が多い中、器具から覗く姿がミニクリプトン電球を彷彿とさせるのは、現時点でライフレッズのみ。個人的には、どこかホッとする印象がある。

 弱点については、先にも述べているが、小さなダウンライトに直接取り付けられない背の高さぐらいだろう。それ以外は概ね良好で、ミニクリプトン電球がかもし出すような明かりの雰囲気が、当たり前のように楽しめる。光色は多少変わっても演色性は十分高く、大幅な節電もできる。さらに言えば、高価な全般配光形の小型LED電球の中で、価格が3,000円を下回るのも嬉しい。

 使用シーンとして、玄関やトイレ、浴室は特にお勧めしたい。柔らかな雰囲気、居心地の良さはそのままに、明るさがアップするだろう。明るさ、演色性の良さから、リビングルームなど、生活の中心の明かりとしてももちろん問題ない。取り替える際のストレスを最小限にとどめた、“いつもの風景”を大きく変えないLED電球として、大いにお勧めしたい。

【NECライティング「LIFELED’S (ライフレッズ) LDA6L-G-E17/S」はこんなLED電球】

・40W形相当の明るさで、光が広がる。小型電球と変わらない光空間が再現される
・背は高めだが、丸いグローブが電球らしい。交換しても普段の風景は大きく変わらない・密閉器具、断熱施工器具にも対応。場所を選ばず取り付けられる
・40W形ミニクリプトン電球と交換した場合、1年4カ月で電球代が回収できる(1日8時間使用)

藤原 大蔵