コクヨS&T「シュレッダー S-tray twin KPS-X151W」。白を基調とした清潔感のあるデザイン

　ビジネスやプライベートで他人に知られたくない情報を守るために欠かせないのがシュレッダー。しかしこのシュレッダー、どうもサイズがかさばりがちだ。狭いオフィスや家庭で使うには邪魔だと思う人も少なくないだろう。

　今回紹介するコクヨS&Tの「シュレッダー S-tray twin KPS-X151W（以下、KPS-X151W）」は、シュレッダーと一般的なゴミ箱を一体化させたユニークな製品だ。ゴミ箱代わりに使うことができ、新たなスペースを取らず、シュレッダーを設置できるというわけだ。

　KPS-X151Wは、本体天面に開閉式のフラップを搭載し、フラップを前後に倒すことで、シュレッダー/ゴミ箱として切り替えて使えるコンパクトタイプのシュレッダーだ。

天面フラップを閉じた状態	天面フラップを奥に倒すと投入口が開く

　シュレッダー本体のサイズは350×250×481mm（幅×奥行き×高さ）となる。投入幅はA4サイズに対応する220mm。裁断方式はクロスタイプで、最大裁断枚数は6枚となっている。

　シュレッダーの投入口付近には電源ボタンのほか、ゴミ箱が満杯のときに点滅で知らせる「電源/満杯表示ランプ」、モーターが過熱状態のときに点灯する「オートオフランプ」、紙づまりのときに使用する「逆回転ボタン」、裁断中に押すと停止する「緊急ストップボタン」などが配置されている。また、規定枚数の6枚を超えて紙を投入したときに紙づまりを未然に防ぐ「オートリバース機能」も搭載する。電源コードは、背面の上部斜め上に付いているので、壁にぴったりと付けられる。

操作パネル	電源コードは背面の上部斜め上に付いているので、壁にぴったりと付けられる

　ゴミ箱の容量は15L。A4サイズに対応するシュレッダーとしてはやや容量が大きいが、ゴミ箱としても使用することを考えれば、納得できるサイズだ。投入口は、350ml缶や500mlのペットボトルでも、途中でつかえずに奥までスッと入れられる。

350ml缶を入れた状態	500mlペットボトルを入れた状態

　フラップを後ろに倒すと、操作パネルや投入口はまるごと隠され、さらに自動的にシュレッダーの電源もオフになり、ゴミ箱専用で使える。ただしフラップは倒れた状態のまま固定されるわけではないため、しばらくシュレッダーを使わないときには電源ボタンを「切」にして、電源プラグを抜いたほうが安心だろう。

フラップを倒すと操作パネルが隠れるので家庭に置いてもあまり違和感はない	筆者の手持ちのA4対応シュレッダー（左）と比べると大きめ

　ゴミ箱部分は、手前に引き出して使う。中のゴミ箱は通常一室だが、付属の「ゴミ分別用ガイド」を使えば2室に仕切ることもできる。片方にシュレッダーの裁断ゴミ、もう片方は一般ゴミや缶・ペットボトルといった具合に分別することが可能だ。

ゴミ箱を引き出した状態	横には取っ手があるので持ち運びやすい	ゴミ箱を外した状態

　一般ゴミと裁断ゴミのゴミ箱には、あらかじめそれぞれにポリ袋やレジ袋をセットしておけば、ゴミの分別が楽になる。ゴミ箱の大きさに適合する袋のサイズは、いずれの室も10Lのゴミ袋だが、ゴミ箱の容量は裁断ゴミ側のほうが少し大きい。ゴミ箱を仕切らずに一室で使う場合には、20Lのゴミ袋がちょうど良い。家庭の書斎のゴミ箱として使うのには十分だと思う。

分別する場合は袋を2つ使用	裁断された紙は奥のほうに入る	分別しない場合は、大きな袋を1つ取り付けられる

■動作音は静か

　実際に裁断してみたところ、動作音が実に静かだった。説明書には動作音は53dBと表記されている。筆者が10年くらい前に購入したシュレッダーは、金切り声を思わせる甲高い動作音がするのだが、KPS-X151の動作音は低音域に振ってあり、耳障りな音がほとんどない。これなら夜中に使っても家族の迷惑になることはないだろう。古いシュレッダーの動作音の大きさに悩んでいる人には最適だと思う。

　1つ気になったのは、袋を2つセットした状態で使おうと思ったところ、ゴミがなにも入っていない状態で満杯のランプが点いてしまったこと。内部で袋がダブついてセンサーが誤作動したようで、改めてセットし直したらなにも問題なく作動した。この点についてはおそらくコツをつかめばすばやくセットできるようになると思う。

　ゴミ箱と兼用で使える利便性と、天面フラップを倒しているときは自動的に電源オフになる安全性、そして夜中でも使える静音性。これら3つの要素を併せ持つKPS-X151Wは、家庭に置くシュレッダーとしてはかなり理想的だと思う。年度末に向けて、古い書類をまとめて整理したい人におすすめの製品だ。