家電製品ミニレビュー

パナソニック「ボウズカッター ER-GS60」

~こまめにカットしたい人向き。お風呂で使える電動バリカン

パナソニック「ボウズカッター ER-GS60」

 2、3週間に一度、自宅で頭をまるめている坊主派の著者の元に、まさに担当というべき製品が届いた。その名も「ボウズカッター ER-GS60」。パナソニックから発売された電動バリカンだ。

 ボウズカッターの一番の特徴は防水機能を搭載し、ウェットカットができることにある。ウェットカットはシェーバーなどでも広く対応製品が出ており、シャワーのついでに利用できるのが利点。カットしたあとすぐに、髪の毛を洗い流すことが可能だ。

メーカー名パナソニック
製品名ボウズカッター ER-GS60
希望小売価格オープンプライス
購入場所Amazon.co.jp
購入価格5,715円
グリップ部は従来モデル比で約20%減というスリムさ。左側面や後頭部をカットするときも握りやすかった。
2~10mmでカットできる刈り高さアタッチメント
1mmアタッチメント
専用オイルと掃除用ブラシも付属する

ウェットカットは髪の毛の長さや毛質を選ぶ

 普段は、常用の電動バリカンに毛足の長さを調整するアダプターを装着せず、直接刃を頭に当てて最も短く切っている。いわゆる五厘刈りというやつだ。しかし、いきなりそれをしてしまうとアダプターをつけた状態でのヘアカットがテストできないため、今回は段階を踏んでカットしてみることにした。

 まずは、ボウズカッターの一番の特徴でもあるウェットカットを試す。カットするときの長さは、「刈り高さアタッチメント」を使うことで2~10mmの長さで調整が可能だ。また別添えで「1mmアタッチメント」を用意。これらアタッチメントを付けない場合、0.5mmでカットできる。

 マニュアルによると、ウェットカットは5mm以下のカットに最適と記されていたため、3mmの設定を選んでみた。

「刈り高さアタッチメント」を装着したところ。左右3段階、上下3段階で長さを調整できる
アタッチメントを上下に動かすことで、2~4、5~7、8~10mmに調整できる
シャンプー後のウェットカット。この長さはドライカット向きだった

 まず、シャワーで髪の毛を濡らし、シャンプーで軽く泡立てる。この状態でアダプターを装着した「ボウズカッター」を頭に当ててカットしていく。本体のグリップは細くて持ちやすく、後頭部をカットするときも、特に持ちにくいという印象はなかった。

 しかし、アダプターをつけた状態でのウェットカットは思いの外、うまくいかなかった。著者の髪の毛が非常に細く柔らかいこと、そしていつもより長めの約1cm近くまで髪の毛を伸ばしていたこともあり、濡れていると寝てしまい、スムーズにカットできないのだ。通常はバリカンを2、3回同じ場所で動かすと、ほぼカットできている印象だったが、ウェットカットでは切り残しが目立った。また、濡れた髪の毛がアダプターの間に挟まり、すぐに溜まってしまうのも気になった。もちろん、シャワーで流すこともできるが、それが非常に面倒だった。

超短髪でのこまめなカットで本領発揮

1mmアタッチメントを装着したところ。こちらはウェット向きの印象だ

 続いて、2、3日空けたあと、1mmアタッチメントを装着して、ドライカットとウェットカットの両方を試してみた。前回とは異なり、3mmから少し伸びた状態から1mmへのカットのため、それほど毛が長いわけではないが、その分、ドライカットは非常にスムーズ。ウェットに比べてるとかなり順調にカットできた。さらに頭の半分をドライカットをしたあと、反対側ではウエットカットに挑戦してみた。すると、3mmカットのときよりは違和感がなくカットできた。ウェットカットは、より短いカットに適しているといえそうだ。

 そして最後にアダプターを付けないダイレクトカットで0.5mmにしてみた。切れ味は悪くなかったが、その分、角度によっては刃先が痛く感じた。このあたりは切れ味とのバランスもあるため、仕方がないところといえそうだ。

背面に入水口があり、そこから内部を洗うことができる

 使ったあとの掃除に関しては、ボウズカッターの防水対応が便利だった。本体を丸ごと水洗いすることができるので、手入れが楽にできる。刃先を外すことなく、内部に水を入れてウォータースルー洗浄ができるのも特徴のひとつだ。ただし、使った感覚ではカットした髪の毛が長いときはあまりとれず、数mmのカットのときは、スムーズに髪の毛を流すことができた。

毎回の前後に注油が必要など、メンテナンスはちょっと面倒

 個人的に一番残念だったのは、マニュアルによると、毎回使用前、使用後に刃に注油すべしと記されていることだ。ウェットカットに対応しているため、刃先を錆びさせないためには必要なのだろう。しかし、使い方としては、ウェットカット対応のシェーバー同様に、シャンプーのついでに髪の毛も短くするという、日常的なスタイルに向いているイメージだ。毎回前後に注油が必要となると、カット前後に準備が必要となるのが気になった。刃先をオープンすることなく洗えるウォータースルー構造も、結局開けて注油する必要があると考えると、意味が弱くなってしまう。

本体から刃を外して、入り込んだ髪の毛を流すことができる
使用前、使用後に注油しなければいけないのがちょっと面倒
充電スタンドが付属しているため、洗面所などにきちんと配置できる

 ウェットカット対応や本体のグリップの良さは魅力的。また、充電スタンドが用意されているため、洗面所に自然と設置できるのは非常に好感が持てる。

 ボウズ頭は短いだけにスグに伸びてしまう。常に同じ長さをキープすることを心がけているようなこまめな方に適しているといえそうだ。

コヤマタカヒロ