家電製品ミニレビュー
フィリップス「ヘアーカッター QC5580」
~180度回転ヘッド搭載でスキンヘッドもラクラク~
by コヤマタカヒロ(2013/4/2 00:00)
最近では、大人の男性でもあえて丸坊主にしているという方を多く見かけるようになったが、著者もそんなひとりだ。細かく長さ調整をすることのない丸坊主なら、セルフカットにして、散髪代は浮かせたいもの。今回は、フィリップスから新たに登場した「ヘアーカッター QC5580」を試した。
メーカー名 | フィリップス |
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製品名 | ヘアーカッター QC5580 |
販売価格 | オープンプライス |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 9,072円 |
「ヘアーカッター QC5580(以下QC5580)」の一番の特徴は180度回転するヘッドを搭載していること。セルフカットでは、右側はスムーズにカットできても、左側や後頭部のカットがうまくできないといったことが多い。しかし、QC5580ではヘッド部を回転させることで、より簡単にカットできるとしている。そこで、日常的にストレートタイプの電動バリカンを使ってセルフカットしている著者が、その使い道を試してみた。
QC5580は、通常のシェーバーやトリマーとは異なり、本体側面に回転ヘッドの取り付け部を装備する構造。このため、本体の全長は短く、その代わり厚みのある形状となっている。棚などに置いたとき、安定しにくく、保管方法は考える必要がありそうだ。
ヘアカットのための「ヘアートリミングヘッド」には3mmから15mmまで7段階で長さ調整ができるレギュラーコームと1mmから3mmまで5段階で調整できる細部コームを用意。ヘッド取り付け部の下にあるズームリングを回すことで、長さ調整を行なう。
コームの長さ設定と、ヘッドの角度調整ができたら、あとは本体内側にある電源ボタンを押すだけで、ヘアカットがスタートできる。
回転ヘッドによる操作にはすぐに慣れられる
まずはレギュラーコームを装着して、長さを3mmに設定してカットしてみた。本体の持ち方とヘッドの角度設定で当初戸惑ったが、本体を手のひらで包み込むように持つことで、しっかりと安定してヘッドを頭に当てることができた。
従来のストレート型の電動バリカンでは、どうしても左側頭部や後頭部をカットするとき、無理な体勢を取る必要があった。しかし、QC5580では使いやすい角度にヘッドを回転できるため、無理な体勢を取る必要がなかった。
使い始めは、ヘッドの回転機能を活かした使い方がなかなかできなかったが、持ち方と角度がはまったときの使いやすさを一度体験すると、そのあとはスムーズにカットできた。
セルフカット後は、切り残しがないか、家人にチェックしてもらっているのだが、始めて使ったにもかかわらず、特に切り残しはなかった。
スキンヘッドにこそ、回転ヘッドの機能が活きる
続いて、単なる丸坊主ではなく、付属のヘアーシェービングヘッドを使ってスキンヘッドにも挑戦してみた。なお、スキンヘッドは始めての経験のため、他の製品との比較はできない。
マニュアルによるとヘアーシェービングがしやすいのは髪の毛の長さが1mm以下のときだという。そこで、いったんヘアートリミングヘッドからコームを外して、髪の毛の長さを0.5mmに調整。その上で、ヘッドを取り替えて、スキンヘッドにしてみた。
スキンヘッドと通常の丸坊主は、髪の毛の長さとしては約0.5mmの違いだが、カットのしやすさには大きな差があった。頭部には想像以上に凹凸があり、シェーバーを確実に頭皮にフィットさせる必要があるのだ。
このときに「QC5580」の回転機構が役立った。ヘッドを頭部の凹凸に合わせて、ときにまっすぐ、ときに縦にすることで、しっかりとそり上げることができた。
頻繁にセルフカットを行う場合や、スキンヘッドにするなら買い
自宅で髪の毛がカットできる電動バリカンやヘアカッターは3,000円台から購入できる。そう考えると、QC5580は高級品と言える製品だ。しかし、毎月のようにセルフカットをおこなうのなら、十分に検討の余地があると感じられた。
特に便利だったのは、QC5580がIPX7の防水機能を供えていることだ。誰かにカットしてもらう場合と異なり、セルフカットは浴室で行なうことが多い。このため、防水機能の搭載により安心して使うことができた。
さらにヘッドの回転機構搭載により、耳の後ろなど、残りがちな部分もしっかりとカットできる。利用する方は少ないかもしれないが、これひとつでスキンヘッドまでできるのも魅力的だ。ただし、ヘアシェービングヘッドは頭髪専用となっており、ヒゲ剃りには対応しないことは注意しておきたい。
子どものえり足をちょっと整えたいといった用途から、セルフカット、スキンヘッドまで、多彩な用途で活躍できそうだ。