家電ミニレビュー

サラダチキン作り簡単! レトルト温めもラクな家電が筋トレの味方だった

筋トレの味方になってくれたレコルト「エッグ&ボイルクッカー REB-1」を紹介します

健康のために週1〜3回ジムに通っています。筋肉を少しずつ増やしたいのですが、日常の食事だけでは、筋肉づくりに必要なタンパク質の推奨摂取量に達しないのが現状です。

筆者の場合はプロテインを摂取すると胃腸の調子を崩すことがあるため、なるべく通常の食事からタンパク質を摂りたいのですが、「ゆで卵」や「サラダチキン」といった高タンパクな食事を作るのは面倒で避けがちでした。

そこで見つけたのが、今回紹介する2024年8月発売のレコルト「エッグ&ボイルクッカー REB-1」(直販価格6,600円)。専用のカゴに食材と水を入れてスイッチを押すと、ゆで卵やサラダチキンが放っておくだけで作れるため、筋トレの強い味方になりました。

食材と水投入で、ほったらかし調理ができる

本体サイズは約22.3×7.5×21cm(幅×奥行き×高さ)、重量約870g、コードの長さ1.2m。消費電力は400W

実物は非常にスリムで、奥行きは500mlペットボトルほど。キッチンの場所を取らないため収納がしやすく、必要な時だけ取り出して使う用途にも向いています。ただし、ケーブルは本体に収納できないため、まとめておくなどの工夫が必要です。

パーツは「本体」「フタ」「カゴ」の3種類のみ。レシピブックも付属

本体の操作ボタンは「START/STOP」「MENU」の2つのみ。シンプルな作りで、使い方も簡単でした。

  1. 電源をプラグに差し込み、カゴにたまごをのせて、本体に入れる
  2. 計量カップなどで、本体に水を入れてフタをする
  3. MENUを選択し、STARTボタンを押す。あとは調理終了のブザーを待つだけ
たまごはふくらみのある方を上にする。ゆで卵は一度に最大4個作ることができます
水量はMAXラインが基本。半熟卵はカゴの縁の高さまで
室温、水温、食材の量や種類によってできあがり時間は変動します。「MENU」ボタンを長押しすることで「Boil」メニューが使えます
本機で作ったゆで卵

火加減を見る必要がないので、別の作業をしながらゆで卵を作れました。コンロを占有しないので、別の調理もできるのもうれしいポイントです。

鍋をコンロにかけて調理する場合は、1個のゆで卵を作るにも大量の水が必要で、無駄遣いが気になり、作るたびに少し後ろめたさを感じていました。本機の場合は、少量の水でもゆで卵が作れるため、環境にもやさしく、罪悪感がなく使いやすかったです。

使用後の基本的なお手入れ箇所はフタ・カゴのみで、台所用中性洗剤を使ってスポンジなどで洗えばOK。そもそも、食材の汚れがつくような調理はしないため、お手入れはラクです。

調理自体は簡単ですが、テーブルから台所のシンクへゆで卵を運ぶ際にカゴについた水滴が落ちてしまうのは気になる点。また、取扱説明書には本体が冷めてからお湯を捨てるよう書かれているため、冷めるまでの間テーブルが片付けられない点はデメリットに感じました。

やけど防止のためミトンなどを使って取り出す

熱を発する家電ということもあり、使用する際は安全性への配慮は欠かせません。フタを開ける際は蒸気でやけどする可能性があるため、ミトンが必要です。フタは固定されていないため不安定であり、外見からは何に使う家電かがわかりにくいことから、転倒事故を防ぐため、同居する方がいる場合は事前にお湯が入っていることを伝えておく必要があるでしょう。

なお、作れるメニューと時間の目安は以下の通りです。全体的に時間はかかりますが、調理のラクさ重視の人には向いてそうです。

作れるメニュー(時間の目安)

ゆで卵(10〜20分)
温泉卵(20〜25分)
レトルトあたため(15〜20分)
ぷるぷるたまご(35〜40分)
サラダチキン(35〜40分)
ボイル(30〜35分)

サラダチキンも簡単に作れる

サラダチキンもほったらかしで作れる

サラダチキンも作ってみました。基本的にゆで卵と作り方は同じ。ジッパー付き保存袋に入れた鶏むね肉をカゴにのせ、本体に水をMAXラインまで入れて、スイッチON。262gの鶏むね肉を実際に調理したところ、66分ほどで完成しました。

温度や時間を細かく管理する必要がなく、時間こそかかりますが、手間のかかるサラダチキンが簡単に作れました。

程よいやわらかさのサラダチキンがスイッチ一つで完成

中までしっかりと熱が通っており、仕上がりは程よいやわらかさ。コンビニでスティック状のサラダチキンを購入しがちでしたが、自宅で作り置きできて経済的です。調理が苦にならないため、テレワークの合間にも作れました。午前中にスイッチを押しておけば、お昼にサラダチキンが食べられます。

筆者はタンパク質の摂取タイミングにこだわりはありませんが、トレーニング前後に摂取したい人にとっても、作り置きがしやすいため大いに役立ちそうです。

これまでは小腹が空いた時に菓子パンや柿ピーに手が伸びることもありましたが、「サラダチキン」や「ゆで卵」を手軽に作れるため、太りやすい間食の機会を減らすことができました。高タンパクな食材を無理なく取り入れやすいので、減量の手助けにもなりそうです。

温泉卵やレトルト温めも

他の調理メニューも試してみました。白身が固まりやすく作るのが難しいとされている「温泉卵」も、本機ではとろっとした状態で美味しく作れました。普段はあまり作らない料理ですが、安定して作りやすいので、毎日のおかずの選択肢の一つにすることができます。

失敗しやすい温泉卵も安定して作れる

レトルト食品をコンロを使わずにムラなく温めることもできます。ただ、加熱時間の目安が15〜20分と長いのはデメリットに感じました。パスタ用レトルト食品を温めたところ、メーカー推奨時間は湯せんで3〜4分(+沸騰までの時間)のところ、本機では20分程度かかってしまいました。最近はカレーなどのレトルト食品は、箱のまま数分電子レンジにかければよい製品も増えているため、個人的には使う機会は少なそうです。

パスタ用レトルト食品の日清製粉ウェルナ「青の洞窟」を温め

本機のオリジナルメニュー「ぷるぷるだし巻きたまご」も、ジッパー付き保存袋に材料を入れて、MENUを選択すれば技術不要で作れます。低温調理だからこそ実現できる、ぷるんとした食感で、茶碗蒸しのような味わいでした。食べやすいので高齢の母親に振る舞ったところ、非常に喜ばれました。

茶碗蒸しのような味わいのぷるぷるだし巻きたまご。レシピ:卵3個、水100ml、めんつゆ(3倍濃縮)大さじ1

「Boil」メニューでは、ジッパー付き保存袋に野菜を入れて加熱することで温野菜を作ることができ、やわらかく、ふっくらとした仕上がりになりました。ただし、調理時間が30分程度かかることと、一度に調理できる量が限られているのが難点です。また、保存袋の空気をできるだけ抜いてカゴにセットしても浮き上がってしまうため、調理がやや難しく感じられました。

ブロッコリー、にんじん、じゃがいもを合計約118g、塩2つまみ、水大さじ1を入れてジッパー付き保存袋に入れて調理

さまざまなメニューが作れますが、筆者はゆで卵とサラダチキンを調理するための専用機として使用し、ときどき温泉卵も作るような使い方になりそうです。価格は6,600円と、たまにしか使わないなら高額に感じられるかもしれませんが、サラダチキンを頻繁に作るような筋トレ好きな人には、実用性が高く重宝しそうな印象でした。

福永 太郎

フリーランスの編集者・ライター。ライフスタイル系メディアの家電記事の担当を経て独立。現在は複数のWebメディアに寄稿。