家電製品ミニレビュー

シャークニンジャのハンディクリーナー発売記念! デザイン良し、パワー良し、使い勝手良しの感動アイテムだった件

 日本ではまだ馴染みの薄い家電メーカー「シャークニンジャ」。米国では数年前にライバル会社を一気に抜き去り、掃除機のシェア1位を獲得したのだそう。徹底的な顧客主義とマーケティングにより、満足度が非常に高い掃除機を展開しているのであ〜る。そんなシャークニンジャが満を持して日本に上陸したのは今年の夏。そしてこの9月に「日本の為にデザインした」というハンディクリーナー「EVOPOWER」が発売されることになったよ!

 これは楽しみすぎる。製品の実力やいかに!? 日本の市場はどうなる!? ワクワクするこの展開。着脱式のバッテリーや、水洗いできるフィルターとダストカップは、日本モデル独自なのだそう。日本で暮らす日本人のわたくし、発売前の「EVOPOWER W30」を使わせて頂きました!

「EVOPOWER W30」
メーカー名シャークニンジャ
製品名EVOPOWER W30
価格(編集部調べ)22,680円

まさに“スティック”なクリーナー

 さてさて、そのEVOPOWER、目の前に来てみたら小さ〜い! まぁハンディクリーナーだし小さいか。箱から出してみると「これがハンディクリーナー!?」的な「スティック」が入っていた。かっくいー!

箱を開けた時に「細っ!」と、あまりのスティックっぷりに驚く
「EVOPOWER W30」一式。本体とドック予備バッテリーの他に3種類のブラシが付いている

 スティックの先に充電池を入れられるようになっている。充電ドックに本体を差し込むと、本体にバッテリーを差したまま充電できる。予備バッテリーは、充電ドックに差し込む場所が用意されていて、同時に2つの充電パックを充電できるのだ。

 予備バッテリーが付いていない「EVOPOWER W20」も同時に発売される。予備バッテリーの有無と充電ドックの違いだけで、掃除機本体の機能に差はない。充電時間は約2.5時間で、運転時間はバッテリー1つで約12分。使用頻度と使用時間に合わせてモデルを選ぶと良さそうだ。

本体のてっぺんにバッテリーが入っている
ダブルバッテリーの充電に対応するドック

超コンパクトで設置場所に困らない

 このEVOPOWER、超コンパクトなので、電源さえあればあまり場所を選ばず充電できる。キッチンカウンターやチェストの上、デスクの脇、もちろん床でも。そしてカワイイというかカッコイイというか、掃除機には見えないデザイン。おしゃれな加湿器みたいな感じで、どんな部屋にもマッチする。

 見える場所に設置しても生活感あふれた感じにならないので、よく使う場所に設置。いつでもさっと使えるので、目の前の汚れを掃除することのハードルがグッと下がる! 普段ズボラで「まいっかー」ってなっちゃいがちな人も、綺麗付きの几帳面になるかもよー! って私か(笑)。

コンパクトなので、部屋のどこにでも設置できる

 充電器には付属のノズルも1本差せるようになっているんだけれど、3本付いているノズルのどれか1本選ぶのに迷う。寝室に設置する場合だったら布団用ノズルが良さそうだし、ソファに座ったままササッと床やテーブルの上を掃除するときはマルチノズルがいいかなぁ? 隙間ノズルやマルチノズルはとても小さいので、そのまま置いて、布団用ノズルを差しておくのが個人的には良いかなという感じ。

 私はバラバラになるのが嫌なので、布団用ノズルを差して、ノズルとバッテリーの間にマルチノズルを立ててみた。マルチノズルは正面から見えないように上に乗せているけれど、マルチノズルの安定感が微妙……。大人しく充電器の横か後ろに置いておくのが無難だな。

充電ドックにセットできるノズル
全部ノズルを収納したいけれど、微妙

小さいのに吸引力抜群! ペットの毛がしっかりとれる付属ノズルも優秀

 こんなに小さくて軽いのに、その吸引力はあなどるなかれ。ホコリはもちろん、猫砂レベルの大きなゴミも逃さず吸ってくれる。

 ソファやマットレスを掃除するときは、繊維の奥に入り込んでいる細かいゴミを掻き出してくれるかが心配だけれど、布団用ノズルをつけて掃除機をかけると、広いノズルの口がグッと吸い付くような感覚になる。クッションなんて持ちあがっちゃう吸引力。これには結構驚いた。洗ったりできないマットレスだからこそ、頻繁に掃除機をかけたいところ。この小ささと軽さだったら、さっと掃除するのが全然億劫にならない! そして信頼できる吸引力。

猫砂も軽く吸い上げる
大きなクッションも持ち上げるほどの吸引力

 我が家は猫を飼っているので、掃除機を頻繁にかけても「どこから湧いてくる?」という感じで、抜け毛が絶えない。そんなペットの毛や、髪の毛などには小型のマルチノズルが有効。

 名前の通りどこにでも使えるマルチなブラシ付きノズルなのだけれど、キャットタワーやソファなどを掃除してみると、ダストボックスにもノズルの口にもたっぷりの猫の毛が集まっていて、「え? こんなに汚れてた?」と驚いた。確かにキャットタワーなんて全然掃除してなかったわ。ちょっと高いところって普通の掃除機じゃ重くて、普段は放置しっぱなし。EVOPOWERの場合は660gという軽さなので、めっちゃ楽々。

我が家の猫愛用のキャットタワー
高いところも楽々掃除。軽い! スイスイ!
ブラシにもごっそり猫の毛が

 隙間ノズルは名前の通り、狭い隙間のお掃除にぴったり。ソファの隙間とかって、結構ゴミが落ちてたりする。お菓子の食べこぼしとか(笑)。そこで隙間ノズルの出番。180度くるっと回せばブラシも出てくるので、1つのノズルで2通りの使い方ができる。

隙間ノズルはブラシ付き
隙間ノズルでソファーの隙間に落ちたゴミも吸い上げる

日常的に車内の掃除ができる!

 軽くて持ちやすいスティック型なので、持ち運びも楽々。出かけるついでにカバンにさっと差して持ち出して、車のお掃除してみたらすごく便利だった。車内ってそんなに掃除しないけれど、ふつうのホコリに加え、外からの土埃など少しずつ汚れが溜まっている。犬を飼っている人だったら、ペットの毛も付いているだろうし、髪の毛だって落ちる。「よーし! 車内を掃除するぞ!」と時々気合を入れて掃除するよりも、駐車場で日常的にちゃちゃっと数分掃除する方が断然清潔だ。

 細いスティックなので、掃除しづらいシートの隙間なんかも超簡単で感動。ノズル無しでも十分だけれど、隙間ノズルとマルチノズルがあれば最強。私は車内で飲食は全くと言うほどしないのだけれど、それでも結構なゴミが取れて「きゃー」ってなった。

車内の狭い隙間も楽々掃除
土だって綺麗に取ってくれる
綺麗に見えるシートも案外汚れている
手間のかかるシートの隙間の掃除も簡単

ゴミ捨てはワンタッチ! フィルターのお手入れも簡単!

 溜まったゴミは透明なダストカップで一目で分かるようになっている。お掃除が終わったら、電源を切った後にゴミ箱の上でボタンをスライドするとカパッと開いてゴミを落とせる。片手でワンタッチというのも何気に便利。ゴミ袋に直接入れたいときなんか、片手でゴミ袋を押さえながら作業できるからだ。サイクロン式の掃除機でダストカップを片付けるときに、せっかく溜めたゴミをバサッと床に落としてしまい、また掃除機をかけるという悲しい災難を何度も味わったことのある私には、めちゃくちゃありがたい(笑)。

 フィルタースクリーンを軽く叩いて付いているゴミやホコリを落としてから、ダストカップのブラシを乾いた布で軽く拭いて、汚れを取ったら完了。

ワンタッチでゴミ捨て。片手で済むのはありがたい
ダストカップは取り外して水洗い可能

 日々のお手入れはそれで十分だけれど、ダストカップは取り外して水洗いをすることもできる。ダストカップを開いてから、リリースボタンを押しながらダストカップを引き出すと取り外せる。中性洗剤でじゃぶじゃぶ洗ったら、完全に乾くまでよく乾かして元に戻す。ダストカップの汚れが気になってきたら定期的に洗うと良さそうだ。

 フィルターも同じく水で洗うことができる。ダストカップを開いて、フィルター容器をぐっと前にスライドさせるとフィルター容器を取り出せる。金属リングを持って引き上げるとフィルターが容器から外れるので、フィルターは水でじゃぶじゃぶと水が綺麗になるまで洗い、フィルター容器はダストカップと同じく中性洗剤で洗う。フィルターが湿っているとカビやにおいの原因になるので、24時間以上自然乾燥でしっかりと乾かしてから戻すようにすることが大事!

フィルターも簡単に外せるよ
フィルター容器にフィルターが入っているので持ち上げて外して水洗い!

 使い勝手はいいけれどお手入れ大変とか、取り外しできない完全一体型の場合、長く使うことを考えるとちょっと躊躇するけれど、簡単にお手入れできていつでも清潔に保てると安心する。クリーンにするクリーナーが一番汚いとかって、何かのギャグのようだから(笑)。

サブの掃除機として最高!

 このハンディクリーナーは、デザイン良し、パワー良し、使い勝手良しで、かなり凄い感動クリーナーだ。今まで、本体は丸くダストカップが大きいタイプのハンディクリーナーが多かったけれど、ゴミをたくさん溜めておく必要もないので、ハンディクリーナーは確かにこれくらいスリムなものが良いなと思った。

 ハンディクリーナーにもなる掃除機をメインの掃除機として、普段の生活の中でさっとゴミを取るサブマシンとして、このEVOPOWERは最高だと思う。欲を言うなら、この先このデザインとサイズ感で、乾湿両用のモデルが出たらもう最強だと思う。液体自体は布巾などで拭き取れば良いけれど、例えばコーヒーを淹れた後に、湿った豆をばらまいちゃった! なんて時にも、ささっとハンディクリーナーで吸い取れたら嬉しいからだ。

 日本人のわたくし大喜びの大感激の1台。シャークニンジャという名前が、日本でも掃除機の代名詞みたいになる日も遠くないんじゃないかなと思った、そんなハンディクリーナーだったのであります。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まない30代後半。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。

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