家電製品ミニレビュー

これまでの掃除残しを一掃! ナニゲに斬新な、パナソニック「ハンディ・スティック掃除機」

小型・細身で2WAY、意外なほどツカエル♪

 2019年3月15日発売のパナソニック「ハンディ・スティック掃除機 MC-SBU1F」。初めて見たときは「なにこれ?」みたいな感じでしたが、知るにつれて「コレってけっこうイイんじゃないの?」と興味が出てきたので、実機を試用してみました。

パナソニック「ハンディ・スティック掃除機 MC-SBU1F」。小型のハンディ掃除機としても、細身のスティック型掃除機としても使用可能な2WAYタイプです。充電式で、最長連続使用時間はHIGHモードで約7分、LONGモードで約30分。カラーは、カーマインレッド、グラファイトグレー、オリーブグリーンの3色展開で、メーカー直販税別価格は24,800円となっています
メーカー名パナソニック
製品名ハンディ・スティック掃除機 MC-SBU1F
価格(編集部調べ)26,784円

 上の写真のとおり、ハンディ掃除機としてもスティック型掃除機としても使える製品です。とくにインパクト大なのが、本体の細さ。率直なところ、こんなに細い掃除機は初めて見たかも。

 いや、卓上のパン屑や消しゴムの消しカスあたりを掃除できる、卓上専用掃除機だとより小型のものがあります。ただ、そういう卓上掃除機の吸引力は、パン屑や消しカスくらいまでって感じですよね。

 しかしこのMC-SBU1Fは、けっこうな吸引力があります。硬貨くらいならアッサリ吸っちゃう強さ。一般的なハンディ掃除機くらいの吸引力があるというイメージなので、「こんなに細いのにここまでよく吸う掃除機は初めて見たかも」というのが正確な筆者的印象です。

本体は筒状で、サイズは約5.5×32cm(直径×高さ)。本体部の質量は530g。掃除機というよりも、電動工具のような質量・サイズ感です

 MC-SBU1Fの「本体サイズ感からすると意外なほど強い吸引力」はぜひ実機に触れて確かめて欲しいところ。たとえば、吸引力が最強のほうのHIGHモードにして、本体先端を手のひらに当てると、吸引力によりMC-SBU1Fが手のひらに吸着してそのまま持ち上げられるほどです。吸引力が強くて本体が軽いからこういうことができるんでしょうね(←でも落下の危険があるのでマネしないでください)。

 ほかにも、これまで見たことの無い要素が。たとえば付属のアタッチメント類がどれも細くて小さい。スティック型掃除機として使う時のパイプは物干し竿みたいな細さで、「極細すき間ノズル」や「たてよこノズル」といったアタッチメントもオモチャ的なサイズ感です。

MC-SBU1Fの本体および付属品一式。どれも細くて小さいです。右は「極細すき間ノズル」を手に持った様子ですが、手のひらサイズやポケットサイズといった小ささ。

 MC-SBU1Fは全体的に「細い」「小さい」「軽い」という印象の2WAY掃除機なんですが、けっこーイイ感じでツカエルんです。

 ぶっちゃけた話、メーカー直販税別価格は24,800円で、激安店での実勢価格も2万円を超えますが、MC-SBU1F試用後の筆者は真剣に購入を検討中。さておき以降、MC-SBU1Fの機能性や使用感などを見ていきましょう。

卓上掃除機として最強かもしれない♪

 まずハンディ掃除機として。本体のみ(ノズル類なし)、本体+「極細すき間ノズル」、本体+「たてよこノズル」という組合せで使えます。掃除する箇所によってノズル類を使い分けられるというわけですね。

掃除したい箇所により、ノズルを付け替えて使えます。中央の「極細すき間ノズル」は、ノズル先端幅が15mm前後なので、指がギリギリ入るようなすき間も掃除できます
「たてよこノズル」は手首のひねりによりノズル角度が変わり、ノズルを横向きにするとやや幅広の面でも効率良く掃除していけます

 機能性としてはハンディ掃除機なんですが、使用感は……これまでにない感覚。細め軽めのハンディ掃除機なので、たとえば机の上や棚の狭いすき間なんかを繊細に掃除していけます。軽く持てて繊細に操作していけますが、吸引力は十分あるので、ホコリなどをしっかり除去できます。

 MC-SBU1Fに対する筆者の印象は、強力な吸引力がある卓上掃除機という感じ。本体が軽く細めなので狭いところ細かい部分をチョチョッと掃除できるのは卓上掃除機的なんですが、パン屑や消しカスあたりまでを吸えるいわゆる卓上掃除機よりもずっと吸引力が強い。ノズル類の実用性も高い。卓上掃除機として考えると最強かも♪

 ゴミが出るような卓上作業にも向きますね。工作とか彫刻とか、あるいは糸くず綿くずが出るクラフトとか。吸引力はハンディ掃除機クラスの強さがありますし、充電式でもあるので、車内の掃除とかにも実用的です。

 また、本体の端にはリストストラップがあります。壁などにフック的なものがあれば、このストラップを使って「吊して保管」することもできます。

本体後部端のリストストラップを使い、フックに吊して保管している様子。スティック掃除機状態でも吊しての保管ができます

 ちなみに充電は、専用のACアダプターを使って行ないます。本体を吊せる場所の近くにコンセントがあれば、充電しつつ保管ができて、全体的に省スペースに収まってスッキリしそうです。

 卓上掃除機として考えて、筆者的にちょっと残念な点があります。それは、ブラシ付きノズルがないこと。キーボードやスイッチ周辺を効率良く掃除できる毛足が長めのブラシのノズルがあれば、さらに便利に活用できるのにな~、と思いました。

狭いトコロに超強いスティック型掃除機

 続いて、スティック型掃除機として。まず難点から書いてしまいますと、吸引力はハンディ掃除機クラスで、床ノズルとして使える「たてよこノズル」は横向きにしても幅が狭めで回転ブラシもありません。なので、部屋の床全体を掃除するためのスティック型掃除機としては力不足だと思います。

 また、MC-SBU1Fは紙パックレス式(ダストボックス・フィルター式)で、ゴミをためておける容量も少ないです。なので、ある程度広い床面を掃除したとしても、ゴミがすぐいっぱいになってしまうでしょう。まあゴミ捨ては手軽ですけどネ。

 しかし、MC-SBU1Fはスティック型掃除機としてもかなり利用価値に優れていると感じます。というのは、スティック型掃除機などでは掃除しにくい箇所を、MC-SBU1Fなら非常に効率良く掃除できるからです。

 たとえば「たてよこノズル」を使えば、普通の掃除機が入り込めないような狭い隙間を掃除できます。あるいは「極細すき間ノズル」を使えば、壁際や部屋の隅やちょっとした出っ張りの部分までキッチリ掃除できます。

「たてよこノズル」を装着しての掃除している様子。狭いトイレの隙間エリアとか、窓際のちょっとしたスペースとか、スティック型掃除機では掃除しにくい、掃除できないような箇所にも使えます
「極細すき間ノズル」を使って掃除している様子。部屋の隅や巾木の上の僅かな隙間もしっかり掃除できちゃいます

 筆者はスティック型掃除機を使って毎朝仕事場を掃除していますが、その掃除でいつも思うことがあります。「あーココはやっぱり吸い残しになっちゃうな、そのうちココを念入りに掃除しよう」と。スティック型掃除機のヘッドが入って行かない箇所に、白っぽいホコリが残るんですね。

 で、MC-SBU1Fを試用してみたら、そういう「掃除し残し箇所」をことごとく掃除できちゃったんです。なんかこう、これまでの掃除機の進入不可エリアまで入れて、より完璧に近い掃除結果が得られる「スキマを埋めてくれる掃除機」みたいな?

 MC-SBU1Fも併用すれば、もっとキッチリ掃除できるじゃん! それに卓上掃除機としても最強だし! とか閃いて、目下MC-SBU1Fの購入を真剣に考えているというわけです。

 まあ筆者の気分はともかく、ありそうで無かった細くて軽い2WAY掃除機ことMC-SBU1F。けっこう「使いドコロ」がある新機軸掃除機だと思いますので、興味がある方はぜひチェックしてみてください。

スタパ齋藤