家電製品ミニレビュー
軽くておしゃれなツインバードの紙パック式スティッククリーナーを徹底レビュー!
2018年7月19日 06:30
普段はロボット掃除機で部屋全体を掃除して、子どもが部屋を散らかしたり汚したりした時にはスティッククリーナー(エレクトロラックス)を使っている。スティッククリーナーは、気になった時に即応できる点が気に入っているが、もっと良い掃除機はないものかと思っていたら、スリムで場所を取らず、かつスタイリッシュな紙パック式のコードレススティッククリーナー「TC-E261S」が、ツインバードから発売された。
メーカー名 | ツインバード |
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製品名 | コードレススティッククリーナー「TC-E261S」 |
価格(編集部調べ) | 31,499円 |
製品構成はシンプルで、本体のほかにパワーブラシ/延長管/すき間ノズルが付属している。通常の掃除は「本体+延長管+パワーブラシ」で使うことになるが、延長管を外せばハンディクリーナーとしても使える。
実機を手にすると、本体は竹のようなシンプルな形。色もシルバーとブラックのみと、好感が持てる色使いだ。この形と色使いのおかげで、部屋に置いておいても違和感なくインテリアに馴染んでくれる。
ワイヤレスのスティッククリーナーと言えば、サイクロンなどの“非”紙パック式が主流の今。そんなトレンドの中、同機はあえて紙パック式を採用している。本体下部にあるボタンを押すと、ダストふたが開いて容量0.25Lの紙パックが現れる。あらかじめ紙パックがセットされているほか、予備が12枚、それに布製のダストバッグが同梱されている。
このダストバッグは、紙パックと同様に使える上に、ゴミを出して洗えば繰り返し使えるという。常時使うためには溜まったゴミを掻き出す必要があるので面倒だろうが、紙パックを使い切ってしまった時に非常用として使うのには重宝しそうだ。
なお、対応の紙パック「TC-KP04 紙パック12枚入り」は同社の公式オンラインストアで購入可能。価格は1,296円(税抜)。12枚で1年分としている。
充電用の電源コードには、炊飯器でお馴染みの、マグネット式の充電コネクタが採用されている。充電コネクタを本体裏側の端子に近づければ、カチッと密着して充電がスタートする。
ネジで3点留めする壁掛けフックも付属し、壁に取り付ければ、よりスマートに本体を掛けておける……のだが、筆者は賃貸マンションなので、これは使えない。
ちなみに筆者は、自立できるスティッククリーナーが好み。自立するスティッククリーナーであれば、掃除中にすぐに手を放して大きなゴミを取ったり、邪魔な家具をどかしたりできるからだ。
その点、残念ながら「TC-E261S」は自立しない。その代わり、ハンドル部の端にはゴムが装着されていて、壁に立て掛けやすくなっている。自立しないまでも、こうした気遣いがされていれば自立しなくてもいいなと思える。
また、非自立タイプのスティッククリーナーは、重い駆動部が手元近くに配置されているので、持ち上げた時に軽く感じる。特に階段の上り下りする時には、非自立タイプの方が持ち運びやすいと言えるだろう。
家具が多い場所でもスイスイ掃除できる
実際に使ってみた。ハンドル部のボタンを押せば標準モードでスタートし、長押しすれば強モードとなる。フローリングを掃除掛けすると、本体の軽さもあいまって非常にスイスイと掃除できる。
スイスイと掃除できる大きな理由は、パワーブラシと延長管や本体をつなぐジョイント部の柔らかさにある。本体を下げて、ほぼフラットな状態でも掃除できるので、棚の下のすき間でも奥の方までキレイにできる。
さらに、ハンドルを左右どちらかにひねれば、パワーブラシの向きが90度回転。家具と壁の間など、狭い場所でもヘッド交換することなく掃除可能だ。
パワーブラシの向きを回転させても、通常通り、前後に動かして掃除掛けできる。これは、パワーブラシに取り付けられたボールキャスターが可能にしている。
この、パワーブラシを90度回転させて、狭い場所でも掃除できるのは非常に便利。ただし、これを可能にしたために、パワーブラシの直進性が低い点は気になるところ。
特に広い場所を掃除している時に気になる。押し引きしながら掃除掛けしていると、押した時に直進せず、やや右や左へと斜めに進んでしまうのだ。想定している場所にパワーブラシが進んでくれないことに、少しストレスを感じてしまった。
必要十分な吸引力を備えている
筆者が掃除機に求めているのは、食べかすなどのゴミや、外から運ばれてくる砂、積もっていくホコリを当たり前に吸い取ってくれるほどの吸引力。その点で言えば、「TC-E261S」の標準モードでも満足できるものだった。
実際に麦茶の粒を畳の上に撒いて、吸い取ってみた。標準モードでは、意識してゆっくりと動かす必要があるが、しっかりと粒を吸引してくれた。
連続運転は、標準モードで30分、強モードで7分。実際に広い一軒家を掃除してみたところ、隅々までキレイにしようとすると、リビング(10畳)+ダイニング(6畳)+キッチン(8畳)を経て、廊下を掃除しながら6畳の部屋の途中でストップしてしまった。
まとめ
コードレススティッククリーナー「TC-E261S」は、スタイリッシュさが最大のポイント。とかくデザインを売りにした家電製品は、主張が激しいものが多いが、「TC-E261S」の場合は和室でも洋室でも目立ったり浮いたりしない。
また、紙パック式のスティッククリーナーというのもポイントだ。サイクロン式スティッククリーナーの使い勝手には満足しているものの、ゴミ処理の面倒さに辟易しているユーザーも多いだろう。久しぶりに紙パック式を使ってみると、その簡単さを再認識できる。
筆者の希望としては、もっと直進性を高めて、駆動時間も長くしてほしいと思う。だが、直進性については慣れの問題もある上に、低いがために狭い場所でもノズル交換なく掃除できるというメリットもあり、好みの問題となりそうだ。
一つ、どうしても改善してほしいと思ったのは、麦茶を吸い取った後に、吸い取ったはずの粒がパラパラと落ちてきた点。これは、紙パックと本体のジョイント部に、ゴミが逆流しないための弁が効果的に働いていないからだと思う。それ以外のゴミやホコリが逆流してくることはなかったので、問題ないという人も多いのかもしれないが、やはり改善して欲しい。
その点で問題がなく、メインの掃除機というよりもロボット掃除機との併用などサブとして使う、またはワンルームの独り暮らしなどであれば、十分に満足できるモデルだろう。