家電製品ミニレビュー

野菜不足解消! 面倒な千切りも波形スライスもあっという間にできる「ベジタブル スパイラルスライサー」

 野菜はしっかり食べてますか? と聞かれると、「うっ……」と詰まってしまう私。食べていないわけでもないし、嫌いなわけでもない。それでも「十分にとれているか」と問われると、全然足りないと思う。どうしてもメイン料理は肉や魚に偏りがちだし、そもそも野菜中心のレシピのバリエーションが少ないかも。もっと野菜を美味しく、しっかりたっぷり食べたいなぁ。

 そんな私にぴったりな「脇役になりがちな野菜料理を、メインの一皿に引き上げる」というコンセプトのキッチン家電、『ベジタブル スパイラルスライサー SSL-100J』をじっくり使い倒してみました。発想次第で結構無限大に広がる野菜の世界。

各コーンに色がついているので、慣れるとパッと見ただけで使いたいコーンが選べる
メーカー名クイジナート
製品名ベジタブル スパイラルスライサー SSL-100J
価格(編集部調べ)11,000円

 太さやカット方法を選べる4種類のカッティングコーンと、「細切り/薄切り」「らせん切り」を切り替える2種類のチューブを組み合わせることで、8種類の切り方を簡単に実現できる。ボタン操作はON/OFFスイッチのみで、簡単シンプル。カバーをロックしていないと、スイッチをONにしても電源は入らない安全設計になっている。

 試しに全種類のコーンとチューブできゅうりをカットしてみた。なるほどこんな感じかーと思いながら、並べるだけで結構華やかで楽しくなってくる。さて、どうやって食べるかなぁと、レシピを考えるだけでワクワクする。

チューブのカバーをひねって、カチッと固定する。ロックされていないと電源は入らない
4種類のコーン×2種類のチューブで8種類の切り方ができる

これ1つだけでも十分価値がある! めちゃくちゃ使える

 何といっても、一番使えるのは赤いコーン。3.0mmの細切りコーンだ。色々使ってみたけれど、日常の下ごしらえにめっちゃくちゃ使えるし、これさえあれば、野菜をもりもりと食べられる。

チューブの先はギザギザとなっていて、しっかり押さえて滑らないようになっている

 細切りにした人参は、さっと茹でてから、こんにゃく、ひじきと共に明太マヨネーズで和えて、食べたかった人参サラダが大量にできた。人参の細切りは意外と面倒だけど、これを使えば超ラク。作って楽しい、食べて美味しい。最高か!

 また、細切りだけではなく、これは「ベジタブルヌードル」にも最適なコーン。ベジタブルヌードルは、名前の通り野菜を麺状に細長くカットして、麺として食べるもので、ベジタリアンやダイエット中の人でもパスタのように野菜が食べられると結構人気の食べ方。ストレートチューブで野菜をカットすると、3.0mmの細切り麺があっという間にできるのだ。

ストレートチューブ用プッシャーの突起に野菜をぐっと突き刺し、チューブに入れる
数秒であっという間にスパゲッティのようなベジヌードルができる
最後はチューブにこれくらい野菜が残る

 カットした後は、パスタ代わりにもうどん代わりにも好きなように調理すると良い。ベジヌードルに圧倒的に向いている野菜はズッキーニだ。見た目はきゅうりのようだけれど、どちらかというとカボチャの仲間のズッキーニ。ベジヌードルにして食べると、本当に麺を食べているような感じで美味しいのだ。味も主張しすぎず調理方法に馴染んで、どんな麺料理でもおいしくなる。

ズッキーニのフォー風ベジタブルヌードル。めちゃくちゃ美味しい

 もちろん他の野菜でもヌードルはできる。大根や人参などの根野菜も、あっという間にパスタに。メインの料理に使えるので、無理せずしっかりたっぷりとお野菜を食べることができる。我が家も夫婦でお腹の肉が気になるので、夜ごはんをベジヌードルに置き換えて、美味しく健康的に楽しんでいるが、ノンストレス。ベジヌードルめちゃくちゃ美味しい。

人参でパスタ風に。野菜を自然にたっぷり食べられる

大根サラダに最適! しっかりとした食感が楽しめる

 もう少ししっかりと食感を楽しみたい場合は、黒の9.0mm太切りコーンだ。我が家で昔から食べていた大根サラダ。これもこのベジタブルスライサーがあれば準備は簡単。たくさん食べるものだから、大根をひたすら切るという作業が結構面倒だったのだ。大根など大きな野菜は、チューブの太さに合わせてざっくりと切ってからセットする。あとはスイッチを入れるだけで、あっという間にカット完了。細切りもいいけれど、これくらい太切りの方が、食べ応えがあって美味しい。

大根は4分の1くらいに切ってからチューブにセットする
ざっくり太めに切った大根が出来上がり。この量をカットするのは結構大変なんだよね

 カットした大根をお皿に盛って、そこに鰹節、かいわれ大根をトッピングして、最後にポテトチップスを砕いたものをふりかける。ポテトチップスの油がいいアクセントになるのだ。そして、我が家はこれをドレッシングではなく、お醤油で食べる。お箸が止まらなくなるので、ぜひ試してみてほしい。

実家の母がよく作ってくれてた大根サラダ。お箸が止まらない

 このコーンで野菜の太麺を作ってみることに。太切りのヌードルといえば、きしめんとか平麺のパスタとか? どうしようかなぁと思っていると、ふと1つのアイデアが。試しに茄子を入れて麺状にカットしてみる。茄子はチューブの直径よりも細いものを用意すること。中に入りさえすれば大抵の野菜はカットできる。

チューブに入れば、大体の野菜はカットできるが向き不向きはある
途中で結構切れちゃった茄子の麺。

 が、柔らかい茄子は押さえすぎるとバキッと割れちゃうし、カットしながらも結構ぶちぶちと切れて、綺麗な1本の麺状にはならなかった。やっぱり野菜によって向き不向きはある。イメージは刀削麺。麻婆豆腐作って、そこに茄子の麺を投入。麺状で薄くなっているので、すぐに火は入る。そんな麻婆麺をイメージして作ったけれど、麻婆麺というかただの麻婆茄子のようになってしまった(笑)。麺感はほとんどなくなったけれど、たっぷりの茄子が入った美味しい麻婆になった。

刀削麺をイメージして作ってみた麻婆麺。ただの麻婆茄子(笑)

玉ねぎスライスに活躍する薄切りコーン

 先ほどの2つが千切りなのに対して、残り2つは輪切り用。こちら緑色の2.5mm薄切りコーンは、野菜を簡単に輪切りにできるコーンだ。薄切りって私はそこまで面倒ではないので、なかなか使い道が思いつかない。試しにきゅうりをカットしてみると、コーンの角度的にすっごい斜め切りになって、サラダに添えるくらいの使い道しか思い浮かばない代物になってしまった。

段々断面が広く大きなカットになって「え!?」と戸惑う

 細長い野菜しか考えていなかったけれど、ここで「はっ!」と気づいたのが玉ねぎ。玉ねぎスライスは大量に切っていると目も痛くなるし、嫌になってくる。これが簡単にサッとできたなら……。結果大成功! 薄切りの玉ねぎが簡単にあっという間に大量にできる。カレー大好きな私は、特に玉ねぎが大量に入ったカレーが大好き! まとめて玉ねぎスライスする時に、これって俄然便利! 目も痛くならないし、2.5mmとばっちり薄くスライスしてくれるので、これからは玉ねぎの薄切りはベジタブルスライサーにお任せだな。これだけ薄いと、オニオンサラダにもばっちり。

オニオンスライスに使うと感動した。早い、薄い、涙が出ない!

 麺状のストレートカット、リボン状の出番はなかなかなさそうだ。やっぱり麺は赤コーンか黒コーンが合う。おもてなし料理などのアクセントや、インスタ映えする綺麗なサラダなどを作る場合は、ビーツなどの色鮮やかな野菜をカットして使うと良さそうだな、とは思った。

リボン切りって中々使い道を思いつかない

自分では作れない波形ポテトチップスが簡単に!

 青色の波形薄切りコーンは、スライサーならではのコーン。これは自分で頑張っても、なかなかできないカッティング方法。波形と聞いて思いつくのはやっぱりポテトチップス! あの波々のポテトチップスが家で食べられるのは、何だか結構テンション上がる! 新ジャガを皮ごといっちゃうぞ!

波切りスライスといったら、すぐに思いつくのはポテトチップス

 ジャガイモも大きすぎるとチューブに入らないので、大きさはそこそこのものを用意。チューブに入れてスライスしてみると、思わず「おおーーっ」と感動する。波形カットだ! 連続してジャガイモを投入しながらカットして、最後のジャガイモが少しだけコーンに残るように上手くカットしていく。

スライスしただけで感動。これは中々自力ではできない

 キッチンペーパーで軽く水気を取ってからサッと揚げると、波形カットのポテトチップスの出来上がり! 好みで塩コショウなど振ると、出来立てパリパリの新ジャガポテトチップス。これはおやつにもおつまみにも最高。荒削りのブラックペッパーを多めにかけると、ビールに合いすぎて止まらない。このコーンはポテトチップス専用でもいいのではないだろうか(笑)。

揚げたてを食べた時の感動。新ジャガの季節の今まさにめっちゃ食べたい

野菜をもりもり食べるようになる大満足の1台

 色々なカットコーンが揃う、まるで戦隊モノのような『ベジタブル スパイラルスライサー』。私にとって一番のヒーローはやっぱり赤レンジャーで、これだけでもいいんじゃない? と思うくらいの大活躍っぷりだったけれど、やっぱり時々使いたくなる他のレンジャー達。

 このスライサーを使うことで、明らかに野菜をたっぷり食べるようになった。野菜料理の幅を広げて、下ごしらえの煩わしさを省いてくれるこのスライサーは、一度使うと自分の想定以上に使うようになるキッチン家電だ。無くても困らないけれど、あるとめっちゃくちゃ便利。そしてやっぱり野菜は思うほど食べてなかったなぁと、もりもり野菜を食べながら、心も体も大満足しております。

 お手入れがとっても簡単なのも非常に良い。コーンの刃の部分に絡み付いた残り野菜も、付属のブラシでシャシャっとするだけで簡単に取れる。コーンは重ねて収納できるので、4つ重ねて野菜受けのボウルの中に入れている。2つあるチューブは1つしかセットできないので、もう1つをどこに収納しておこうかというのは、ちょっと迷うところではありますが。

【お詫びと訂正】
記事初出時、メーカー推奨外の利用方法が掲載されておりましたので修正いたしました。お詫びして訂正いたします。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まない30代後半。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。