家電製品ミニレビュー

野菜嫌いの中年オヤジに最適! ティファールのミキサーは、グリーンスムージーが気軽に作れて、後片付けもラクだった!!

 日々、身体が衰えていくのを実感する歳になってきた。具体的には不定期に腸炎に罹り、原因不明の倦怠感に襲われる。さらには、8時間くらい寝ているのに、日中に眠くて仕方のないことも……。

 こうした身体の衰えに抗うために、腸内環境を整えようと思い立ったのが、2年前のこと。その時に、取材と称して、腸内細菌などを研究されている先生に話を聞いたことがあった。

 先生曰く、とにかく野菜を摂ることが重要。肉を食べたら、その3倍の野菜を食べなさいという。その上で、ヨーグルトなどを摂取すると、自分にあった腸内細菌が腸の中に徐々に居続けてくれるようになるという。

 先生に話を聞いたあと、大好きなヨーグルトは、ほぼ毎日のように摂るようにしていた。ただ、嫌いな野菜を摂ることもなく、運動する機会を増やす努力もしていない。特に健康になってきたと感じることもないのが現状だ。

 ということで嫌いな野菜を摂るべく、グリーンスムージーを飲もうと一念発起。グリーンスムージー作りに便利な、ティファールの「ミックス&ドリンク ルビーレッド」を使ってみることにした。

ティファール「ミックス&ドリンク ルビーレッド」
メーカー名T-fal(ティファール)
製品名ミックス&ドリンク ルビーレッド
価格(編集部調べ)5,723円

 以前から自宅にはジューサーが置いてあり、時々、バナナジュースなどを作ることがあった。だが、これまで使っていたジューサーは本体サイズが大きい上に、容器がガラス製で重い。1、2杯のジュースを作るのには大きすぎる上に、洗ったり片付けたりするのが物凄く面倒だった。

 一方、ティファールのミックス&ドリンクは、1〜2杯のジュースを作るのに最適な大きさ。容器がプラスチック製なので軽量で、朝や晩の食事前にササッと作って片付けるというのが苦にならない。その結果、今までミキサーなんて、よほどのことがなければ使っていなかったが、この3週間は、ほぼ毎日、ジュースやスムージーを作っていた。

冷蔵庫の残り物を使ってスムージーを作ってみた

 使い方は簡単だ。適当なサイズに切ったフルーツや野菜などを容器に入れ、水や牛乳、豆乳などを注いだら、容器を本体にはめ込む。あとは本体にあるボタンを押すだけで、ギュイ〜ンと内蔵カッターが回転しはじめる。ボタンは「低速」と「高速」の2つのみ。

上のバタンが「低速」で、下のが「高速」ボタン。押せば動き、離せば止まる
パーツをバラバラにしたところ

 初めて作ったのは、ほうれん草(1束)とキウイ(1つ)とバナナ(1本)に豆乳(200ml)を入れてミックスしたもの。

 ほうれん草の苦味が気になったので、飲みやすくするために、ハチミツも小さじ1杯くらいを入れて、再度ミキサーを回した。筆者としては、ほどよく野菜の雰囲気が残っていて、健康飲料を飲んでいるという気持ちにもなれて美味しく飲めた。だが、一緒にいた妻や義叔母などに飲ませてみると、「自分で作ったから美味しく感じるんじゃない?」と、素っ気ない反応だった。

 彼女らにしてみると、「ミキサーなどにハマるのはいいけど、自分で片付けろよ」という点が最大の関心事らしい様子だ。

ほうれん草(1束)とキウイ(1つ)とバナナ(1本)に豆乳(200ml)
ミキサーに入れて準備OK
ミキサーを掛けているところ
ほうれん草のエグみは最後まで残ってしまった

 ほうれん草とバナナをベースにしたスムージーは、その後も何度も作って飲んだ。ほうれん草が多すぎることもあったが、苦い時にはハチミツを、喉越しが悪い時には牛乳や豆乳を追加し、味調整することも覚えていった。そうこうするうちに、ほうれん草を飲むということに抵抗もなくなっていった。

 ほうれん草とともに多く使った素材が小松菜。まず作ったのが小松菜(1束)に、バナナ(1本)とイチゴ(2つ)、牛乳(250ml)をミックスしたもの。ほうれん草と同様にやや青臭さが残るものの、バナナの味を阻害するほどには主張が強いわけでなく、飲みやすいものを作りやすかった。ただ、小松菜の分量を多くすると、昔の青汁のような「不味い!」と言いたくなる味に。逆に、身体に良さそう! という雰囲気は漂っていた。

小松菜(1束)に、バナナ(1本)とイチゴ(2つ)、牛乳(250ml)
容器に入れたところ。少し小松菜が多すぎたと反省
青臭さが逆に健康に良さそう

 残り物の野菜やフルーツを使って、レシピも色々と試行錯誤してみた。小松菜の茎もだが、フルーツではリンゴやイチゴなどもミキシングにてこずった。容器に牛乳を入れて、冷蔵庫に残っていたリンゴやイチゴ、ニンジンを入れてミキサーに掛けたところ、刃が滑ってしまっているのか、なかなかうまく砕けなかった。容器のフタを外して、しゃもじを使って上から押してあげると、ようやくギュッギュギュッと刃が果物を切っていってくれた。

 ニンジンは特に形が残り、喉越しにも影響するので、少なめに入れるか、水分を多めにするといいだろう。

ニンジンやリンゴ、小松菜をミックス
見た目も悪いが味も悪かった……。ハチミツを多めに追加してなんとか飲める味に……

 もっともやっかいだったのが、ケールを使った時。一度、サラダにして食べたものの、想像していた味ではなかったので、スムージーにいいんじゃない? と妻に渡された。

 残り物のケール1束を、バナナ(1本)とたっぷりのハチミツ(小さじ3くらい)、それに必要ならレモン汁も使おうと思いながら適当な大きさにザクザクと切った。筆者も同じサラダを食べていたので、もともと一抹の不安はあった。しかも茎が太い。

 容器に入れて牛乳と一緒にミキサーに掛けてみた。案の定、ゴキゴキと茎がカッターに当たる感触。ケールの茎に苦戦しているようだ。フタを開けて味見するとドロドロ。喉越しを調整するために牛乳とハチミツ(小さじ1くらい)を追加して、改めてミキサーを回した。もう十分だろうとコップに注ぐと、ボトっと茎がほぼ原型のまま落ちていった。

 3歳の息子には、味がキツかったようで、ひと口飲んだだけで手を付けようとしなかった。代わりに妻が飲むと……「ケールの味だね……」と微妙な感じ。筆者も同感。やはり茎の部分は取り除くべきだった。

ケール1草、バナナ(1本)とたっぷりのハチミツ(小さじ3杯くらい)、それに牛乳をコップ1杯分
ミキサーを駆動させると、カッターに茎が当たっている感触がした
出来上がりの色は良いが、味はエグい感じが残っていた

 スムージーばかりを作っていると飽きるので、息子と美味しさを共有できるバナナジュースも何度か作った。バナナジュースは、失敗することもない。バナナに牛乳を入れたり、時には豆乳を使ったりと、味に変化もつけられる。

 最近は暑くなってきたので、氷を一緒に入れて楽しんでいる。冷蔵庫で製氷した氷は小さいので、刃に当たりにくく、氷だけを入れてミキサーにかけると、かき氷のようにはならない。それでもバナナと牛乳などを入れて回せば、氷がほどよく溶けた、冷たいバナナジュースが楽しめる。

氷がどのくらい砕けるのか、冷蔵庫の製氷機で作った氷を入れてみた
10秒くらい回してみた状態
出来上がったバナナジュース
息子にも好評で、ごくごくと飲んでいく

色んな工夫をしてオリジナルのジュースを作るのは楽しい

 使いはじめてから3週間が経つ。色んなスムージーを作ってみたかったのと、食材の残り物を中心に使っていたので、必ずしも美味しいものばかりではなかった。ただ、嫌いなサラダを食べるよりは、スムージーにした方が摂取しやすいことは確か。「ミックス&ドリンク」であれば気軽に作れるので、寝坊して切迫していない限りは、ほとんど毎日スムージー作りを続けた。

 仕事だからというのもあるが、以前の大きなジューサーに比べると、使うこと自体に、まったく抵抗がない。

 使い始めた頃に、妻から冷たく言われていた「どうでもいいけど、自分で洗って片付けてよね」という点についても、この3週間、一度も怒られていない。なぜかといえば、自分でキチンと洗って片付けているから。生来の面倒くさがりの筆者でも出来るのだから(もちろん妻のプレッシャーを感じていたからもあるが……)、たいていの大人が面倒に感じないと思う。

 また、様々なスムージーを作ってみると、ミキサーに掛ける前に、これはどんな味がするんだろう? と想像するのも楽しい。これを続けていけば、自分だけのお手軽で美味しいスムージーレシピも編み出せそうだ。

食べきれずに凍らしておいたイチゴを使ってみたこともあった
味に主張のないアボカドとバナナの組み合わせは、ほとんどバナナジュースと同じ味な上に、とろみのある喉越しが良かった

河原塚 英信