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家電製品ミニレビュー ツインバード「くつ乾燥機 シューズパルST」
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~梅雨の時期も足元をカラッと乾燥
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Reported by
西谷 有人
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● 一日の活力は、よく乾いた靴から!
世の中に悲しいことは数多いが、「外出しようとして履いた靴が濡れていた」というのも、そのひとつと言えるのではないだろうか。雨上がりの朝、さあ、これから仕事に行こうという時に、濡れた靴を履かなくてはいけないのでは、一日のやる気が根こそぎ消えてしまう。さらに足の臭いのことを考えても、湿った靴というのは深刻な問題であり、衛生的観点から避けたいところだ。
とは言っても、靴を一晩のうちに乾燥させるのは、ドライヤーやら扇風機やらを駆使してもなかなか難しい。そこで、今回私が購入したのが、ツインバード工業の「靴乾燥機 シューズパル ST SD-4643GY」である。ネットで「くつ乾燥機」で検索すれば、上位にヒットするベストセラー機種だ。メーカー希望小売価格は5,200円だが、Amazon.co.jpで3,248円で購入した。
● 出しっ放しでも問題ないコンパクトサイズ
第一印象は、思ったよりも小さく、また軽い。本体は縦置きでも横置きでも使用できるが、立てた時の設置面積はとにかくコンパクト。これだけ小さいと、「普段は押入れにしまっておき、使うときだけ引っ張り出す」といった使い方ではなく、常に部屋の中や玄関に置いて、毎日頻繁に使うことができるだろう。
また、静音性についても配慮されているのが嬉しいところだ。ドライヤーや布団乾燥機のような騒音を想像していたのだが、それらに比べて音はかなり小さい。さらにスイッチで「標準」と「静音」モードを切り替えできる。「静音」にした時は、ほとんど音が気にならないレベルと言ってよいと思う。
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本体背面。黒系ですっきりとまとめられたデザインとなっている
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操作スイッチは側面にまとめられている。主電源スイッチはタイマー兼用で切り忘れの心配がない。右上の2つのスイッチで運転モードを切り替える
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操作スイッチの反対側には、吸気口がある
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● 絶妙な本体デザインでつま先まで乾燥
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雨に濡れた靴がなかったので、トレッキングシューズを水道水で濡らしてみた
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さっそく使ってみようと思うが、あいにく(幸い?)雨に濡れた靴がなかったので、日ごろから愛用しているトレッキングシューズをザブザブと濡らした。縦置きにした本体の2つの突起に、両方の靴をまるで履かせるように引っ掛ける。
と、ここでちょっとした問題が起こった。靴から水滴がしたたり落ち、床を濡らしてしまったのだ。あわてて水をよーく切り、靴乾燥機の下にタオルを敷くことにした。設置場所は、濡れても大丈夫な場所にすべきだろう。また、説明書にも「しずくのたれるような靴は乾燥させないでください」と注意されていたように、本体内部に水滴が入り込むようなことになれば、電気製品だけに故障や漏電などの事故の原因ともなりかねない。読者の皆さんも、この点は注意して欲しい。
靴のセットが完了したら、メインスイッチ兼用のタイマーを回す。セット時間が最大120分までということは、どんな靴でも120分以内で乾かしてみせるという意味なのだろうか。とりあえず最初は60分にセットした。
2つの突起の先端部から温風が吹き出し、靴の内側全体を満たす。この形状がポイントなのだろう、温風がつま先に向けて吹き出すため、いちばん乾きにくいつま先まで、しっかりと乾燥させてくれるのだ。「乾かしたつもりなのに、つま先だけが生乾きで不快な思いをする」などという事態とは無縁である。
そして60分が経過した。期待に胸を膨らませつつ、靴の中に手を入れてみると、あれほどベチョベチョだった濡れ靴がスッキリと乾いている! さすがは専用機といったところだ。
ただし、カカト当てのクッション部分に、まだ若干の湿り気を感じた。このまま履いてもさほど問題ないレベルまで乾いてはいるが、どうせなら完璧に乾燥させたいところ。そこで本体を横に倒し、温風吹き出し口をカカトに当てて20分ほど運転する。説明書には、長靴を乾かすときには本体を横倒しにするようにと指示されているので、この状態での使用も問題ないだろう。
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靴を乾燥中。立てて使用する場合はあまり設置面積をとらない。靴から落ちる水滴に備えて、下にタオルを敷いている
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横倒しでの使用も問題ない。写真は、カカトの乾燥が遅かったので、重点的に温風を当てているところ
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こうして、私の靴は完全に乾いたのである。普通ならば、晴れの日でも一日中屋外で乾かす必要があるだろうし、曇りや雨の日であれば完全乾燥まで一日では済まないかもしれないところ。それが手軽に完全乾燥できるのは、実に気分がいい。
● 4モード切り替えで、多彩な靴の種類に対応
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ブーツや革靴も使用可能。革靴はスニーカーよりは乾きにくいうえ、長時間使用しすぎると靴が傷むので注意
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なんだか楽しい気分になってきた私は、持っている靴を片っ端からザブザブ洗い、本機で乾燥させてみたのであった。厚底のジョギングシューズも、なんの問題なく乾燥できる。ブーツや長靴は、本体を倒して靴をセットし、温風を送り込めばオーケーだ。
比較的デリケートな革靴も、専用の「革靴モード」を使えば大丈夫だ。通常モードの温風でもドライヤーなどに比べて温度は低く抑えられているが、「革靴モード」はデリケートな革靴のために、さらに低い温度で乾かしてくれるのだ。
「革靴モード」と先に述べた「通常」「静音」モードを組み合わせることで、合計4つのモードで使用できることになる。言い換えれば「温風ヒーターの温度」と「温風の吹き出す強さ」を、独立して強弱切り替えできるのだ。
このモード切り替えは、電気代の節約にも役立つ。「通常」+「標準」モードの消費電力が170Wであるのに対して、「革靴」+「静音」モードにすれば130Wにまで低減できる。頻繁に使うものだけに、こういう選択肢があることはありがたいことだ。取扱説明書によると、「通常」+「標準」モードを用いた場合、洗ったスニーカーの乾燥時間は約50分、湿ったスニーカーは約30分、洗った長靴は約70分、湿った長靴は約40分となっている。
気をつけたいのは革靴を乾燥する場合で、湿った革靴に対して「革靴」モードにて約20分の使用と書かれているが、それ以上使用し続けると、革靴が痛むことがあるようだ。しかも革の性質や状態によっては、20分以内でも痛む場合があるということなので、乾燥状態を自分の目で確認しながら使用した方がいいだろう。さらに乾燥後は靴クリームを使ったお手入れが推奨されている。
他に注意すべき点としては、濡れた靴からこぼれた水滴が吹き出し口から本体内部に入らないようにすることくらいだろうか。また取扱い説明書には「使用後は製品が熱くなっているので、十分に冷めてからかたづけてください」という注意書きがある。私が実際に使用してみたところでは、危険なほどの熱は感じなかったのだが、一応気をつけたいところではある。お手入れは、吸気孔や温風吹き出し口にホコリがたまったら、掃除機で吸い出すだけで、それほど手間ではないだろう。
● ホカホカ靴の幸せを、手軽に毎日味わおう
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玄関に設置しているところ。コンパクトなので、出しっぱなしにして、気軽に毎日使うことができそうだ
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本機の特徴は、最初から靴の乾燥のためだけに設計されていることが挙げられるだろう。ほかの靴乾燥機の中には、本体から温風吹き出しホースが伸びていて、衣類や布団の乾燥と兼用できる機種も多い。しかし本機は機能を靴用のみに絞っているため、省スペースで取り扱いも手軽。さらに値段も電気代も安くなっている点も見逃せない。個人的には特に、部屋や玄関に置きっぱなしでも邪魔にならず、使いたいときにすぐ使えるサイズが大変気に入った。
実際に使ってみて強く実感したのが、「ホカホカ暖かい靴は、とても気持ちいい!」ということだ。この快感は、味わってみないとわからないだろう。これから梅雨の時期を迎え、足元が湿りがちな季節となる。そんな憂鬱な気分を、本製品は足元から吹き飛ばしてくれることだろう。
■URL
ツインバード工業株式会社
http://www.twinbird.jp/
製品情報
http://www.twinbird.jp/product/sd4643/
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