家電レビュー
続・エレファントマシマシ! 象印のスチーム式加湿器は買って大正解でした
2025年2月3日 08:05
以前、象印製品が身の回りに増えていく現象を「エレファントマシマシ」と表し、購入した象印アイテムを紹介する記事を書きましたが、おかげさまで今年も早速エレマシしました。新たに購入したのは、象印のスチーム式加湿器「EE-DE50」です。
購入のきっかけは、楽器演奏が趣味の夫が湿度にやたらこだわるようになったこと。特にギターやベースの大部分は木材でできているため、湿気の影響をもろに受けて、ネックが反って弾きにくくなったり、音が変わってしまったりするんだとか。
それから12畳ほどのリビングの楽器スペース近くで、小型の超音波加湿器を数カ月ほど使ってみましたが、それでも湿度は40%台といまいち。夫が調べたところによると「楽器に適した環境=人間が生活する上で快適と感じる温湿度」なんだそうで、できれば湿度50~55%は欲しいとのこと。健康のためでもあるなら……と考え、畳数に合う加湿器を新調することにしました。
購入にあたり、それぞれが加湿器に求める条件を出し合ったところ、夫は「とにかくパワフルなもの」「できれば24時間稼働できるもの」。私は「手入れがラクにできるもの」「衛生的に使えるもの」。そんな二人の希望を叶えるのは、「スチーム加湿器」一択でした!
見た目も仕組みも電気ポット!
象印のスチーム式加湿器「EE-DE50」は、加湿器としての適用床面積は8畳/13畳(木造/プレハブ)で、最大加湿量は480ml/時。タンク容量は4Lで、一度の給水で最大32時間の連続運転が可能です。直販価格は25,080円(2025年1月末時点で公式オンラインストアは完売)。
自宅のリビングが12畳ほどなので、「EE-DE50」はギリギリのサイズといったところでしょう。加湿方法は、お湯を沸かすときに発生する湯気を加湿に利用する「スチーム方式」。一度水を沸騰させるので、菌が繁殖しにくく、衛生的に部屋を加湿できるのがメリットです。
“お湯を沸かす”という仕組みの通り、中身はガッツリ電気ポット。私が加湿器に求めていた「手入れのラクさ」はまさにココにあり、フィルターレスのため、フィルターの掃除や交換が必要ないのが一番の決め手となりました。私のようなズボラ人間は、フィルターのメンテナンスを怠って、加湿器を不衛生にしてしまう未来が容易に想像できてしまうのでね……。
そして見た目もまさに電気ポット(笑)。リビングに置くものだし、インテリア性も重視して、少しでも電気ポットっぽくない感じのにしたい……と考えて、おしゃれなマット調のグレーカラーをチョイスしました。控えめに印字された、象印のロゴマークも可愛らしいです。
使い方は、上ぶたを開け、バケツやピッチャーなどの容器で水を入れて電源を押すだけと簡単。自動モードの「ひかえめ」「標準」「しっかり」と、連続モードの「弱」「中」「強」、6種類から好みのモードを選んで、加湿します。
「EE-DE50」は、加湿を開始するまでに約35分かかりますが(室温20℃・水温20℃・満水の場合)、急ぎの場合はぬるま湯を入れるか、給水量を少なめにして運転を行なうと、より短時間で加湿を始めることができます。
最長32時間運転! 自動で湿度をコントロールする賢い機能も
スチーム式加湿器は、お湯を沸かすときに発生する湯気を加湿に利用するため、吹出口から湯気が出ます。この湯気のおかげで、部屋が暖かくなるのもうれしいポイント。我が家では電気ヒーターを使っていますが(エアコンは乾燥して喉が痛くなるから使いたくない派)、設定温度・強さを下げても平気になりました。
象印のスチーム式加湿器は約65℃まで冷まして加湿するため、火傷のリスクを多少下げてくれますが、吹出口付近には手や顔を近づけないよう注意が必要です。特に小さなお子様がいるご家庭では、蒸気口に手の届かない場所に加湿器を設置すると安心かと思います。
最大加湿量は480ml/時と、特段すぐれた数値ではありませんが、その実力は十分! 1月下旬の夕方頃、約12畳の我が家のリビングで検証してみたところ、加湿器を使っていない状態(湿度40%)から適湿ゾーン(湿度50%)になるまでにかかった時間は、「強」モードで約1時間でした。さらに1時間加湿すると湿度60%まで上昇。
また連続加湿時間は「強」で約8時間、「中」で約16時間、「弱」で約32時間と長時間加湿できる設計です。夫が求めていた「パワフルさ」「24時間加湿できる」という条件も、しっかりクリアしました。
我が家のように「24時間加湿し続けたい」というご家庭でなくとも、頻繁に水の補充をする必要がないと聞けば、メリットに感じていただけるのではないでしょうか。
1月の真冬の我が家では、湿度を急いで上げたいときには「強」モード。就寝時は暖房を切るため、室温の低下に合わせて「弱」モード。それ以外は基本的にセンサーで室温・湿度を感知し、適湿になるようにコントロールしてくれる自動モードを主に使っています。
表示部の上に温度モニターランプがあり、ここに現在の部屋の湿度の状態が「低湿」「適湿」「高湿」の3段階で表示されます。ちょうど良い「適湿」の場合には「標準」モード、乾燥気味の「低湿」になった場合は「しっかり」モードに切り替えるといった具合に、運転モードをうまく使い分けながら使用中です。
そんなに細かく設定したくないという人は、象印がおすすめする「空気が乾燥する冬の時期には『しっかり』モード、秋口などおだやかに加湿したい時は『ひかえめ』モード」に設定しておけば、まず間違いはないかと思います。
また加湿中の音ですが、これまた電気ポットらしく? シュォォォォォと鳴ります。我が家は慣れてしまったので特に気になりませんが、人によっては気になるかも……?
湯沸かし中の音に関しては、沸とう音を低減する「湯沸かし音セーブモード」を使えばかなり抑えられるので、音が気になる場合に活用できます。
そのほかにも「チャイルドロック」「ふた開閉ロック」「転倒湯もれ防止構造」「空だき防止機能」など、安心して使用できる設計がしっかり施されているため、安全面でも信頼できる製品です。
ズボラ人間でもできる! 手入れは1~2カ月に1回でOK
フィルターがない分、手入れは格段にラク! とはいえ、全くないわけではなく、1~2カ月に1回程度のクエン酸洗浄が必要になります。
クエン酸は市販のものもありますが、泡立ちやふきこぼれ防止のため、象印の「ピカポット」の使用が推奨されています。直販価格は528円(4包入り)です。
クエン酸30gをぬるま湯で溶かし、加湿器に入れ、満水線まで水を入れてクエン酸洗浄モードにするだけ。約1時間半で洗浄が終了するので、本体が冷めてからお湯を捨て、中を水ですすぐだけで綺麗になります。
我が家の場合は汚れがしつこかったのか、1回では取り切れなかったので3回洗浄しました。こうなる前に、汚れが気になったらクエン酸洗浄をしようと誓いました。
そのほか上ぶたと内ぶたは、水洗いして、柔らかい布で拭き上げるだけでOK。構造がシンプルで細かい部品もないため、手入れのストレスはかなり少ないです。ズボラな私でも、これくらいならできる!
電気代<手入れのラクさやパワフルさを求める人におすすめ
象印のスチーム式加湿器を導入してから数日、夫は「買ってよかった!」と大満足。楽器屋で「これ以上反ったら調整もできない」と言われたベースも、反りが嘘のように改善し、「弾きやすくなった」「音が違う」と感動しています。
ベースの音の違いはよく分かりませんが、確かに温湿度計を見ると常に快適ゾーンに針があるし、外から帰ってきてリビングに入るとむわっとした感じがするので、空気が潤っているんだなという実感はあります。また毎年冬は乾燥しがちですが、今年は喉のイガイガも少ないような気がします。
結果、我が家では買って大満足な象印のスチーム式加湿器。唯一デメリットを挙げるとしたら、やはり電気代が高くつくことでしょう。加湿時の消費電力410Wを24時間つけっぱなしにしているので、1日あたり約300円、1カ月で約9,000円以上はかかる見込みです(1kWhあたりの電気代を31円として計算)。
「電気代を抑えたい」という人にはおすすめできませんが、清潔さや手入れのラクさを求める人には自信をもっておすすめできる加湿器です! 我が家は楽器を保管している部屋がもう一室あるので、そちら用にも1台追加購入しようかな……と思っています。ノンストップ、エレマシ。