家電レビュー

ハイアールの電気調理鍋でテレワーク中も毎日自炊! ほったらかしでカレーやパスタ

ハイアールの電気調理鍋「ホットデリ」で調理が楽になった

テレワーク生活が2年目になり、はじめは冷凍食品やテイクアウトが中心だった昼食を、毎日自分で作るようになった。そこで気になったのが、調理にかかりっきりになる時間だ。炒めものであればそこまで時間はかからないが、カレーなどの煮込み料理だと食材を切り始めてから完成までに1時間弱かかってしまい、5分ほどで昼食をかき込むことになってしまう。

今回、ハイアールの電気調理鍋「HotDeli(ホットデリ) JJT-R10A」を使用したところ、食材を調理する以外の時間はほったらかしで調理でき、休み時間に調理以外の作業もできるようになった。

電気調理鍋は各社から発売されているが、ホットデリは食材をかき混ぜる2本のアーム「まぜスティック」を備えている点と、水を使わない無水調理ができる点が主な特徴だ。食材を混ぜることで焦げ付きを防ぎ、まんべんなく加熱する。

「まぜスティック」で食材をまぜながらまんべんなく加熱

煮込み料理や炒め料理、低温調理など一通り試してみたところ、食材の水分を引き出す無水調理ができるためか、レシピ通りに作ると水っぽい仕上がりになるときもあると感じた。

食材の加熱などは電気調理鍋にほったらかしにしつつ、レシピはまかせっきりにせずアレンジして自分好みの味にしていくことで使いこなせた。筆者の場合は、食材の分量を調節したり、調味料を追加したりすることで、同じ料理を3回目に作る頃には自分の好きな味にできている。レシピブックのメニューを10種類ほど試してみたので、以下で紹介していく。

タブレットやスマホでレシピを確認しながら準備すれば、加熱調理を自動で行なってくれる
1人分の米を炊きながらハヤシライスも作れる。テレワーク中のお昼ご飯にぴったり

食材をまぜる「まぜスティック」を備えた電気調理鍋

ホットデリは2021年12月に発売した製品で、実勢価格は20,000円前後。容量1Lで、1~2人分の料理が一度に作れる。温度は40~100℃で設定でき、炊飯から低温調理まで幅広い調理が可能だ。

ウェブサイトでレシピを確認できるよう、本体にはQRコードのシールが貼られている。ウェブサイトには発売時点で90種類のレシピが掲載されており、手元に付属のレシピブックがなくてもスマホから確認可能だ。

レシピブックに載っている料理のジャンルは「煮物」「カレー・シチュー」「スープ」「ゆで物」「蒸し物」「炒め物」「ごはん系」「めん類」「低温調理」「スイーツ・パン」のほか、付属のトレイを使った「2段調理」。2段調理では、内釜で炊飯しながら上部にセットしたトレイでおかずを作るといった同時調理が可能で、一人分の調理ができる。

本体のQRコードをスマホで読み込むと、レシピサイトにアクセスできる
内ナベには炊飯などの水量が表示されている

食材の水分だけで作れるカレーはさっぱりした味わいに

まずは、水を使わない「キーマカレー」を作ってみた。食材の水分だけで仕上げる無水調理は野菜などのうまみが出て、少ない調味料で済むという。実際、水を一切使わないキーマカレー2皿に使うカレールーの分量は、通常のルー1皿分だった。

水を使わない分、水分を含む野菜を使って調理を行なう。材料は、ひき肉やルーのほか、トマト、玉ねぎ、なす、セロリ、にんじん。これらの食材を鍋に入れ、まぜスティックをセットして、自動メニューを設定した。

キーマカレーの材料。水は一切使わず、トマトやなす、玉ねぎなど、野菜の水分で調理する
食材を鍋に入れ、まぜスティックをセットしてフタを閉める
自動メニュー番号を入力。完成に近づくと、残り時間が表示されるようになる

ボタンを押した後は約30分間放置するだけで完成。フタを開いたときに感じたのは「やや水っぽくないか?」といこと。水は一切入れていないのだが、思った以上に野菜から水分がでて、キーマカレーにもかかわらず、通常のカレーのようになっていた。

食べたところ、野菜のダシを感じる味で、カレーの味はマイルドだった。使用したカレールーが通常の半分なためかもしれない。薄味が好きな人にはぴったりの味かもしれないが、筆者は調味料の味わいを生かした料理が好きなので、ルーを足して温め直したところ好きな味になった。

完成してフタを開けたところ。具材の位置は食材投入時と異なり、混ぜられている
おたまで軽く混ぜて完成。水は一切入れていないがゆるい
通常のカレーの半量のルーで作ったこともあり、やさしい味に

パスタはソース作りも麺を茹でるのも一気にできる

パスタは普通に作ろうとすると、ソースを作りながら麺を茹でる必要がある。6~7分間ほどパスタを茹でる時間やお湯が沸騰するまでの時間、ソースを作る時間などを考慮して、普段パスタを作るときは、まず「45分ほどキッチンに付きっ切りになる余裕があるか」を検討するほどだ。作るのになかなか手間がかかるパスタだが、ホットデリでは麺と具材を内釜に入れるだけで、あとは放置しておけばできる。

パスタは半分におり、十字にばらけた状態で入れる。まぜスティックが付いているので、麺同士がくっつかないようになっている。このとき、しっかりバラバラにしないと、麺がくっついてしまった。レシピでは「十字になるように置く」とあるが、筆者は何度かパスタを作るうちに、麺に油を絡めたあとにビニール手袋をはめて手でバラバラにして、ようやく麺同士がわかれた状態でできあがった。

調理時間は約20分。パスタの柔らかさは製品により異なるが、筆者の場合はやや硬めに仕上がる場合が多かった。その場合は、電気調理鍋の蓋を閉じたまま少し放置したり、あたためモードで加熱することで、ちょうどいい食感に調整できた。レシピによっては水を入れず、トマト缶やトマトジュースの水分だけで調理するにもかかわらず、しっかりとパスタになったのは嬉しいところだ。

まずは乾麺を半分に折り、十字にばらけるようにしてセット
パスタの上にトマト缶のカットトマトや具材入れる。水は使わずトマト缶の水分で調理する
出来あがり
はじめは麺に芯が残っていた。このあとフタを閉めて少し放置したらちょうどいい柔らかさに
麺をゆでたりソースを作ったりする手間なく、具材を準備するだけで完成

2段調理はお米も失敗せず炊けた

一人暮らしの筆者が気になっていた機能は、付属のトレイを使った2段調理だ。まぜスティックを使わず、内ナベで炊飯しながらトレイでおかずを作れる。2段調理ではないレシピはほとんどが2人分を一度に調理できるが、2段調理では作れるのは1人分のみとなる。

2段調理で炊ける米の量は0.5合または1合。筆者は炊飯器で1合など少量を炊こうとすると、2回に1回は失敗してしまう。少量の炊飯なのでうまく炊けるか心配だったが、1合の炊飯は1回目からちょうどいいかたさで炊けた。一方で、0.5合の場合は水っぽくなってしまうことが何回かあり、水加減が難しかった。1回の食事に食べるご飯の量としては0.5合がぴったりだが、炊飯器での少量の炊飯に苦手意識がある人は1合を炊飯して、残ったご飯を冷凍保存などしておくことを勧めたい。

内ナベで炊飯。1合の目盛りに合わせて水加減
1合の炊飯では失敗せず、粒の立った食感に

トレイでは、ハヤシライスを作成したところ、内ナベでキーマカレーを作ったときと同様、とろみがなくサラっとしたものとなった。まぜスティックを使わないため、できあがった直後は食材とルーが混じっていないのだが、かき混ぜる前に水分をスプーンなどで捨てることでちょうどいい濃さになった。1人前のハヤシライスを作るために100mlの水を使うが、トロっとした食感にするために筆者は調理後に50mlほどの水を取り除いた。

具材を入れたトレイを内ナベにセット
フタを開けたところ。まぜスティックを使えないので、ルーは混ざってない。おたまなどで軽くかきまぜて完成
食材から水分がでるためか、水っぽい仕上がりに
できあがったときに水分を取り除いた場合。とろみのある食感になった

低温調理のサラダチキンはフワフワに

ホットデリでは最低40℃の低温から調理できるため、サラダチキンも低温調理で作れる。筆者は以前、低温調理器でサラダチキンを作った際に、フワフワの食感に感動した。このときの水温は67℃で90分間加熱した。ホットデリでも、低温調理器で作るようなフワフワ食感に仕上がるのだろうか。

結論から言えば、低温調理器と同程度の温度と時間で、フワフワなサラダチキンができた。作り方は、ジッパーつき袋に鶏肉と調味料を入れ、水を入れた内ナベに袋をセットするだけ。自動メニューの加熱時間は、水が常温の状態から1時間10分ほど。

自動メニュー終了時に水や鶏肉内部の温度を測ったところ、どちらも68℃ほどと、低温で調理されていた。このあと、内ナベから鶏肉を出して、30分間放置すれば完成する。

密閉袋に鶏肉を入れ、空気を抜いて水を入れた鍋にセット
フワフワの食感になった

付属のレシピに載っているサラダチキンの味は、カレーやヨーグルトをつかったタンドリーチキン味だが、別の味付けでも作成できる。自宅にあるような、オリーブオイルと塩、ハーブだけでも十分においしいのでおすすめだ。

炒め物はフライパンで作るものとは異なる仕上がり

ほかに、まぜスティックを生かしたレシピとして、「炒め物」も作れる。先にできあがりについていえば、フライパンで作る炒め物とは異なる食感だった。食材の水分を引き出す無水調理が得意な製品なためか、水分が多く出てしんなりとしたものとなる。野菜炒めであれば、焼き色のついた炒め物とは別の、蒸し野菜に近いものと思って食べれば、味に問題はないと感じた。

野菜のみの炒め物とやや異なるできあがりだったのは、チャプチェだ。熱湯に1分間つけた春雨と食材を鍋に入れて調理するのだが、野菜や肉から出た水分を春雨が吸うためか、焦げ目ができた。真っ黒な焦げではなく、香ばしい焦げ目のため、フライパンで作るチャプチェに近いものができた。この後にもチャプチェを数回作ったが、焦げ目がついたのは最初の一回のみだった。

チャプチェは、肉や野菜、調味料の上に春雨をセット
フタを開けたところ。一部調味料が混ざっていないところもあるが、軽くかきまぜれば味がなじんだ
焦げ目が一部できていた
炒め物の中でもチャプチェは、フライパンで作るものに近いできあがりに

結局、フライパンで調理するのとどちらが楽?

料理の味はさておき、気になるポイントは料理にかかる手間はホットデリで軽減できているのかということ。筆者にとっては、ホットデリを使った方が圧倒的に手間はかからないという印象だ。ガスやIHを使って調理すると煮込んだり焼いたりしている時間はキッチンを離れられないが、電気調理鍋であれば加熱時間は他の作業ができるためだ。

ここでは、カレーを例に挙げてみる。加熱にかかる時間は鍋でもホットデリでも30分程度かかるが、鍋で作る場合は焦げつかないようにまぜることが必須。30分間にできることは、簡単な洗いもの程度だった。一方でホットデリの場合は加熱段階で人間がすることはないので、仕事をしたりガッツリと洗いものをしたりと30分を自由に使うことができた。

一つ注意してほしいのは、付属のレシピに載っている「調理時間」は、あくまでもホットデリの加熱時間の目安ということ。調理時間に加えて、食材を用意する時間がかかることを考慮してほしい。筆者は普段から料理をしているが、キーマカレーを作ったときには20分ほど準備に時間がかかった。

加熱時間と合わせれば、作り始めてから実際に食べられるまでに1時間ほどかかるので、テレワークでの休み時間や、同居する家族の帰宅時間にあわせて作りたいときには、食材を準備する時間も逆算して料理を作り始めるのがよさそうだ。ホットデリに任せている間に、もう一品作るのもいいだろう。

フライパンで作ると手間のかかるリゾットも簡単に作れる。生米や野菜を入れて加熱時間約30分でできる
きのこのリゾット

片付けの手間は、鍋での調理とほぼ同程度と感じた。カレーの場合、包丁やまな板、おたま以外の洗いものは、鍋調理の場合は鍋のみ、もしくはあくとりをすればあくとりも洗うので2点。ホットクックの場合は、内ナベと内ぶた、まぜスティックの3点と、鍋よりも1点多い程度。

毎回洗うものは、内ナベと内ぶたで、まぜスティックやトレイを使った場合はこれも洗う。内ぶたに付属の蒸気口は毎回洗わなくていいようだが、カレーなどを作るとニオイがつくので、筆者は毎回洗うようにしている。

普段料理をしない人は要注意。レシピをアレンジできる人におすすめ

さて、1カ月ほどホットデリを使用している中で、自分のなかでよく作る料理ができてきた。大根がしっかりとやわらかくなる煮物やサラダチキン、通常の炊飯を頻繁にするほか、テレワーク中の昼食にパスタやリゾットもよく作る。まぜスティックのおかげか、どの料理を作っても食材にしっかりと火が通っているのが嬉しい。

気を付けなければならないのは、レシピ通りに作るだけでなく、場合によってはアレンジが必要になること。書店に並んでいる料理本やテレビ番組で紹介されるレシピと同様に、ホットデリの自動メニューのレシピがすべて自分の口にあうとは限らない。

筆者の場合、パンチのきいた味が好きなので、一部のレシピはすこし味が薄く感じてしまった。その場合は、ニンニクや鶏ガラスープの素など味の強い調味料を追加した。また、苦手な食材があるときや、家庭に食材がないときは、代替できる食材を使用している。

そのため、料理をほとんどしない人にとっては、あまり自分好みでないレシピに出くわしたときに対処しずらく、ホットデリを使わなくなってしまうかもしれない。しかし、料理が得意でなくとも、料理で失敗しかけたときに調味料を足すなどの工夫も楽しめる人であれば、楽に料理できるので勧めたい。

また、炊飯もうまくできることから、これから新生活を始める人で、炊飯器を持っていない人にもおすすめしたい。

大根と豚バラ肉の煮物は、大根にしっかりと味が染み込んだ
バナナケーキは焼き目もつき、おいしくできた。デザートまで作れる
大塚 愛理