家電製品レビュー

ミニベロながらしっかりパワフルに走れる、ルイガノのe-bike「ASCENT e-sports」で富士五湖サイクリングへ♪

ルイガノのカワかっこいいミニベロe-bikeで富士山巡りっ!!

 街で見かけるオシャレな自転車の小径車。タイヤの直径(外径)が14~20インチ程度の「小さめタイヤの自転車」のことを言いますが、「ミニベロ」とも呼ばれます。ちなみに、ミニベロはフランス語で「mini vélo」と書き、miniは小さい、véloは自転車という意味です。

 さておき、そんなミニベロに新風が!! 非常に注目度の高いミニベロe-bikeが登場しました。ルイガノ(LOUIS GARNEAU)の「ASCENT e-sports」です。

ルイガノ「ASCENT e-sports」。電動アシスト付きのミニベロとして、高性能なドライブユニットのシマノSTEPS「E8080シリーズ」を初めて搭載した車種となります。電動アシスト・ミニベロの世界を変えちゃうかも!? そんなふうに注目されているミニベロe-bikeです。価格は33万円(税抜)

 e-bikeとは、電動アシスト付きのスポーツ自転車のことですが、単なる電動アシストとは少々違います。アシストの要となるドライブユニットなどがスポーツ走行向けとなっていて、よりスムーズかつパワフルにアシストしてくれるほか、大容量バッテリーにより100kmを超える長距離走行が可能だったりします。そんなe-bikeの特性を持つミニベロが、ルイガノのASCENT e-sports。

 外見はカワかっこいいミニベロであるASCENT e-sports。でも高いドライブ性能を誇るシマノSTEPS「E8080シリーズ」を搭載。ゆっくりポタリングに良さそうですが、ときには激坂チャレンジにも向きそうで、ある意味とってもラグジュアリーですね。ということで、このミニベロe-bikeにさっそく試乗し、富士山周辺の湖を回ってみました♪

ルイガノのASCENT e-sportsで富士五湖巡り。取り回しがよく気軽に乗れて、しかも激坂もラクラク上れるミニベロe-bikeなら、自然が身近に感じられる自由な観光を楽しめます

ルイガノのASCENT e-sportsはどんなe-bike?

 ルイガノといえばファッショナブルな自転車でおなじみですが、ミニベロe-bikeのASCENT e-sportsはどんな自転車なんでしょう? まずはASCENT e-sportsの概要を写真とともに見ていきましょう。

ルイガノのASCENT e-sports。どこに置いても絵になるミニベロe-bikeです。フレームはアルミ製で車重は18kg。対応身長は145cm~180cmとなっています
ドライブユニットはシマノSTEP「E8080シリーズ」を搭載。11.6Ahの大容量バッテリー(BT-E8014 ダウンチューブ用バッテリー 定格容量393Wh)を採用し、ECOモードで最長115kmの走行が可能です
バッテリー左側には残量を示すLEDランプを内蔵。ダウンチューブに固定され、低重心となるので走行時の安定性も高いです。鍵付き
ハンドル周りはこんな感じ
左側に電動アシストモードや表示を切り替えるスイッチがあり、中央のサイクルコンピューターにバッテリー残量や速度など各種情報が表示されます
主要コンポーネントとしてシマノの「SHIMANO DEORE(10 SPEED)」を採用。10段変速で、フロントギアは44T、リアのギアは11-32T。幅広い状況に対応できるギア比です
タイヤはKENDA製でサイズ20×1.95インチ(ETRTO:50-406)。小径車としては太めなので、グリップ力とクッション性を兼ね備えています
ブレーキは前後ともに油圧ディスクブレーキ。軽い力で繊細に扱えて、高い制動力を発揮します。雨天でもブレーキの効きが落ちにくいことも特徴です
サドルは比較的にソフトなコンフォートタイプ
ASCENT e-sportsのフレームはネジ穴(ダボ穴)が豊富です。また、そこに装着できるオプションも多数用意されています(下図)
ASCENT e-sportsのフレームカラーは、ホワイトのほかにブラックが間もなく発売予定です

 なお、ルイガノASCENT e-sportsの正規販売店リストはコチラ。サイクルベースあさひ各店で取り寄せが可能だそうです。

富士五湖のオイシイどころ取りサイクリング!!

 さて、さっそくルイガノASCENT e-sportsに試乗です。せっかくだから、このカワかっこいいミニベロe-bikeで、富士五湖巡りをします。山中湖(やまなかこ)・河口湖(かわぐちこ)・西湖(さいこ)・精進湖(しょうじこ)・本栖湖(もとすこ)の、オイシイところだけ走っちゃいます。具体的には、クルマでASCENT e-sportsを運び、景色のいいところだけを走行♪

 いわばトランポ(自転車やバイクをクルマで運ぶこと)ですが、一瞬「そんなのズル~い!」みたいな気もします。でも、富士五湖すべてを自転車で回ろうとすると軽く100kmを超える距離があります。また、その道中の獲得標高(上った高さの合計)は1500m以上もあります。もはやガチの自転車アスレチック。

 そんなのASCENT e-sportsには似合わない~、ということで、楽しいところだけ、景観のいいところだけを、短時間で回っちゃおう~♪ というのがコンセプトです。

 ともあれ、まずは自転車をクルマに積んで富士五湖へ。山中湖→河口湖→西湖→精進湖→本栖湖という感じで回っていく予定。首都圏から一気に山梨県の山中湖まで行っちゃいます。ちなみに首都圏からクルマで約1時間半で行けます(高速道路使用)。

愛車のホンダ「N-VAN」でASCENT e-sportsを運搬。山中湖までトランポです。富士五湖周辺には市町村が運営する観光用などの無料駐車場が多数ありますので、そこを利用しました
N-VANに自転車を積んだ様子。ASCENT e-sportsは車重18kgで、e-bikeとしては比較的に軽い部類です。また、タイヤサイスが小さいので全長も短く、とても車載しやすいです♪
山中湖畔のサイクリングロード。東側の一部に車道を走る箇所がありますが、湖の北側はこのように整備された走りやすいサイクリングロードになっています
山中湖の北側サイクリングロードからは、ほぼ常に富士山が見えています。富士山を眺めながらのポタリングはサイコー♪ 自転車を止めて湖畔を歩いたり、湖水に触れることもできます
山中湖の東側には「山中湖パノラマ台」と呼ばれる高台があります。そこからの眺めも抜群。絶景です

 最後の写真に見える「山中湖パノラマ台」ですが、そこへ自転車で行くには、ちょっとした急坂を上る必要があります。ですが、パワフルなシマノSTEPS「E8080シリーズ」搭載のASCENT e-sportsなら楽々。風景を楽しみながら、あるいは話をしながら、パノラマ台まで登坂できてしまいます。さらにその上には「三国峠」がありますが、「じゃあツイデに三国峠まで行こうかな」と思わせるあたり、やはりe-bikeは急坂に強い♪

 ちなみに、帰りはその急坂を下るわけですが、ASCENT e-sportsは油圧ディスクブレーキなので焦らず確実に速度を落とせます。また、ASCENT e-sportsはフレーム剛性も高く、ドライブユニットやバッテリーの位置などにより重心が低く、さらにタイヤも太めなので、スピードが出てもわりと安定した走行ができました。

 上りがラクで、下りも安心。イイ感じのミニベロe-bikeです。

河口湖と西湖はセットで走る

 再びトランポし、河口湖へ。河口湖の北側湖畔の無料駐車場に止め、そこからサイクリング。河口湖の北側だけ走る感じですが、河口湖の北側からは富士山がよく見えます。北側でも、西寄りの「奥河口湖」と呼ばれるエリアからは富士山があまり見えなくなりますが、河口湖では最も静かで交通量も少ないエリアでもあり、自転車で楽しむには好適。

 また、河口湖の西には西湖があります。河口湖から西湖へは、1.5kmほどの坂道を上がれば到着。e-bikeなら一足なので、河口湖と西湖はセットでサイクリングです。

河口湖の北側。湖越しに富士山を眺められるエリアで、自転車も走れる遊歩道が急速に整備されています。湖畔に下りていって湖水に触れることもできます。駐車場も比較的に豊富
ASCENT e-sportsで富士山を見ながらのサイクリング。富士山の周囲は刻々と雲の様子が変わり、風景もわりとダイナミックに変わりますので、観光者を飽きさせません
河口湖の西の端から、湖北ビューラインという道路を1.5kmほど走ると、西湖に行けます
普通の自転車だとちょっとキツめの上り坂ですが、e-bikeなら難なく上れます
西湖の西の端、西湖レストハウス付近からの眺め。湖畔ぎりぎりまで自転車で下りていくことも可能。河口湖は奥河口湖を除いては観光地然としたハイランドレイクですが、西湖は全体的にとても静かな湖です

 実は、西湖は富士山があまりよく見えません。上の写真のポイントから見えるくらいだと思いますが、静かな湖なのでゆったりとサイクリングできてイイ感じです。

さらに精進湖、本栖湖、タヌキも走るヨ♪

 続いて、精進湖→本栖湖へと向かいます。両方の湖を自転車で回ることも可能は可能ですが、その2つの湖をつなぐ国道139号線は大型車両の行き来が多く、わりと危険&けっこう不快。なので、湖ごとにトランポです。

 何度もクルマへと自転車を積み下ろししているわけですが、取り回しの良い小径車だとそれがラクですね~。ASCENT e-sportsは折りたたみができない小径車ですが、このくらい容易に扱えれば折りたためなくても問題ないな~、などと思ったりしました。

精進湖は小さな湖ですが、湖畔にクルマを駐車することができたりします。また、北側の湖畔からは富士山がきれいに見えます
富士山をバックにASCENT e-sports。ただ、湖周囲は、サイクリングをするにはそ~んなにイイ感じの道ではありません。ちょっと走って次の本栖湖へ
本栖湖の北側を通る国道300号線は「本栖みち」と呼ばれていますが、湖畔のこの道沿いから富士山を眺められるポイントがいくつかあります。サイクリングで走りやすい道です
こんな眺望。ただし、湖畔へ下りられる場所は限られています
また別の場所から。この風景、かつての五千円札に描かれました
本栖湖はあまり観光客が多くない湖ですが、この場所には常に観光客が。有名な記念写真撮影ポイントです
マンガ・アニメ作品「ゆるキャン△」のモデル地でもあり、最近では聖地巡礼に訪れるファンの姿も
ゆるキャン△における「出会いのトイレ」といったところでしょうか
ASCENT e-sportsで聖地巡礼!? そういえば、ゆるキャン△にもミニベロが多々登場していました
首都圏から原付バイクでキャンプに来ている人もいるようです

 本栖湖にはオートキャンプ場もありますので、本栖湖までトランポしてサイクリングを楽しみ、その夜はキャンプしてしまうというのもアリかもしれませんね。キャンプといえば、富士五湖周辺はキャンプ場がたくさんあり、どこも環境・景色ともに良いところが多いです。e-bikeならあまり汗もかきませんので、サイクリング後にそのままキャンプするのもかなり現実的に検討できると思いますよ。

 といった感じで、トランポしつつ富士五湖を回って「e-bikeでラクにオイシイところだけサイクリング」をしてみました。午前10時頃から走り始めましたが、まだ午後3時前。時間がありますので、田貫湖(たぬきこ)へと足を伸ばしてみることに。小さな人造湖ですが、きれいなキャンプ場があり、湖周囲にはサイクリングロードも整備されています。

田貫湖の湖畔。周囲はぐるりと遊歩道兼サイクリングロードが整備されています
キャンプサイトや湖畔西側からは富士山が見えます
サイクリングロードからの富士山。山中湖から見た富士山に近い迫力かも

 田貫湖のサイクリングロードは1周約3kmくらい。すぐ走りきってしまいますので、1周回ったら今度は逆向きにもう1周、というのもいいかもしれません。

 最後に、ルイガノのASCENT e-sportsで走った感じを書いてみますと、フレームの剛性感がありつつ、太めタイヤで乗り心地がよく、見た目に反してシッカリとパワフルに走ってくれるという印象でした。安定感も十分。e-bikeとしてはわりと軽量の部類に入ると思いますが、小径車の取り回しの良さも加わって、気軽で扱いやすいミニベロe-bikeという印象です。

 ただ、筆者にはちょっとサイズが小さめだったという感じ。筆者の身長は約180cmで、ASCENT e-sportsの対応身長ぎりぎり。乗れるには乗れるんですが、少し走行距離が長くなると、なんとなく窮屈さを感じました。ASCENT e-sportsに限らず、やはり自転車と体のサイズがマッチしていないと走りにくさが出てきてしまいます。

 ともあれ、外見も走行性能も好印象となったルイガノのASCENT e-sports。見た目もいいし性能もいいしで、レジャーから日常使いまで幅広く活用できるミニベロe-bikeだと思います。玄関に入れても邪魔になりにくそうなサイズ感もナニゲにイイですよね。既に店頭に並んでいると思いますので、興味のある方はぜひ実車に触れてみてください♪

スタパ齋藤