家電製品レビュー

電動歯ブラシを使い続けて約20年、パナソニック「ドルツ」の最新モデルの磨き心地に驚いた件

ドルツの最新電動歯ブラシがイイ感じ!

 最近、新しい電動歯ブラシを使い始めました。モノはパナソニックの「音波振動ハブラシ Doltz(ドルツ)」シリーズの、最新・最上位機種「ドルツ EW-DP52」です。

パナソニック「ドルツ EW-DP52」。2018年9月1日発売の最新機種で、ドルツシリーズの最上位機種。シルバー、黒、ピンクの3色があります
メーカー名パナソニック
製品名ドルツ EW-DP52
実売価格27,740円(編集部調べ)
最上位機種だけあって、付属する歯ブラシも豊富です

 で、使った印象から言えば、ヒッジョォ~にイイですコレ。細身で持ちやすいのにパワフル。それまで使っていた電動歯ブラシが最強だと思い込んでいましたが、それを華麗に上回る性能がありました。イマドキの電動歯ブラシは凄いっ♪

 とか、物知り顔で言う筆者ですが、実は電動歯ブラシ使用歴は20年以上。日本で普及し始めた1990年代から使っています。というのも実家が薬局だったから。「これからは歯ブラシも電動の時代!」的に新製品電動歯ブラシが入荷するわけですが、イマイチ売れずに残り、そういう売れ残りを興味本位で次々使っていたのでした。

 ただ、本格的に使い始めた……というか正しく使い始めたのは2003年頃から。虫歯の治療や歯科矯正をきっかけに、歯科医師から「正しいブラッシング方法」を指導され、その頃から「歯みがきの正しい方法に従って、電動歯ブラシをマトモに活用し始めた」のです。

 余談ですが、最後に虫歯の治療をしたのは2008年頃。で、先日、約10年ぶりに自発的に歯科検診に行ったんですが、そこで見つかった虫歯は初期のものが1本だけ。この10年間、食後の電動歯ブラシブラッシングをほぼ毎日行なっていたからか、歯の健康はだいたい保たれていました。下の前歯の裏側にちょっと歯石がたまっていましたけどネ。

 ともあれ、そんな感じの電動歯ブラシヘビーユーザーの筆者。自分で言うのもナンですが、電動歯ブラシとその正しい使い方については、けっこーよく知っているつもりです。

 あ。もうひとつ余談ですが、実はドルツブランドの電動歯ブラシって良い印象が全然ありませんでした。最後に使ったのは2000年に入る前だったと思いますが、何と言うか、ブラウンやフィリップスなど外国製品と比べると、パワーがイマイチで磨き切れていないという使用感。なので、それ以降はブラウンやフィリップスの製品を多用。そして徐々にフィリップス派になり、この間までソニッケアーの高性能機種を使っていて、十分快適に磨けていました。

 なのですが、パナソニック「ドルツ EW-DP52」のほうがイイ感じだった。というわけで、以降、どう「イイ感じ」だったのかつらつらと書いてみたいと思います。

あっ、細い、パワフル、正しく磨ける~♪

 ドルツ EW-DP52を使ってすぐ感じたのは、細くて軽くて持ちやすいこと。歯科医師や歯科衛生士からブラッシングの指導を受けた方ならご存知だと思いますが、正しいブラッシングを行なう場合は「鉛筆持ち」が向きます。鉛筆のようにブラシを持って横に動かす感じですが、そうすると毛先に力が入り過ぎず、適切に磨けます。逆に、持つ手に力が入りすぎると毛先が曲がって正しく磨けません。

 そんな鉛筆持ちをするのに、ドルツ EW-DP52の細さや軽さは好都合。太くて重い電動歯ブラシだとそういうふうには持てず、つい握っちゃいます。握って持つと毛先に力が入りすぎて、正しいブラッシングを行ないにくくなります。

鉛筆持ち(ペングリップとも言うらしい)の例。必ずしも鉛筆と同じように持つというわけではなく、握ってしまって力が入りすぎないよう、指先で軽く持つという歯ブラシ保持方法
ブラシの先が歯やその隙間に軽く当たる程度が適切で、それ以上強く当てると毛先が曲がって正しく歯に当たらず、ちゃんと磨けなくなっちゃうというわけです。なので、指を添える程度のソフトな持ち方のほうが良いわけです。軽くて細いドルツ EW-DP52の細さや軽さは、ソフトに持つのに好都合です

 ドルツ EW-DP52の電源を入れると、独特の低い唸り音が。そしてブラシを歯に当てると、頭蓋骨まで突き抜けるような心地良い振動が印象的です。これまで経験したことのない振動ですが、ガーとかギャーとかいった刺激的な音・振動でなく、ヴォ~ンって感じで、まあうるさくはありません。

 磨く力としてはパワフルです。口のなかで激しく動くでもないし、上記のとおりうるさいわけでもないんですが、キッチリと汚れが落ちる感じ。磨いた後の歯の表面のツルツル感はかなりのもの。磨き残しも感じられません。

 ドルツ EW-DP52は、毎分約31,000回の横方向微振動と、毎分約12,000回の前後微振動で、歯の汚れを落とすそうです。音波振動ですね。この音波が頭蓋骨に響く。それはさておき、横方向の超高速微振動ってのがイイ感じです。というのは、歯科医に指導されたブラッシングと同じブラシの動きだから。

 歯科で指導されたブラッシングは、基本的に「横に小刻みに動かして磨く」というもの。手で行なうので、速くても毎秒約5~6回程度の横磨きです。それでもこの方法で磨くとアラ不思議! ちゃ~んと汚れが落ちてツルツルの磨き上がりに! 上達すると「歯垢染色剤」(磨く前に口に含むと歯垢が赤く染まる液で磨き残しチェックに使います)も完璧に落とせます。

 ドルツ EW-DP52の場合も、ブラシの動きは「横に小刻みに動かして磨く」というものです。しかも物凄い回数でこのブラッシングを行なってくれます。ので、歯の表面も、歯と歯の隙間も、歯と歯茎の間も、労せず完璧&スッキリ磨き上がります。なんかもう力とか全然不要。ブラシ先を軽く歯に当ててゆっくり動かしていれば、正しいブラッシングでの歯みがき(←実際にやるとけっこー面倒)を自動でやってくれる、的な。ラクに磨けるのに効果的♪

小さめ細めのブラシがイイ感じ♪

 もうひとつ、筆者的に「コレはイイ!」と喜べたのは、別売りのブラシ類です。ドルツEW-DP52には6種類付属しますが、全部で12種類あるそう。どこがイイのかと言うと、どれも細めでブラシが小さめであること。それと、比較的安価なこと。

ドルツ用ブラシ各種。筆者的には歯周ポケットケアができる密集極細毛ブラシが気に入っています。通常はマルチフィットブラシを使用中
ポイント磨きブラシもイイですね~。歯並びの悪い箇所の隙間とか、奥歯の奥まった部分を磨くのに効果的です

 選択肢が多くていいですね。でもそれ以上に、上のどの歯ブラシも、ブラシ部分が小ぶりで、ネック(って言うんでしょうか?)部分が細いのが非常にイイです。

 日本人の口腔内は狭いそうで、歯と歯が斜めに重なったりしているケースが多いそうです。何となく「大きい歯ブラシのほうが一気にまんべんなく歯を磨ける」とか思いがちですが、実際は「狭い階段を大きなほうきで掃除している」ようなもので、隅や隙間のゴミが取れない「四角な座敷を丸く掃く」ような結果になりがち。ネックが太かったりブラシ部が大きかったりする歯ブラシも同様で、歯の奥まで磨けません。

 その点、ドルツの歯ブラシは全部細身で小ぶり。ほとんどの種類が、奥のほうまでラクに磨ける。歯並びが悪くても磨きやすい。特に日本人にはよく合うブラシだと思います。

 あと、ブラシが小ぶりでネックが細めだと、ブラシの「つま先」や「かかと」を使ったブラッシングがしやすくてイイです。ブラシの先端の角が「つま先」で手前の角が「かかと」ですが、これらの角を使って歯の裏の隙間などを磨くのが、正しいブラッシングのひとつのテクニック。大きめの歯ブラシだとこれがやりにくいんですが、ドルツの歯ブラシだとこれをしやすくて快適です。

ドルツの歯ブラシはネックが細めでブラシが小さめ。正しいブラシングを行ないやすいブラシです
歯ブラシにおいて、「つま先」はブラシ先の角で、「かかと」はブラシ手前の角。ブラシ両サイドのエッジは「わき」と言います。これらのエッジを使い、歯の隙間や歯と歯茎の間などをブラッシングしていきます。小さめブラシだと、そんなブラッシングもしやすいというわけです

 替えブラシの価格がわりと安く設定されているのもイイですね。メーカーは「毛先が広がったら交換の目安」としていますが、たぶん、正しいブラッシングがしやすい(つまり毛先に力がかかりにくい)ドルツ EW-DP52なら、長期間ブラシを使えると思います。消耗品が安いこと、そして長持ちしそうなところも、好印象です。

 てな感じのドルツ EW-DP52。充電台がキレイとか付属ケースが実用的とか、そーゆートコロは当然として作り込んできている製品ですし、さらに正しくブラッシングできる「横磨き」の振動とか、ブラシのサイズや形状とか、細かな部分まで日本人向けにバッチリと作られています。使っていてとても小気味良い電動歯ブラシです。

 なので、ぜひ一度実機を試してみて……と言いたいところですが、電動歯ブラシを試用できる機会なんてなかなかないですね。でもドルツ EW-DP52はかなりオススメ。次に電動歯ブラシを買うなら、ぜひジックリとチェックしてみてください♪

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スタパ齋藤