家電製品レビュー

歯がツルンツルンで気持ちいい! トータルでケアしてくれる最上位ドルツは3万円の価値あり

パナソニックの電動歯ブラシ「ドルツ EW-DP53」。最上位モデルだけあって、見た目にも高級感があります

ここ数年、歯の状態と全身の健康には関係があるという認識が広まってきました。特に歯周病が悪化すると糖尿病や心疾患など生活習慣病を引き起こすとも言われ、筆者が懇意にしている歯医者さんも長年の経験から、「歯周病の患者さんは病気を抱えている人が多い」と実感していると言います。虫歯、歯周病を予防するには、食生活の改善が重要ですが、やはり歯磨きを見直す必要もありそうです。

そうなれば気になるのが、手で磨くよりきれいになるといわれる電動歯ブラシ。今回、歯科医師推奨の磨き方ができるというパナソニックの音波振動歯ブラシ「ドルツ」の最上位モデル「EW-DP53」を使ってみたところ、驚くほど歯がツルンツルンになったのでご紹介します。

メーカー名パナソニック
製品名音波振動歯ブラシ ドルツ EW-DP53
実売価格26,257円

ヨコ振動とタタキ振動のW音波振動が歯垢をごっそり落とす

まずは、このドルツがどんな電動歯ブラシなのかチェックしましょう。特徴は、2つのモーターを搭載することで実現した「ヨコ振動」と「タタキ振動」による「W音波振動」。歯の表面を磨くときは、歯ブラシを細かくヨコに動かすといいと言われますが、ヨコ振動ではなんと、毎分約31,000ブラシストロークという速さでヨコ磨きします。

さらにタテに振動する「タタキ振動」も、毎分約12,000ブラシストロークと目にも止まらぬ速さ。立体的に歯間部の汚れに届き、歯垢を強力に除去してくれるといいます。とても人の手では実現できないスピードです。

ブラシは6種類、モードは5パターン用意し、歯磨きから歯茎のケア、歯の着色汚れの除去まででき、歯のトータルケアが可能となっています

・Wクリーンモード……W音波振動で強力に歯垢を除去
・ノーマルモード……ヨコ磨きで歯周ポケットにひそむ歯周病の原因菌をかき出す
・ソフトモード……初めて使う人、磨きが強く感じるとき
・Wガムケアモード……歯茎を爽快にケアしたいとき
・ステインオフモード……歯の色が気になるとき

ボタンを押すごとにモードが変更。次回使うときは、最後に使ったモードから始まります
付属のブラシは「極細毛ブラシ」「マルチフィットブラシ」「ステインオフブラシ」「シリコンブラシ」「ステインオフアタッチメント」「ポイント磨きブラシ」と6種類用意

これだけパターンがあると、どのモードをどのブラシで……と迷ってしまいますが、まずは通常の歯磨きから始めてみることに。

歯に当てるだけで歯垢残りなし!

日常的な歯磨きには、「極細毛ブラシ」を使いますが、毛先の細さはなんと0.02㎜!これなら歯周ポケットにもしっかりアプローチしてくれそうです。さっそく毛先に少量の歯磨き粉をつけ、「Wクリーン」モードで歯を磨いてみました。

ちなみにハンドルは、ペンを持つように握るといいそう。確かにこの持ち方だと、歯の表面から裏側まできめ細かく動かせます
極細毛が歯周ポケットに入りすぎると、逆に歯周ポケット内を傷めることになるので、毛先に3㎜の段差を設けています

歯磨き粉をつけたブラシを口に入れて歯に当て、スイッチオン! キュイーンという高い音を立て、音波振動が始まりましたが……これは強い! 歯にしっかりした刺激が伝わってきます。これがヨコ31,000回/分とタタキ12,000回/分のパワーか。

磨き方のコツは、基本的には軽く歯に当ててゆっくり移動させるだけ。細かく動かす必要がないので簡単です。手磨きでは磨きづらい歯の裏側や隙間も、しっかり当てさえすれば磨けるのは非常にラク。30秒に1回少し止まり、2分間で停止するので、上下左右の4か所をそれぞれ30秒磨けばOKというのも分かりやすく感じました。

上下左右の4分割し、1か所を歯の表面、噛み合わせ部分、裏側と磨くよというより当てていくだけ。それにしても、やたら唾液が出てきます(笑)

2分経過し、磨き終わったので、歯の表面を舌で触ってみると……気持ちいいほどにツルンツルン! ざらっとした歯垢はどこにも残っていません。また音波振動が歯を刺激したためか、運動したような心地よさも感じました。

実をいうと筆者は以前、電動歯ブラシを使うと口がくすぐったくなったり、骨にキーンと響いたりしたことがあったので、「この音波振動は大丈夫か?」と不安がありました。しかし今回はまったく問題なし。中には違和感を感じる人もしれませんが「数回の使用で慣れる」そうです。

ちなみに音波振動がどんな動きをしているのか、「Wクリーン」モードで水ようかんに当ててみました。すると軽い力でも、かなりのスピードで歯にアプローチしているのが分かりました。

水ようかんにブラシを当てて「Wクリーンモード」でスイッチON
2秒軽く当てただけで、ブラシがヨコ振動とタタキ振動でしっかり磨いているのが分かります。この動きで歯の表面の歯垢をごっそり取り除いてくれるというわけですね

歯茎やステインもすっきりケア

続いて気になっていたステインケアをやってみました。筆者はコーヒーをかなり飲むため、歯が少し黄ばんでいるように見えていたので、これで落ちたらうれしいのですが。

ステインケアは、ステインオフブラシとWクリーンモードでもできますが、本格的な「ステイン集中ケア」の場合は、ブラシは「ステインオフアタッチメント」を、モードは「ステインオフ」モードを選びます。

ステインオフアタッチメントを装着し、歯磨き粉も専用の「ステインクリーンペースト」を使用
モードは「ステインオフ」を選択
尖ったほうは歯間に、ブツブツがついている面は歯の表面磨きに使用

歯の表面は、1つずつ丁寧に弧を描くように動かし、歯間は上の歯は上から下へ、下の歯は下から上へ動かすといいそうですが、細かい作業なので鏡を見ながらやる必要があります。また弾力あるラバー素材なので、こちらは結構振動が響き、唇周辺がムズムズすることも(笑)。

振動がかなり伝わってくるので、歯磨きに比べると刺激も強めです。笑顔に映える白い歯に!

今までは歯磨き粉だけでステインオフをしていたこともありますが、これだけパワフルだと黄ばみも落ちてくれそう! 月1~2回が推奨のようなので、続ければ違いも実感できそうな気がします。

続いて気になる歯茎ケアもやってみました。歯茎ケアといえば、指で歯茎をマッサージすると歯茎が丈夫になるとか、血行がよくなると聞いたことがありますが、そんな効果が期待できるのでしょうか。モードは「Wガムケアモード」で、ブラシは「シリコンブラシ」を使います。

これは気持ちいい! なんとなく歯茎が温まったような感じがあります。最近、歯茎のゆるみが気になっていたので、歯周病対策をしながら、歯茎も刺激していくとよさそうな気がします。

使うのは、「シリコンブラシ」。歯ブラシのような形状ですが、弾力あるシリコンでできています
歯茎に当ててみたところ、心地よい刺激で、まさにマッサージしているような感覚

充電もお手入れもカンタン! 家族みんなで使いたい

毎日使うものだけに、充電忘れは致命的ですが、本モデルにはオシャレな充電スタンドがついているので、使い終わったらリングに差し込むだけで簡単に充電できます。見てのとおり、本体が浮いた状態で充電できるので汚れにくく、お手入れしやすいのもうれしいポイント。

浮いた状態で充電するフロートチャージ
汚れやすい部分もサッとお手入れできます

なお満充電時間は1時間で、「Wクリーン」「Wガムケア」モードで約45分間、「ノーマル」「ソフト」「ステインオフ」モードで約90分間使用可能。満充電でなくとも、2分充電すれば2分間使えるクイックチャージ機能付きで、うっかり充電し忘れてもすぐに使えるのは安心です。

こうして使ってみると、毎日の歯磨きで、歯茎を含む口の中をトータルにケアできる口腔ケアアイテムだと感じました。それも人の手ではとうてい不可能な音波振動で刺激するので、健康のためにも続けたいところ。

1台あたり約3万円はかなり高額ですが、家族で使うならブラシだけそれぞれ用意して本体を共有するのもあり。80歳になっても自分の歯を20本残すために、今から初めてみてはいかがでしょうか。

付属のスタンドによく使うブラシを立ててもよし、家族のブラシを立ててもよし

田中 真紀子