家電製品レビュー

コードも猫のごはんも賢く避けてくれる! ロボット掃除機「PUREi9」に感動

 今回紹介するのはエレクトロラックスのロボット掃除機「PUREi9(ピュア・アイ・ナイン)」。これまで何度かロボット掃除機を使ったことがあるが、コードが絡んだりペットのごはん置き場に激突したりするので、“ロボット掃除機をかける前の掃除”が必要でイマイチだった。しかし、PUREi9はそういった不満がなく、結論から言ってしまうとかなりスムースに使いこなせる印象。1カ月お借りしてみたので、その使い勝手をレポートしたい。

エレクトロラックス「PUREi9」
メーカー名エレクトロラックス
製品名PUREi9
価格(編集部調べ)140,400円

 PUREi9の特徴は、カメラと2方向のレーザーにより、部屋全体を3Dで認識する「3Dビジョンテクノロジー」を採用している点。360度回転しながら掃除するため、部屋全体を把握でき、効率よく掃除する。

 さらに床上の障害物や階段までの距離も計算でき、障害物の周りをキレイに掃除するという。コード類を巻き込まないため、掃除前に床上にあるコードなどを片付ける必要がないのだ。

 とはいえこればかりは動かしてみないとわからない。さっそく充電して、家中を掃除してもらった。充電時間は約3時間で、駆動時間はオートモードで約40分、ECOモードで約60分。

カメラと2方向のレーザーにより、部屋全体を3Dで認識する
最初に使うときはサイドブラシを取り付ける
充電完了したら運転スタート

コードを巻き込まないのはマジだった! ペットのごはん置き場も避けてくれる

 まずは、オートモードで運転開始。オートモードでは、「フローリング/カーペット/壁際・家具周辺」を自動判別し、本体の走行スピードやブラシの回転スピードを最適な状態に調整して運転してくれる。

 スタート直後はくるくると本体が回転して、部屋の状態を確認。そのまま掃除に入ったが、運転音はあまりうるさくなく、同じ部屋にいても気にならないくらい。

 しばらく見ていると、部屋の隅にある延長コードの傍までやってやってきた。コードの横を通ると……おぉ! きれいにコードに沿って走っている!!! そのままコードの束に突進することはなく、くるっと方向転換してまた部屋の掃除に戻っていった。障害物を避けるというのは本当で、かしこく認識してくれているようだ。

コードに沿って走るが、巻き込むことはなかった
そのまま方向転換してまた部屋の掃除に戻って行った

 コードだけでなく、扇風機の台座やペットのごはん置き場も、きちんと障害物と判断して避けてくれた。一番感動したのはペットのごはん置き場。これまで使っていたロボット掃除機はガシガシ進んでしまい、飲み水もカリカリもこぼれていたが、PUREi9では一度もそういうことはなかった。

 また、カーペットも毛足の長さが2.3cmを超えると障害物と判断して回避する。リビングにあるカーペットは毛足が長く、こちらも避けて掃除していたので、途中でエラーになることなく掃除が完了した。

猫のごはん置き場にやってきた
そろそろと近づいている
トレーに沿って走るが、ぶつからずにきちんと避けてくれた。飲み水もカリカリもこぼれていない
毛足の長いカーペットも避けてくれる
愛猫りきおは長毛種なのでフローリングに毛がよく落ちている。説明書の上でくつろぐのはやめてもらえませんか

四角い部屋を丸く掃く!? 事前準備がいらずそれが逆にありがたい

 障害物を避けてくれるのでスムーズに掃除できるが、コードの束やごはん置き場の周りにはゴミが当然残る。PUREi9はどちらかというと“四角い部屋を丸く掃く”というイメージで、完璧な掃除を求める人には向かないかもしれない。

 しかし、共働きで平日まともに掃除できない身からすると、ある程度キレイにしてくれるのがありがたかった。隅にはゴミがあるかもしれないが、それは週末にまとめて掃除すれば問題ない。

 PUREi9を使っているとフローリングの目立つところからはホコリや髪の毛がなくなるので、全体的には部屋がキレイに見える。何より、ロボット掃除機を動かすための事前準備がいらず、平日はまるっきり掃除のことを考えなくていいのが頼もしい。

扇風機の台座も避けて掃除する。ベッドとの間が狭くて奥まで入れなかったので、こちらは週末掃除に
椅子の脚周りもきちんと掃除できていた

 なお、ダストカップ容量は700ml。最初の掃除でゴソッとゴミが取れるので、後は毎日掃除するとそこまでゴミが溜まらなくなる。ゴミ捨て頻度は1週間に1回で十分なので、こちらも週末に片付けている。

 吸引力も問題なく、大粒のカリカリから髪の毛まできちんと吸い取ってくれる。掃除性能は、前面から吸引口までが短い「フロントクリーニング構造」を採用しており、前面から吸引口までの幅は約3cm。さらにロールブラシは20.5cmとビッグサイズで、さまざまなゴミを逃さずにキャッチしてくれる。

ダストカップ容量は700ml
大粒のカリカリから髪の毛、ホコリまできちんと取れている
裏面。前面から吸引口までが短い「フロントクリーニング構造」を採用
ロールブラシは20.5cmとビッグサイズ。猫の毛がつきやすいので定期的にカットした

無線LANでスマホ連携、掃除した場所を記録してくれて面白い

 無線LANを搭載し、スマホアプリでも操作できる。無線LANは2.4GHzのみに対応するので、あらかじめ確認しておこう。接続はスムースにでき、スマホ連携が完了すると「すばらしい!」と褒めてくれるのでちょっと嬉しくなる。

 また、掃除した場所や時間も記録してくれる。回避したごはん置き場やベッドの位置も細かくわかるので面白かった。1週間の運転スケジュールも設定でき、一度設定してしまえば毎日操作する必要がなくなるのでオススメだ。

Wi-Fi接続時は本体を裏返しにして作業する
連携完了。褒めてくれる
アプリの操作画面
掃除した場所を記録してくれる
アプリでスケジュール設定した

 なお、一度だけいきなりスマホ連携ができなかったことがある。アプリを開いても運転スタートできず、本体のWi-Fiマークも消えていた。

 試しに電源ボタンを長押しして、本体をオフにしてみたら、どうやらソフトウェアのアップデートが必要だった模様。そのままアップデートが始まり、無事に使えるようになった。

長押しして電源をオフにしたらソフトウェアアップデートが始まった

2週間のお試しレンタルも

 ネックなのは価格だろう。実売14万円は、国内で買えるロボット掃除機の中でもトップクラスの価格。これまで使ってきたロボット掃除機の中で、筆者は一番気に入っているが、家庭によって見合わない可能性もある。

 公式サイトを見てみると、2週間のお試しサービスも用意されている。レンタル価格は7,560円だが、まずはお試しで使ってみるのもオススメだ。

西村 夢音