e-bike試乗レビュー
ミニベロe-bike狙いならキャノンデール「Compact Neo」は買い! 軽い、おしゃれ、走りも◎
2023年1月25日 13:00
キャノンデール・ジャパンが、ミニベロe-bike「Compact Neo(コンパクト ネオ)」を発表しました。これまでにクロスバイク「Quick NEO(クイック ネオ)」、ロードバイク「Synapse Neo(シナプス ネオ)」、グラベルロード「Topstone Neo(トップストーン ネオ)」、ステップイン「Adventure Neo(アドヴェンチャー ネオ)」を展開してきましたが、ミニベロは初となります。価格は290,000円。1月27日からの発売となります。
Compact Neoはどんなe-bike?
真っ先に試乗車を借りることができました。キャノンデール・ジャパンの本社は大阪なので、インプレスのある神保町へダンボール梱包で到着。まずは車体を取り出す際に最初の驚きが。e-bikeはドライブユニットやバッテリーを搭載するため、ミニベロとはいえそれなりの重量になります。しかし、持ち上げてみると……軽い。前輪が外れた状態とはいえ、ずいぶん軽い。調べてみるとアルミフレームで車体重量は約18kg。
あらためて完成車状態で持ち上げてみると、やっぱり軽く感じます。カーボンフレームのBESV「PS1」が17.4kgなので、それに匹敵する軽さ。しかもリアキャリアや前後フェンダー、太めのタイヤを装着した状態と考えると軽いですね。リアハブにドライブユニットを搭載する場合、持ち上げる際にどうしても後輪側の重量を感じますが、それもなくごく自然に片手で持ち上げられました。
続いて驚かされたのがデザイン。ダウンチューブにバッテリーを収納し、リアハブにドライブユニットを搭載しているため、ごく普通の自転車のよう。しかもフロントフォーク、シートステーやチェーンステーの内側におしゃれなデザインが施されています。「Compact Neo」を見た社内の人間からは「おしゃれ」「かわいい」という声が連発。
そして、装備にも驚かされました。昨今の世界的な原材料や自転車部品、運送費の高騰などでe-bikeや自転車の価格も値上がりが続いているのはご存じのとおり。日頃からe-bikeをチェックされている読者の方は、まず価格に驚いたかもしれません。私もその価格からリアキャリアはオプションだと思い込んでいました。
前後フェンダーとライト、リアキャリアも標準装備。軽さ、デザイン、装備も充実しながら、現在のe-bike市場では非常にリーズナブルなモデル。先述しましたが、すべて込みの車体重量が18kgなんです。やっぱり軽いですね。
Compact Neoで走ってみた
車輪がコンパクトなミニベロは小回りが利きやすいメリットがあります。写真をご覧になってお気づきかもしれませんが、「Compact Neo」のホイールベース(前後輪の間の距離)は108.5cmと長めです。しかし、実際に走ってみるとハンドル幅が広い(74cm)こともあり、MTBのように操作しやすくまったく気になりませんでした。前傾姿勢を取れるため距離を走っても「お尻痛い」問題も回避しやすくなるでしょう。ハンドリングがしやすく、さらにグリップ力のある太いタイヤを装着しているので、コーナリングでの不安も少ないと思います。
アシストモードはOFFも含めて4段階。ディスプレイはないため、左ハンドル部の操作スイッチのカラーで確認となります。OFF(白)→LOW(緑)→MID(黄色)→HIGH(赤)の順でアシストモードが強くなっていきます。車体重量が軽いこともあり、日頃から自転車に乗っている人は平坦ではアシストは必要ないでしょう。LOWモード(緑)を入れてもアシストが切れたタイミングに気付けない気がします。ちなみに空っぽ状態からからのフル充電時間は3時間30分。
実際にいちばん弱いLOWモードから走り出し、アシストモードを順にアップしていきましたが、ガツンと来る感覚はありません。また、アシスト操作スイッチの感度も良く、「しっかり押す」ではなく「軽くタッチ」する感覚で切り替えられるため、知らないうちにOFF(白)になっていましたが、車体が軽いためぜんぜん走れます。
ちなみに、「Compact Neo」が搭載するのはハイエナ製のドライブユニット(250W)。これまでにクロスバイクやロードバイクに続いて、まだ3車種目の体験です。比較的わかりやすいアシスト設定が多いなか、シマノSTEPのようなナチュラルなアシストが特徴かと感じていました。
アシストをわかりやすく実感するために、ダラダラ坂やキツめの坂も走ってみると、しっかりアシストしてくれています。坂道でアシストを切ると、軽い車体がちゃんと重たくなるのを実感。平坦では分かりにくいかもしれませんが、きっちりアシストをしれてくれています。LOWからHIGHモードに変えるとわかりやすいと思います。
もうひとつ好印象だったのが停車時の状態。e-bikeはアシストモード最強の状態で停車し、ペダルに足を乗せているとトルクセンサーが反応し、グイグイ「前に進もう」とするのを体験した方もいるのではないでしょうか。ブレーキをしっかり握っていないと飛び出してしまいそう、といった感じですね。各社ともこだわりの設定をしていますが、どうしても最強モードは停車時の推進力(発進力)が強いことが大半です。
そのため、e-bikeに初めて乗る関係者や試乗会の参加者には、変速とともにアシストも落とすことをお伝えしています。今回はあえて最強モードで停車してみましたが、停車時にグイグイ「前に進もう」とする感覚はありませんでした。あとで担当者に聞いたところ、漕ぎ出し時の制御には、安全性を優先して設定にはかなりこだわったとのこと。
実際に試乗されると体験できると思いますが、アシスト時もライダーの漕ぎ出しを確認し、進み始めてから背中を押してくれるようなアシストになっています。あと、ドライブユニットが小型なこともありモーター音も静かです。
ちなみに、車体の軽量化に貢献しているバッテリー容量は250Wh。満充電状態での最大走行距離は60km。平坦であれば心配をする必要はないでしょう。積載量次第では強いモードで走ることになりそうなので、バッテリー残量が気になるケースも出てくると思いますが、今後はスペアバッテリーも準備しているようです。バッテリーを気にしない距離の場合はそのまま、荷物が多かったり上ることが多い場合はスペアバッテリーを持って行くようなスタイルになりそうですね。
充電や室内保管はどうしよう?
「Compact Neo」はダウンチューブにバッテリーを内蔵する「完全」インチューブタイプです。戸建てでガレージなどで充電できれば屋外での保管・充電も可能ですが、マンションなどでは室内での充電やポータブル電源を利用した充電が必要になります。ミニベロなので基本的には車体も小さく、しかも重量は18kg。ですが、MTB同様のハンドル幅があるため、そこが気になる方もいるかもしれません。
74cmのハンドル幅はたしかにそのままだと、停車時にかなりスペースを取るかもしれません。キャノンデールは、必要以上にフレームがたわみ、柔らかすぎることを避けるために、折りたたみ自転車にはしていませんが、「Compact Neo」はハンドルを折りたためます。
工具不要で折りたためる機能が用意されています。ハンドル折りたたみ機構も非常にシンプルで堅牢性もある印象。ステム部分のスイッチを前に押し出し、レバーを上げるだけでハンドルを右側に折りたたむことが可能。シンプルなのにかなりがっつり固定されているようで、走行中は折りたたみ部分のきしみ音を感じることもありませんでした。
ハンドルをたたむことでかなりコンパクトになるので、マンションのエレベーターにも持ち込めます。また、冒頭で説明したように軽量で、後輪部への重みも感じないため、階段でも持ち運びやすいと思います。