e-bike試乗レビュー
e-bikeのEcoモードで300km超え!? 自転車通勤で大容量バッテリーが空になるまで試す【ボッシュ編】
2020年11月16日 07:00
新型コロナウイルスの影響で一気に注目を集めた自転車通勤。e-bikeでの通勤に興味がある。でも実際にはバッテリーがどれだけ持つんだろう? こまめに充電するのは面倒くさいな……と考える人も多いのでは。実際にe-bike通勤をしたら、1回の充電でどれだけ走れるのか、カタログスペックの走行距離はどこまで正しいのか。そこでe-bike部・清水がバッテリーが空っぽになるまで試すことに。
快速系e-bikeコラテック「E-POWER SHAPE PT500」を借りる
緊急事態宣言解除後もテレワークが中心でしたが、出勤時にはやっぱり電車には乗りたくない。とはいえ、自宅からオフィスまで片道20km弱の距離を人力自転車で通うのは……e-bikeなら坂道気にせず走れるし……。そこでメーカーに無理なお願いをして通勤用に「E-POWER SHAPE PT500」をお借りしました。以前にメリダ「ePASSPORT 400 EQ」のロングライドでバッテリーを検証しましたが、今回はリアルe-bike通勤編となります。
e-bike部メンバーにも人気のコラテック「E-POWER SHAPE PT500」は、ペダルを数回回せばあっという間にアシスト上限の24km/hに達してしまう快速系e-bike。アシスト量が少ない、つまりバッテリー消費も少ないわけです。しかもバッテリーはボッシュ製「PowerTube 500」で500Whの大容量。平坦では漕ぎ出し以外にアシストを使っていない印象で、Ecoモードだけで十分なのでは? と考えてEcoモードだけで空っぽになるまで走ってみよう! とチャレンジすることに。結果として後悔することになるのですが……。
いざ、検証開始!! Ecoモード縛りでどれだけ距離を走るのか?
現時点でもe-bike通勤を続けていますが、スタートしたのは7月。真夏の時期にEcoモード縛りでの検証でした。「e-bikeは汗をかきにくい」的な印象もありますが、e-bikeだろうと量が違うだけで、夏は汗をかきます。当たり前ですけど、真夏は暑いです。しかも快速系e-bikeの場合は、ペダルを回してしまいゆっくり走ることができないので、毎回着替えを持っての通勤でした。
走行距離10kmほどのほぼ新車でのe-bike通勤。自宅からオフィスまでは片道約18kmで、結構な上りのポイントが数カ所あります。e-bikeと出会っていなければ、きっと我慢して電車通勤だったと思います。が、いまはe-bikeの実力を体感しまくっているので、倍の距離でもe-bike通勤を選ぶと思います。
コラテック「E-POWER SHAPE PT500」は、ボッシュ製ドライブユニット「Active Line Plus」と500Whの大容量バッテリー「PowerTube 500」を搭載しています。公式サイトでは、この組み合わせでEcoモードで約160kmの走行が可能となっています(詳細はこちら)。
片道約18kmなので、単純計算すると最低でも3.5往復は可能。ただ24km/h以上のアシスト領域外で走ることが多いので、少なくとも200~250kmは走れるだろうと予測しました。みなさんはEcoモード縛りでどれだけ走ると思いますか? さて、ここからは実際の走行距離のデータ写真を中心に紹介していきます。
アシストモードを使い分けたらどれだけ走る?
Ecoモード縛りで、500Whの大容量バッテリーが空っぽになるまで363.29kmも走れました。たとえば片道10kmで週5回通勤した場合、最後のほうで充電が必要になる計算ですが、週に2~3回の通勤なら1カ月以上充電が不要です。まあ、いろいろアシストモードが用意されているのに、わざわざ一番弱いアシストモードのみで走る人はあまりいないかもしれませんが……。
実際に通勤時にはアシストモードを上げたい坂がいくつかありましたが、変速を駆使すれば多少息はあがるものの、途中で足をつくこともなく上りきれました(個人差ありますが)。ただ、バッテリー残量が最後の目盛りになると、明らかに弱まっているアシスト力を実感できます。それを体感したい人も少ないとは思いますが……。バッテリー残量が尽きる最後の一瞬まで、必死になってアシストしようとするけなげな動きには「頑張ってくれてるなー」とちょっと感動しました。
なんてことを充電中に振り返っていたら、ふと「通常どおりアシストモードを変更しながら走ったら何kmでバッテリーが空っぽになるんだろう?」と考えてしまいました。ということで、今度は通常のe-bikeの乗り方で空っぽになるまで走ってみました。超簡単に結果をお伝えすると……。
といった感じの結果でした。体格や乗り方、交通状況などでいろいろ結果は変わってくると思いますが、きちんと変速とアシストを使いこなせば、e-bikeはカタログスペック以上にだいぶ長い距離を走ってくれます。アシストの強弱の好みも人それぞれなので、自分に合った乗り方でe-bikeを楽しんでください。