すずまりの快眠スリープテック最前線
第1回
お腹に巻いて眠りをいざなう「2breathe」なら、イライラした日でも熟睡できた!
2018年8月1日 06:30
本日からスリープテックに関する連載を担当します、すずまりです。スリープテックとは、さまざまな技術を使って睡眠の問題を解決したり、より快適な睡眠環境を実現したりする試みを含む、睡眠に特化した新しいジャンルです。
本コーナーでは睡眠に特化した製品やサービス、情報をお届けしますが、睡眠はまだまだ謎が多くこれから研究が進む分野であり、スタートアップによるチャレンジングな製品が多いのも特徴。そこで、完成品の善し悪しだけでなく、冒険的な製品の存在も期待を込めてご紹介していく予定です。
第1回目は、なかなか寝付けない方にお試しいただきたい「2breathe(ツーブリーズ)」をご紹介します。
メーカー名 | ねむログ |
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製品名 | 2breathe(ツーブリーズ) |
実売価格 | 15,984円 |
お腹に巻いて深呼吸へといざなう、ウェアラブルセンサー
「2breathe」は、ベルトをお腹に巻き付け、通常呼吸から深呼吸へといざなうことでリラックスさせ、眠りに誘うというウェアラブル端末です。
スリープテックデバイスというと、なにやら外観からしてハイテクなデザインを想像するかもしれません。しかしこの製品はボタン型電池(CR2032)駆動で、43×39×18.3mm(横×縦×厚さ)のセンサーユニット部と、1,350×19×1.5mm(同)のベルト部分のみというシンプルな構成で、ベルトを含めて重さはわずか約40g。
専用アプリとBluetoothで接続して利用しますが、現在のところ、対応するスマートフォンはiPhoneなどのiOS端末のみ。
使うときは、パジャマなどのうえからお腹に巻きます。おへそから指2本分上が目安です。
電源を入れてアプリを起動すると、自分の呼吸のパターンをリアルタイムにモニタできるようになります。そのペースをもとに、あらかじめ指定した時間内に深い呼吸ができるよう、ガイド音がオリジナルの間隔で生成されます。
そのトーンにあわせて呼吸するとリラックスできるーー、というのが主な流れ。眠りに入ると自動的に電源が切れます。
モニター中の呼吸ペースの表示やガイド音の生成はアプリ側で行なわれます。睡眠モードと瞑想モードの2つがあり、それぞれに目標時間(5/7/10/15/20分)、最長時間(10分~60分)が設定できます。
また、目標呼吸数を指定すると、指定した呼吸数に最長時間で達するよう、ガイド音が徐々に緩やかになっていきます。
アプリでは、呼吸とガイド音の同期状態をグラフで記録し、同期率を評価します。白い点は同期、赤い点はうとうとした状態を表し、青い部分は眠りについたときの呼吸状態を表しています。
10分足らずで入眠! 緊張状態が続いた夜もしっかり眠れた
もともとこの製品は、高血圧治療のための技術に基づいています。血管の拡張をうながすための呼吸に基づいた高血圧治療用のデバイスを用意したところ「赤ちゃんのように眠れた」というフィードバックが増え、2breatheの開発につながったといいます。
何日も使っていますが、この製品を利用すると通常は10分とかからず眠ってしまうことが多いのです。眠くなってうとうと始めると呼吸が早く、浅くなってしまうため、ガイド音に同期できなくなります。翌朝の同期に対する評価は全然よくないのですが、スムーズに眠れているので問題はありません。
しかし、最近メンタルにダメージを受けた日がありました。緊張状態が解けず、眠くなる気配すらない夜でした。さすがに今夜は無理だろうと思いながら睡眠モードでスタート。
案の定その夜は10分過ぎても眠くなりませんでした。しかも、思い出したくないことを時々思い出してしまいます。それでもガイド音に同期させることに集中していたところ、15分を過ぎたあたりでしょうか。徐々に意識が遠のいていくのを感じるようになりました。
「あれ、寝てた!」と気づいたのは翌朝。ログを見たところ、結局20分以内に眠っていたようです。同じことが別の日にもあり、改めて効果を確信しました。
最初は慣れないかもしれませんが、1週間に40分間以上の同期を目指すことが推奨されているので、まずは練習してみるといいでしょう。使い方はアプリの「サポート」ページ内に動画で紹介されているので、誰でもすぐ使い始められるはずです。
私も毎日使っているわけではなく、眠れないかもしれない、明日早く起きなきゃいけないというときに使っています。眠れなくて困る夜がきたときのために、練習しておくことをオススメします。