すずまりの快眠スリープテック最前線
メラトニン分泌を考えた光でスムースな入眠と目覚め、スピーカー付きライト「Smart Sleep Light」
2018年8月29日 06:30
今回ご紹介するのは、CES 2018のスリープテックゾーンにも出展していた、睡眠デバイスに特化したブランド「Sleepace(スリーペース)」のスピーカー機能付ベッドサイドライト「Smart Sleep Light」です。
執筆時点ではクラウドファンディングサイトの「Makuake」で支援者を募集中です。まだ終了していないタイミングではありますが、すでに目標は達成! 先にサンプルをお借りできましたのでご紹介いたしましょう。
メーカー名 | Sleepace |
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製品名 | Smart Sleep Light |
価格(編集部調べ) | 18,000円 |
光で入眠と目覚めの質を向上
「Smart Sleep Light」は、スマートフォンのアプリで睡眠の状態をモニタリングしながら、その状態にあわせて光と音をコントロールして、入眠と目覚めの質を向上しようとする製品です。
このような製品がどんな方に効くか。それは夜中でも起きて仕事をしなくてはいけない方、朝起きても部屋が暗くて、ついまた寝てしまうという方、朝起きても目覚めがすっきりせず困っている方、睡眠時間が確保しにくいけれど、しっかり起きなくてはいけない方などです。
「メラトニン」という、人間を睡眠に導くホルモンがあるのですが、光を浴びると分泌が停止してしまうので、入眠が阻害されるという性質があります。
そこで「Smart Sleep Light」は、寝る前はメラトニンの分泌を邪魔しない光、起床時は分泌を止めて目覚めやすくする光を浴びせようとするわけです。さらにサウンドをプラスすることで、リラクゼーション効果や、目覚めやすさをアップしています。
明るさや音量調節はタッチ操作でシンプルに使える
本体正面に大きなボタンが1つあり、ここをタップするとライトが点灯します。軽いタップなら白色光、長めのタッチなら赤い光になります。調色はアプリ側からも可能で、表現できる光の色は1,600万色。
本体両サイドのタッチ操作で、ボリュームと明るさを調整することもでき、右のロングタッチで明るさアップ、タッチでボリュームアップ、左のロングタッチで明るさダウン、タッチでボリュームダウンします。またジェスチャーによる操作も可能です。
普段利用するときはアプリで自動制御されるので、特別な操作は不要です。アプリでアラームを設定して睡眠のスタートボタンをタップすると、夜なら赤い光を点灯できます。アプリ内に睡眠の導入と起床に使う音楽も用意されているので、波の音や虫の音、その他自然音などのホワイトノイズを適度な音量で流せます。そして朝になったら太陽の光のような白色光を点灯させ、同時に起床用にセットしておいたサウンドを流せます。
光や音のボリュームはアプリ側でセットしておけるので、夜はほんとうにかすかな光に、朝の光は最大にと好みに合わせてコントロールできます。
スマホで睡眠をトラッキング、眠りに連動してライトもオン・オフ
ユニークなのは、スマートフォンのアプリで睡眠をトラッキングしており、その睡眠の状態にあわせて自動オン・オフすること。
睡眠をスタートしたあと、アプリが入眠を検知すると、自動的に消灯し、音楽も停止します。朝は眠りが浅くなったタイミングに起こしてくれるのですが、ライトは赤めの光から徐々に点灯しはじめ、最後には白色光になります。サウンドのボリュームも少しずつ上昇するので、いきなり起こされる心配はありません。
しばらく使ってみましたが、使用感は上々です。「Smart Sleep Light」は睡眠ホルモンである「メラトニン」を考えた設計で、光を自動的に使い分けてくれるところが気に入っています。
朝7時の起床予定でも6時50分に起こされることはありますが、その10分が気持ちよい目覚めを左右すると思うと、損をしたとは言えませんね。点灯する直前に目が開いてしまうこともあるのですが、眠りが浅くなってるタイミングに起こされていると感じられます。遮光カーテンで朝になっても暗い部屋でも、白色光が最大になると自然と目が開くのです。
これまで個人的にも光を目覚ましに取り入れたくて、PhilipsのHueを使って定時に点灯させていました。しかし、時間指定なので眠りの深さとは連動しませんし、前夜に設定した光のシーンのまま点灯することもあるなど不満はありました。それが「Smart Sleep Light」は導入も簡単で、目覚ましアラームを使う感覚で実現します。
アプリは睡眠スコアなど眠りの詳細データを提供
アプリでは、睡眠サイクルが記録できるほか、睡眠の質の評価もしてくれます。眠りの結果をチェックするなら、「報告」という項目を選択します。ここでは、睡眠スコア、睡眠時間の長さ、睡眠効率、寝返り、就寝時刻(測定開始から入眠にかかった時間)、睡眠サイクルのグラフ、眠りの深さ毎の割合、寝返りのグラフが確認できます。
1週間、1カ月単位でも睡眠の状態がわかるようになっているので、長期的なモニタリングによって、自分の睡眠の状態を把握することもできるでしょう。
また、ホーム画面では睡眠に関するアドバイスも常に表示しており、読めば読むほど理解が深まること間違いなしです。
気になるとすれば、ホーム画面で音楽用のアルバム機能が目立つので、UIにやや慣れが必要そうなところでしょうか。また、現在は睡眠時間帯を一覧にしてズレを確認することはできません。使い勝手や機能は今後変わる可能性もあるので、期待しましょう。
タッチで簡単にオンオフできますし、ベッドサイド用のライトとしても便利。筆者はマルチカラーで使うシーンはなさそうですが、これは買いだと思いました。