藤原千秋の使ってわかった! 便利家事アイテム

ゴキブリを避けているような気分にならずに済む「ハーブのゴキブリよけ」

家事アイテムオタクなライター藤原千秋が、暮らしの不具合等々への現実的対処法とともに、忌憚ないアイテム使用感をご紹介していく連載記事です

 春、引越しシーズン。毎年この時期になると思い出すのが、数年前、知人から相談された「引越したての新築住宅にゴキブリが出た!」問題である。

 新築にゴキブリとは、想像するだに絶望的な気持ちになるものだが、案外ない話ではない。「なぜ、どうして?!」と頭を抱えていた知人に「可能性としては3つある」とそのとき説明した内容を再掲したい。

可能性1 「流し」のゴキブリがたまたま、新築住宅に侵入した

 集合住宅などでは、まま起こりうる。我が家ではないどこかに生息しているはずのゴキブリが、単独でベランダなどを伝って、あるいはごく稀に飛行して「ひゅっ」と入り込んでくるケースである。サッシや網戸の隙間、玄関ドアの隙間などのほか換気口や排水口、パイプなどもよくある侵入経路だ。ただこういった「流し」のゴキブリが1匹たまたま入ってきてしまった、この状況であればそう悲観することはない。

可能性2 「近隣」に居たゴキブリが集団移住を試みた

 近年、街の「ゴミ屋敷」問題がクローズアップされることが増えたが、ああいった建物を強制撤去すると、そこに棲みついていたネズミやゴキブリなどの害獣、害虫の類が突如大挙して周辺の住宅等に現れ出す。この場合、ゴキブリに好環境だとみなされると容易に集住されてしまうので注意しなければならない。また、そこまで大がかりではなくても近隣の民家などで「くん煙剤」を焚いた場合にも移住されることがある。

可能性3 自分が前住居から連れてきた

 「引越し前の家にゴキブリ出たことある?」。その答えがYesである場合は、残念ながら概ね引越し荷物に紛らせ自ら「連れてきてしまった」ゴキブリである。成虫の状態ではなく小豆大の卵(卵鞘)であればまず気づくことはない。この卵を産みつけられやすいポイントに、古書、段ボール、観葉植物の鉢、食器棚、冷蔵庫などがあるので注意したい。

さりげない形状と香りでゴキブリをよける

 さて、もしもこんなふうに、自分の新居でゴキブリに遭遇してしまった場合、どうしたらいいものだろうか。できれば早めに撲滅したいと思うのが人情だが、引越し早々大がかりに「くん煙剤」をかけるのも、いささか躊躇してしまうのでは?

 しかし、それなりに効果のある「毒餌剤」や「捕獲器」を設置しても、その効果が現れるには少々時間がかかるものだし、とはいえ就寝スペースやキッチン、トイレ内などでゴキブリに遭遇しては、メンタルダメージが大きすぎる。

 そこで、比較的即効性の期待できるのが「忌避剤」と呼ばれるゴキブリ対策グッズなのである。ゴキブリを殺すことはできないが、「寄り付かせない」ことができるものだ。

 ゴキブリには、私たち人間にとっては清涼で清潔な印象を残すハーブ、柑橘等の香りを嫌う性質がある。これを利用した製品が「ハーブのゴキブリよけ」である。

アース製薬 天然ハーブのゴキブリよけ 4個入

 揮発しやすい天然ハッカ油の成分も安定的に漂わせられるため、継続的に「寄り付かせない」効果が期待できる。化学合成殺虫剤を使用していないので安全性が高いという点も子育て家庭にはありがたい。何よりさりげない形状と香りが、いかにも「ゴキブリをよけています!」という雰囲気で無いところが、良いのである。

さりげない形状と香りなのが良い

藤原 千秋

主に住宅、家事、育児など住まい周りの記事を専門に執筆するライターとして17年目。リアルな暮らしに根ざした、地に足のついたスタンスで活動。現在は家事サービス、商品開発アドバイザリー等にも携わる。大手住宅メーカー営業職出身、中3、小5、小1の三女の母。『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)、『ズボラ主婦・フニワラさんの家事力アップでゆるゆるハッピー‼』(オレンジページ)など著監修書、マスコミ出演多数。