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自転車用のレインコートで、雨の日も快適安全に楽しく走れた!

家電 Watchの書き手の皆さんと編集部が「よかった」と思えたものやサービスなどを、ゆるめに紹介するコーナーです。日々のちょっとした気づきなども共有します
AH-302 サイクルモードレインコートEX

既に沖縄や奄美地方は梅雨入りしたようだし、筆者が住む関東でも、近所の家の玄関先や公園のあじさいやヤマボウシ、クチナシなどが咲き始めているため、そろそろ梅雨入りするはずだ。

そうした季節ということもあり、筆者の移動手段が主に自転車ということもあり、今年はレインウェアを新調することにした。これまでも主に妻が使っているレインポンチョを使うことがあったが、生地がパリパリ系で、体を動かすとガサガサいう上に、着た時のシルエットが「The 雨具」といった感じなのが不満だった。

そこで今回は、ガサガサいわない「AH-302 サイクルモードレインコートEX」を試してみることにした。レインウェア専門通販サイト「アメトハレ」で、5,980円で販売されている。

生地の手触りが気持ちいい!

送られてきた段ボール箱からレインコートを取り出してみると、防水透湿性を備えた登山用のジャケットよりも生地が柔らかい雰囲気。表面の手触りも優しく、伸縮性も備えている。

色はベージュとネイビー、それにオリーブから選択でき、どれも良いなと思いつつ、なんとなくオリーブを選んだ。商品サイトには男女兼用とありつつ「女性向きレインコート」とある。筆者は妻との兼用を考えているのと、雨の日だけ着るので、この点は気にしない。

サイズはMとLの2種類。Mの推奨身長は150〜160cmで、Lは160〜170cm。筆者は160cm台後半で妻は160cm台の前半なので、Lを選んだ。

ちなみに筆者は、健康診断でギリギリ肥満ゾーンに入るか入らないかくらいの、中肉中背といった体型。そんな筆者には少しキツイかもしれないと思ったが、着てみると、胸元も腰回り、肩のあたりなどもゆったりとしている。

着てみたところ、意外とゆったりとしている
背中にも余裕がある

筆者が着たのを見て、妻は「ククク……」と笑った。「そういうオジサン、いるよね(笑)」と。言葉の真意は、なんとなく分かるが、深く詮索しないことにした。ちなみに、ウェスト周りを調整できるコードがあり、絞ると体にフィットして、シルエットもきれいになる。筆者は雨の日には……まぁ普段から……オシャレを求めないので、絞って使うことはない。そして前述した「女性向きレインコート」というのは、コードを絞ると分かる。腰よりも少し高い位置が絞られる、女性向きのシルエットになるのだ。

背中にもゆとりがあるので、リュックも背負えるだろうと思い、普段、仕事へ行く時に使っているリュックを背負ってみた。マチがあまり広くないタイプのリュックだからというのもあるが、背負った状態でレインコートを着ても、キツくはない。

普段使っているリュックを背負ったところ
リュックの上からレインコートを羽織ったところ。まったく問題ない

自転車乗車時に、濡れづらくする工夫が秀逸

先日の豪雨の時に、ちょうど出かける用事があったので、レインコートを羽織って外へ出た。筆者は普段、小径のドロップハンドルの自転車に乗っているが、やはりレインコートだと乗り降りしづらい。またペダルを漕ぐ動作でレインコートが膝くらいまでズリ上がってしまい、膝から下がびっしょりと濡れた。もし、トップチューブのある自転車で使う場合には、別売のレインパンツが必須だろう。

ということで、雨の日などに時々借りて乗る、妻の電動アシスト自転車に乗り換えた。当然だが、トップチューブのない、こちらの自転車は快適。レインパンツがなくても、例えばヒザ下くらいまである長靴などを履いていれば、ほとんどズボンを濡らさずに乗れるはず。

ちなみに同品には、自転車に乗った時でも、濡れづらくする工夫が施されている。それが、下半身の内側に配置されている「三角マチ」……前掛けのようなパーツだ。この三角マチが左の前身頃の下の方に付いていて、使用時には右側の前身頃とチャックで結合する仕組み。この三角マチのおかげで、自転車のペダルを漕ぐ時に、脚を上げ下げしても濡れづらくなる。

左側の前身頃の下についている三角マチ。使用時は、右の前身頃とチャックで結合する
「三角マチ」があるので、ズボンが濡れづらい
袖口の幅は、スナップボタンで狭められる

ヘルメットの上からも、フードをかぶりやすい

ヘルメット着用を想定して作られたフード部分も、ゆったりとした作りになっている。左右の首筋あたりに配置されているコードを引っ張ると、フードが絞られて、フィット感を調整できる。

また、フードの前方には別売のレインバイザー(透明なひさし)を、取り付けるためのスナップボタンが配置されている。レインバイザーを装着すれば、より視界が広く確保でき、自転車に乗る時などには良いはずだ。

ヘルメットの上からフードをかぶっても、背中などが引っ張られる感覚はない
フードの前方も、ゆとりのある作り

保育園の送迎時にも活躍するはず

これまで、小雨の時に1回と豪雨時に1回の、計2回使ってみた。防水性については、新品ということもあって全く問題なく、気持ち良いくらいに水を弾いてくれた。そして目的地に着いたら、レインコートを脱いで2〜3度、バサバサと全体を振れば、水滴が落ちていった。

透湿性については、アウトドア用でもそうだが、それほど期待しない方が良いだろう。自転車を漕ぐなどの動きをしていれば、レインコートの中は蒸れてしまう。

うれしいのは、レインコートを入れるための収納袋が付属していること。仕様表には素材などの詳細が記されていないが、洗面所で水をジャーっとかけてみたところ、レインコートと同様に水を弾く。この収納袋も余裕のあるサイズのため、レインコートに加えてヘルメットもギリギリだが入れられるし、いざという時にはエコバッグとしても使えそうだ。

雨は気持ち良いくらいに弾いてくれる
付属の収納袋にレインコートを入れたところ
収納袋には、レインコートのほかヘルメットも入れられた

雨天時にはまだ2回しか使っていないが、「AH-302 サイクルモードレインコートEX」はかなりの好感触。ハイキングなどのアウトドアアクティビティで使うのには躊躇するが、それほど激しい動きを伴わないキャンプやBBQであれば、十分に対応するだろう。またスポーツ観戦などでは、季節によっては防寒具として持っていくのもいいだろう。

自転車に関しては、雨の日の乗車は、晴天時と比べて交通事故のリスクが一気に高まる。特に通勤前や帰宅時に子供を保育園へ送迎する時などは、なおさらだ。そうした雨の日にどうしても自転車で移動しなければいけない人には、今回紹介した商品に限らないが、梅雨入り前に、しっかりとしたレインウェアを備えておいてほしい。

【お詫びと訂正】初出時、適切ではない走行の写真を掲載していたため削除しました。お詫びして訂正します(6月11日)

河原塚 英信