藤原千秋の使ってわかった! 便利家事アイテム

ワークマンにしては高いけど、十分安い3900円のレインコートがカバンも守れて便利

家事アイテムオタクなライター藤原千秋が、暮らしの不具合等々への現実的対処法とともに、忌憚ないアイテム使用感をご紹介していく連載記事です
ワークマンの「SOLOTEX(ソロテックス)使用BAG IN(バッグイン)レインコート」を着用

いわゆる羽織りもの、上着選びというのは案外難しい。特に梅雨から夏にかけてそれを選ぶにあたっては、目的を絞るのも案外難しい。ゆえにベストな一着を準備しづらく、時々不具合に見舞われることがあり、なかなかに悩ましい。

特に一日のうちで天候や気温がコロコロ変わるような日のそれが厄介だ。昼間はまあまあ暑かったのに夕方、予報はされていたけど思ったよりかなり不穏な雨(夕立、と言いたいところだが一切風雅さのないゲリラ豪雨的なやつ)の後で、いきなり10℃も気温が下がってしまうような日がある。ついこの間もそんな状況に遭遇し、上着が薄いわ濡れるわで散々な目に遭った。

だから願わくば上着には雨濡れに強くあって欲しい。保温しすぎずでも程よく保温して欲しい(エアコンが効き過ぎている環境下での風除けニーズが夏はある)。まあまあな見た目と、ほどほどの値段であって欲しい。

性能だけならリサーチの結果、某アウトドアブランドの割とハイエンドなラインナップが近そうな雰囲気ではあったが、登山するわけでもない自分がそれを着るのはいささか気が引ける価格帯だった。

となれば……やはり、ワークマン。

「SOLOTEX(ソロテックス)使用BAG IN(バッグイン)レインコート」は、3,900円なのでワークマンだと思うと「安い!」というほど安くはない気もする。

しかし帝人の提供する特殊なソロテックスという素材は、筆者は初体験の感触だった。滑らかでぷよんぷよんしている。

鏡に合わせて、顔色から青みと黄みが独特なカーキ色を選んだ。鮮やかというほどではないけど独特の発色だ。色味と素材の印象からちょっとカエルっぽい(他に黒と茶もある)気もするけど、そもそもレインコートなのだから良いだろう。

SOLOTEX(ソロテックス)使用BAG IN(バッグイン)レインコート
価格は3,900円
お手入れ方法は簡単

特筆すべきはコートの両脇に深く備え付けられているジッパーで、これを開くとポンチョ風のシルエットに変貌。背中に背負ったリュックごと雨除けできるのである。

コートの両脇にあるジッパーを開くとポンチョ風になる

筆者はかつて幼児を三人育ててきたのだが、ときどきこういう仕組みの上着を着ていた。その抱っこ紐やおんぶ紐の中に子供を入れた上から装着する系のジャケットやコート(ジッパーを開いて幅を広げて着るもの)を彷彿とさせるが、昔はこんな素材感じゃなかった。

そんなソロテックス素材の未来感を思うと、同様の機能性の上着なら8,900円くらいしてもおかしくないし、そもそもアウトドアブランドで同様のものを買うとこれより1万から2万上乗せになるので、3,900円というのは十分以上に安い気もする。

筆者は過去記事にも書いたが「ポケッタブル」衣類好きで、すでに他社のポケッタブルウインドブレーカーやポケッタブルモッズコート(いずれもナイロン製)などを所持していた。またUVカットなりなんなりの機能性カーディガンとか、接触涼感生地ジャケットなりも持っており、適宜着用しているがいずれにおいても普通の上着類ではやや強めの雨に対しては歯が立たなかった。

畳んでみたこのソロテックス使用バッグインレインコートは決して小さくはない(しかも畳み方が難しい)のだが、天候の怪しい日には携行して出かけるようにしている。ジッパーを広げず着る分にはややモッズコート風に見えないこともないので、純粋に羽織りとしてもいける。

畳んだ状態のバッグインレインコート

正直これが大活躍する天候には出先であまり見舞われたくないのが本音だ。とはいえ筆者の願いはどれほど叶えられるか、今シーズンはこの上着と共に過ごしてみる所存である。

藤原 千秋

主に住宅、家事、育児など住まい周りの記事を専門に執筆するライターとして21年目。リアルな暮らしに根ざした、地に足のついたスタンスで活動。現在は商品開発アドバイザリー等にも携わる。大手住宅メーカー営業職出身、大1、中3、小5の三女の母。『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)、『ズボラ主婦・フニワラさんの家事力アップでゆるゆるハッピー‼』(オレンジページ)など著監修書、マスコミ出演多数。