家電店ちょっとイイ話

ビックカメラでゆるキャンをはじめよう! 立川店に本格アウトドアコーナーがオープン

本連載では、家電量販店業界を20年にわたりWatchしてきた筆者が、お得な買い方、店頭で見つけた面白い商品、家電製品を買う時に注意したいことなど、家電購入時に役立つちょっとイイ話をお伝えしていきます
キャンプグッズがひしめき合い、スポーツ専門店にも引けを取らないビックアウトドア

ビックカメラが初の本格アウトドア専門店「ビックアウトドア 立川店」を10月8日にオープンしました。これまで、アウトドア分野に関してはビックロ(ビックカメラ 新宿東口店)でスノーピークのインショップを展開したり、ネット通販でアウトドア製品を取り扱ったりしてきましたが、リアル店舗で複数メーカーの製品を多数取り揃えて“ビックアウトドア”のサブブランドで展開するのは今回が初めてです。

ビックアウトドア 立川店はJR立川駅から徒歩1分、既存のビックカメラ 立川店8階にオープンしました。1,000m2の売り場(自転車・ゴルフコーナー含む)に4,000種類・15,000点のアウトドア商品が並んでいます。スノーピークやモンベル、コールマン、ロゴスといった有名どころを含め、取り扱いブランドは約200(家電製品含む)にも上ります。

取り扱い主要ブランド。有名どころがずらり
人気のスノーピークコーナーを設置。テントなどの大型製品はフロアに散らばっています
人気ブランドのダッチオーブン、スキレットを各種取り揃えています
調理グッズ、カトラリー類の充実ぶりは目を見張ります。アウトドア用のコーヒーグッズも充実しています
キャンプだけでなく自宅での燻製も最近は人気。豊富なスモークチップ・ウッドの品揃えを見ているとワクワクします
おしゃれなグッズも多く、家の中でも使ってみたい
流行りの山飯もたくさん取り揃えています
ティピーと薪ストーブという、アウトドアおやじ憧れの提案も(笑)

家電を買って溜まったポイントでテントを買う

ビックアウトドアの特徴は大きく2つ。1つは、ほとんどの商品がビックポイント還元の対象だということ。スノーピークもモンベルも、カリマーもプリムスもロゴスもコールマンも、有名ブランド商品の多くにポイントが付与されます。一部商品で低率ポイントがありますが、多くが10%還元。もちろん、家電やその他の売り場で付与されたポイントを使ってアウトドア商品を購入することもできます。

家電製品同様にビックポイント10%還元
アウトドアウェアの扱いも今回が初めて。もちろん10%ポイント還元
スノーピークのテントも10%ポイント還元

調理家電を使って美味しいキャンプ飯

そしてもう1つ、家電製品との融合という家電量販店ならではの提案があること。ちょっと前までは自然の中で非日常の不便を楽しむことがキャンプの醍醐味でしたが、今やグランピングから始まってベランピング、庭キャン、へやキャンと、楽しみ方は大きく広がっています。キャンプ場を見ても、豪華なコテージをはじめ、電源付きテントサイトも多く存在し、家で使っている家電やデジタルグッズをそのままキャンプに持ち込む人も多くなりました。

ビックアウトドアではGoProや登山用GPS、モバイルバッテリーはもちろん、石油ストーブやスマートスピーカーから、コーヒーメーカー、たこ焼き器、ホットプレート、電気調理鍋、ソーダメーカーなどのキッチン家電、さらには花粉症向けに空気清浄機まで展示しています。

アウトドア用なので大容量のポータブル電源がずらり
トヨトミ、スノーピーク、アラジンと大人気の石油ストーブ。ホットプレート、両面焼きグリル、ソーダメーカー、電気ケトル、テントの中を掃除するハンディクリーナーなど、もはやキャンプは自由です
たこ焼きプレート、全自動コーヒーメーカー、低温調理器、暖炉風電気ヒーター、ホットクックにダイソンの空気清浄機まで

ユニークなのは、テントの中でモバイルプロジェクターを見ようという提案。「ファミリーキャンプで夜に子どもたちと映画を見たり、昼間に撮影した家族のムービーを見たりと、プロジェクターを活用している人は実際にいます。当店のお客様は多様性に富んでいるので、店側としてもアイディアを出してさまざまな提案をしていきたい」と眞木内 隆店長は意気込みを語ります。

ビックアウトドアの店員は10名強。全員がアウトドアを趣味とし、アウトドア大好き人間を集めました。自分たちの経験をもとにギアやウェアの選び方、提案をしていくとしています。さらに、「プロ目線でお客様にさまざまなアドバイスをしてもらおうとプロの登山ガイドの方を雇い、フロアで接客してもらいます」(眞木内店長)。

普段は旅行会社のツアーなどで登山ガイドをしている太田計介さんが、ツアーのない時に不定期でフロアに立ち、お客の様々な疑問や要望に応えていくそうです。「最近、ワンマイルアドベンチャーといって、キャンプ場からハイキングに行くなど、プラスワンのアクティビティを楽しむことが流行っています。その時に使うギアやウェアの選び方をアドバイスしたい。ビックアウトドアでも今後はアクティビティ関連のグッズを増やしていく方針なので、もっとキャンプが楽しくなる提案ができると思います」(太田さん)。

テントの中にモバイルプロジェクターを設置。傍らには天体望遠鏡も展示し、キャンプ場でのアクティビティを提案しています
ドローンがあるのも家電量販店ならでは
今もっとも熱いソロキャン提案コーナーでアウトドアを熱く語る眞木内店長

また、太田さんは個人的にもアウトドアギアを数多く試しているので、自身の経験からキャンプグッズのアドバイスをしていくとのこと。「他の店舗スタッフにも自分の経験と知識を伝え、お客様に合った良い製品選びをサポートしていきます」。なお、外部のアドバイザースタッフは現在は太田さん1人ですが、将来的には異なる分野のアウトドアアドバイザーを増やしていく考えです。

家電量販店の良さは、生活動線の上に店舗があること。明日キャンプに行くのに買い忘れたものがあるという時でも、仕事の帰りに立ち寄って買い足すことができます。キャンプグッズだけでなく、生活雑貨や医薬品、化粧品、酒類、そして電池やラジオ、懐中電灯などの電気製品ももちろんあり、1店ですべてが揃ってしまいます。家電のついでにアウトドアグッズも見に行くという、ハードルの低さも家電量販店ならでは。具体的な計画はまだないものの、ビックカメラとしては立川店での結果を見てビックアウトドアを他の店舗にも広げていく意向なので、それが実現すればアウトドアがぐっと身近になりそうです。

ビックカメラ 立川店の8階にオープンしたビックアウトドア

近藤 克己