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ジューサー、ミキサーのトレンドをチェック!

〜そもそも、ジューサーとミキサーの違いって何?

 衰えを知らぬ健康ブームで、息の長いニーズをもつのがフレッシュジュースを作れるジューサーやミキサーといった調理家電だ。ざっと見たところ、ハイパワーなファミリー向けの大型製品だけでなく、2人分程度が手軽に作れる小型化が進み、キッチンに置きたくなるカラフルかつかわいいデザインが増えたように思う。

 とはいえ、名前からしてどれがどれやら区別がつかず、自分がやりたいことは、どの製品を使えばいいのか分からず悩んでいるのではないだろうか。そこで、これからジューサーやミキサーを使ってフレッシュジュースを作りたいとお考えの方に、用途に合わせた選び方とトレンドをご紹介したい。

「ミキサー(ブレンダー)」「ジューサー」「フードプロセッサー」の違い

 そもそもフレッシュジュース作りに使われるのは、「ミキサー」や「ジューサー」といわれる製品だ。

 フレッシュジュースは、繊維質の豊富なとろみのあるタイプと、水のようにサラっとしたタイプの2種類に分けられ、どちらを作りたいかで製品選びは大きく異なる。

 つまり、とろみのあるジュースを作りたいなら「ミキサー」、水のようにサラっとしたジュースなら「ジューサー」と、目的に合わせて選ぶ必要がある。紛らわしいものに「フードプロセッサー」があるが、この違いはのちに詳述しよう。これらの違いを覚えておくと、製品選びが楽になる。

・「スムージー」や「グリーンスムージー」を作れるミキサー

パナソニックのミキサー「ファイバーミキサー MX-X109」

 まず「ミキサー」とは、ブレードのついたボトルの中に、ある程度刻んだ野菜や果物、水分を入れ、高速で回転するブレードで細かく粉砕、攪拌する調理器具。回転数や回転方法を変えることで、食材が細かくなめらかになり、入れた食材をまるごと使ったとろみのあるジュースや、ドレッシング、ソースなどを作ることができる。

 いわゆる「スムージー」または「グリーンスムージー」と言われるドリンクを作れるのが、この「ミキサー」である。ある程度の水分が必要なのも重要なポイント。

 なお、日本で「ミキサー」の名で定着している製品は、実は海外では「ブレンダー」といい、海外で「ミキサー」と言えば、クリームなどの泡立て器を指す。ミキサー売り場でも「ブレンダー」の名を冠した製品があり、呼び名が混在して紛らわしいが、同じものであると覚えておこう。なお、電動の泡立て器は「ハンドミキサー」と呼んで区別することが多いようだ。

・繊維をフィルターで漉して、サラサラのジュースを作るジューサー

ヒューロムの低速回転式ジューサー「HU-400」

 食材を丸ごと摂取する「ミキサー」に対して、食材を細かく砕き、繊維をフィルターで漉すため、水のようなサラサラしたジュースが得られるのが「ジューサー」である。フィルターを使う分、絞りカスが生じるという特徴がある。

 この「ジューサー」は、現在「高速回転式」と「低速回転式」に分類できる。従来は、1分間に1万回転以上というスピードで高速回転するおろし金のようなブレードで食材をすり下ろし、遠心分離によって水分だけをカップに搾汁する「高速回転式」がほとんどだった。

 しかし、近年では1分間に32〜80回転という低速で搾る、「低速回転式」が人気を集めている。ゆっくり押しつぶすようにして絞るため、栄養素が壊れにくいことや、音が比較的抑えられていること、絞りカスがあらかじめ分離されて自動的に排出されるので、連続して絞りやすいことや、手入れの手間が軽減されるというのが人気の秘密である。

・ミキサーとフードプロセッサーの違い

デロンギの「クアッドブレード プラス ミニフードプロセッサー DCP250-RN」

 ちなみに、「ミキサー」と混乱しがちな調理器具が「フードプロセッサー」だ。「フードプロセッサー」も、ボトルの底にブレードがついており、ブレードが高速で回転することで入れた食材を粉砕、攪拌できる調理器具である。

 固形食材をなめらかにできるため、用途によっては得られる状態は同じこともあるが、ジュースなどの液体がメインの「ミキサー」に対して、「フードプロセッサー」は、水分を必要としないことが多く、野菜のみじん切りやおろしを作る、肉や魚をミンチ状やペースト状にする、パン生地をこねるなど、食材の下ごしらえとして活用する調理器具だ。

 以上が「ミキサー」「フードプロセッサー」「ジューサー」のおおまかな違いだ。機能が重複する部分もあるが、目的を明確にしておくと必要な器具を選びやすくなるはずだ。

製品選びのポイント

 ここからは製品選びのポイントと、注目の製品をご紹介したいと思う。まず製品を選ぶ際のチェックポイントを以下の項目にまとめた。

・作りたいジュース(とろみ系ならミキサー、サラサラ系ならジューサー)
・サイズ(設置スペースや利用人数にあうサイズか)
・モーターのパワー(ミキサーの場合、氷や冷凍した果物を入れたいか)
・回転数(ジューサーの場合、高速回転式と低速回転式がある)
・構造(ミキサーの場合、直接飲めるタイプも登場している)
・材質(ミキサーの場合、ボトルがガラスかプラスチックか、ブレードがアルミか摩耗しにくいチタンか)
・手入れのしやすさ(パーツが少ないほど負担が軽い。ブレードの洗いやすさもポイント)
・デザイン(使い続けたくなるデザインか)
・オプション品の有無(そのほかの機能を求めるか)

ミキサーをサイズから選ぶ

 「ミキサー(ブレンダー)」の中から、フレッシュジュースを作るという目的で製品を探すとき、主な判断基準は、“作りたい量(サイズ)”と“氷が砕けるパワーが必要かどうか”の2点。以下に、ミキサーのサイズ別のお勧め製品を挙げてみた。

・ファミリーサイズ(4〜5人用)

パナソニック「ファイバーミキサー MX-X109」容量1,000mlで、家族5人分のジュースをまとめて作りたいときに便利。「スムージーバー」がついていて、ボトルの蓋を開けなくても、上から中を混ぜられる点が特徴。濃厚なスムージーを作りたい時に、葉もの野菜がボトルの壁面に付着してムラを防ぐ。フタ付きのミルコップも付属し、ふりかけや抹茶も作れる
デロンギ「デロンギ パワーブレンダー 3WAY DBL247-WH」氷も砕けるパワーが特徴。800ml入るガラスボトルのほか、1人分300mlが手軽に作れ、直接飲める「スムージーブレンダー」と、フタ付の「ミル」が付属し3WAYで使える
クイジナートのコンパクトブレンダー「CPB-300JBSW」容量は800mlありながら、非常にスリムで場所を取りにくい点が特徴。手入れもしやすい。基本部品は、本体とボトルだけだが、チョッパーとして使えるセットが別売りされている
テスコム「真空ジュースミキサー TMV1000」容量は780ml。素材の栄養を守るために“空気”に着目したユニークなミキサー。撹拌前にボトルの空気を抜き、真空に近い0.3気圧で野菜や果物を攪拌。食材への酸素の混入を最小限にとどめ、栄養素の破壊を防ぐという

・3人用/1〜2人用/スティックタイプ

【3人用】ラッセルホブズ「ミニブレンダー 7810JP」容量600mlのミキサー。家族3人分程度のコンパクトサイズで、家庭用冷蔵庫の氷も砕けるのが特徴。乾物用のグラインダーが付属し、コーヒー豆を挽いたり、ふりかけを作れる
【1〜2人用】レックのコンパクトミキサー「KD003」は、最大容量400mlで、さすがに氷は砕けないが、キッチンに出しっぱなしにできるサイズと、絵になるデザインがポイント
BOSCH「コードレス・ハンディブレンダー mixxo(ミクソー)」先端の小型ブレードにより、コップの中で直接スムージーが作れるスティック状のコードレスハンディブレンダー。ジュース専用ではなく、ポタージュスープやソース、ドレッシング、離乳食など幅広く対応。氷も砕ける。ミキサーを置くスペースのない方にオススメ

ジューサーをモーターの回転数から選ぶ――高速回転式? それとも低速回転式?

 「ジューサー」選びの最大のキーワードは回転数だ。従来型の高速回転式か、臼のようなカッターでじっくり絞る低速回転式か。得られるジュースはどちらもサラサラだ。

・低速回転式

 低速回転式のほうが、空気との摩擦が少ないため栄養が壊れにくいと言われており、絞りカスが分離して自動で排出されるため、手入れの手間もかかりにくいと言える。低速回転式の中でも回転数が異なる製品があるが、1分間に32回転か、80回転かで劇的な違いがあるといったことはないようだ。機能的にはほぼ同じなので、サイズやメンテナンスのしやすさがカギなるだろう。

ヒューロム「低速回転式ジューサー HU-400」石臼のような独特のカッターを1分間に80回転させて搾汁する。絞りながら、絞りカスも同時に排出するので、フィルターが目詰まりしにくい。ヒューロムは、いわば低速ジューサーのパイオニアといえるメーカー
シャープ「ヘルシオジュースプレッソ EJ-CP10B」ジュースと絞りカスが別々に排出される点はHU-400と同じだが、フィルターと一体型のカッターを、1分間に32回転させて搾汁する。現在の製品は2代目で、初代に比べて手入れしやすくなり、コンパクトなデザインも魅力。専用カップ2個、液だれ防止用のキャップ、洗浄しやすいブラシが付属
ティファール「インフィニープレス レボリューション ZC500HJP」投入口を3つ備えたスロージューサー。目の細かさが異なる2種類のフィルターが付属し、繊維の量を調節できるのがポイントだという。2013年12月発売予定

・高速回転式

パナソニック「MJ-M32」ミキサーとしてもミルとしても使える容量700mlのジューサー。材料を細かくする「高速回転カッター」と、絞りカスを分離する「低速回転スピンナー」を採用し、絞れるジュースの量が従来より約20%アップ。スムージーも作りたいが、さらりと飲めるジュースも飲みたい、粉末も作りたい、という欲張り派におすすめ

 一方の高速回転式は、絞りカスが内部にたまるため、掃除の手間はかかるが、パーツを交換することで、ミルやミキサーとして使えるなど、汎用性が高いものもある。

 なお、ジューサーは、入れる素材の量を適宜調整できることや、絞りカスが順次排出されることから、1度に作れる量は中のフィルターの状態次第といえる。ただし、準備や洗う手間を考えると、コップ1杯分だけ作ろうという気持ちになりにくいタイプかもしれない。それぞれのメリット、デメリットをよく踏まえた上で選びたい。

話題の「スムージー」をパッと作ってサッと飲むなら、カップ式のミキサーで

山本電気の「POWERMIX MB‐BL22」は料理人・道場六三郎氏が監修を務めるキッチン家電シリーズで、運転モードを約15,000回転/分の「低速」と、約19,000回転/分の「高速」の2段階で切り替えられ、氷も砕けるパワーを持つ。カップの容量は400mlなので、飲み応えのあるフローズンドリンクも手軽に作れ、付属のドリンクリッドを取り付ければ、タンブラー風でも楽しめる

 1人暮らしで、自分が飲むだけの「スムージー」が作れればいいという方は、ボトルがカップを兼ね、そのまま飲めるタイプが手軽でおすすめだ。コップ1杯分が気軽に作れ、洗い物はカップ(ボトル)とブレード部分の2点だけ。面倒臭さが極限まで削られているので、続くかどうか心配というときにもいい。

 実は、ミキサーの中でも、最近のトレンドが、このスムージー作りを意識した製品なのだ。

 スムージーとは、以前は冷凍した果物や氷などを使って作るシャーベット状のドリンクを指していたように思うが、現在では、冷凍していない野菜や果物を使って作る、とろみのあるドリンク全般を指すようだ。中でも、ほうれん草や小松菜といった、緑の濃い葉野菜と、果物、水をよく混ぜたフレッシュドリンクを「グリーンスムージー」という。ロシア生まれで米国在住のヴィクトリア・ブーテンコという女性が、体の不調を抱えた自分や家族の健康を考えた末に生み出したドリンクだ。フレッシュジュースはこれまでも存在したし、青汁も有名だが、グリーンスムージーは根菜類を使わず、クロロフィルが豊富な葉野菜をメインとし、フルーツとあわせてまるごと摂取することで、飲みやすさと繊維質、栄養面をカバーしているのが特長だ。

ビタントニオ「VBL-30」ロックアイスの粉砕はできないが、3cm以下の角氷50gまでなら投入できる。ボトルは400mlあるので、多めに飲みたいときも安心。付属のドリンク用アタッチメントを付けることで、スポーティなタンブラー感覚で扱える。自分が飲む分だけ作れたら十分という方にぴったり
岩谷産業「ミルサー6PW IFM-6PW」直接飲めると謳われてはいないが、少量に対応し、電子レンジでの加熱調理も可能。260mlと75mlの2種類のボトルが付属しているので、まさにマグカップ1杯分のスムージーさえできれば、という方にちょうどよいサイズ。コンパクトサイズにも関わらず、モーターのパワーがあるのも特長の1つ。少量をしっかり砕きたいという方向け
ショップジャパン「マジックブレット」カップにブレードを取り付け、調理後に直接飲める、レンジで加熱できる(一部の専用カップ)、フタをしてそのまま冷蔵保存もできるといった仕組みのハシリ。モーターのパワーはさほど強くはないが、ミキサーとして使うなら、スムージー、ミル、ドレッシングと小回りは利く。拙宅にも1セットあるが、特定のカップしか出番がない。もう少し構成をシンプルにしていただけるとありがたい

目的に合うジューサー、ミキサーを選んで

 ジューサーやミキサーを使えば、鮮度の高い栄養素を豊富に含んだフレッシュジュースを簡単に作れる。健康のために、1日に必要な野菜の量は350gと言われているが、外食で付け合わせのサラダを食べたところで、なかなか補いきれない量であり、たとえ用意されて食べろと言われても厳しいだろう。ジュースになれば案外楽に摂取でき、胃腸への負担も軽い。料理はできなくても、水と野菜と果物を入れるだけで、栄養が豊富なドリンクが作れるのだからありがたい。

 フレッシュジュース作りを習慣化するのなら、自分にあった製品を選ぶことがポイントだ。以上、今年のジューサー、ミキサーのトレンドと選び方をまとめてみたが、気になる製品はあっただろうか。詳細は、以下の表でご確認いただきたい。

タイプ メーカー 製品名 サイズ 最大容量 Amazon価格
ミキサー パナソニック ファイバーミキサー MX-X109 ファミリーサイズ 1,000ml 9,769円
デロンギ パワーブレンダー 3WAY DBL247-WH ファミリーサイズ 800ml 10,500円
クイジナート コンパクトブレンダー CPB-300JBSW ファミリーサイズ 800ml 8,207円
テスコム 真空ジュースミキサー TMV1000 ファミリーサイズ 780ml 25,316円
ラッセルホブズ ミニブレンダー 7810JP 3人用 600ml 6,300円
レック KD003 1〜2人用 400ml × 3,530円
カップ式ミキサー 山本電気 POWERMIX MB‐BL22 1人用 400ml 9,300円
ビタントニオ VBL-30 1人用 400ml
3,980円
岩谷産業 ミルサー6PW 1人用 260ml ×
5,822円
ショップジャパン マジックブレット 1人用 570ml 7,872円
スティックタイプ BOSCH コードレス・ハンディブレンダー mixxo - - × 26,250円
ジューサー(低速) ヒューロム 低速回転式ジューサー HU-400 - - × 32,220円
シャープ ヘルシオジュースプレッソ EJ-CP10B - - × 21,400円
ティファール インフィニープレス レボリューション ZC500HJP - - × 2013年12月発売予定
ジューサー(高速) パナソニック MJ-M32 ファミリーサイズ 700ml 14,817円

(すずまり)