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昨年は、低速ジューサーとエスプレッソマシンが絶好調

 GfK Japanは、2013年の調理家電市場の販売動向をまとめた。市場全体では、金額ベースで対前年比マイナス2%と、わずかに昨年を下回った。しかし、低速ジューサーやエスプレッソマシンの好調で市場に変化が起こっている。

調理家電市場の販売金額推移。今年は微減

 金額ベースで市場が拡大したのは、ジューサー、ミキサー、エスプレッソマシン、電気フライヤーなど。

 特に好調だったのは、果実をゆっくりとしぼる低速回転ジューサーで、ジューサー全体に対して、数量ベースで42%、金額ベースで67%を占めており、いずれも前年よりも拡大している。

低速ジューサーは、金額ベースではジューサー市場の過半数を占める

 低速ジューサーの好調により、ジューサーの製品単価は大きく変化した。GfKによれば、従来タイプのジューサーの単価が約8,000円に留まるのに対し、低速ジューサーは約27,000円に達するという。これにより、ジューサー全体では、数量ベースでは昨年を9%下回ったが、金額ベースでは18%も増えている。

 また、新製品が多数登場したミキサーも好調で、数量ベースでは対前年を4%下回ったが、金額ベースでは12%も増加した。GfKでは、自宅でジュースやスムージーを作る習慣が浸透してきていると分析している。

 エスプレッソマシンは、数量ベースで21%、金額ベースでも13%増加した。エスプレッソマシンは、過去4年間で見ると金額ベースで3.5倍に拡大しているという。

 電気フライヤーは、フィリップスからノンフライ方式の製品が登場したことをきっかけに市場が拡大した。

 電子レンジや炊飯ジャー、ホームベーカリー、ガステーブルコンロなどは、前年を下回った。しかし、炊飯ジャーのうち、圧力IHモデルのうち平均価格が5万円を越える高級機種は好調で、金額ベースでは炊飯器全体の28%を占めるに至っている。一方で、1万円以下のマイコンタイプも増加しており、炊飯器市場の二極化が進んでいる。

伊達 浩二