家電製品ミニレビュー
サラサラのジュースを作る、アイリスオーヤマのスロージューサー
by すずまり(2014/4/9 07:00)
家電製品を選ぶとき、実は意外と気になるのが色やデザイン。スペースが狭いなら、特に色は意識したいところ。空間の色が統一されていないと、ごちゃごちゃに見えてしまうからだ。常に出しておきたい調理器具なら、なおさら意識したいところである。
今回ご紹介するアイリスオーヤマの「スロージューサー SJC-75(以下、SJC-75)」は、そうした性能とデザインのバランスにこだわりを持った方にぴったりな、ホワイトカラーのジューサーだ。
シャープやヒューロムのスロージューサーが30,000円前後で販売されているのに比べて、価格が1万円台前半と安いのも特徴だ。
メーカー | アイリスオーヤマ |
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製品名 | スロージューサー SJC-75-W |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 12,700円 |
1分間に75回転してゆっくり絞るジューサー
SJC-75は、スクリューを1分間に75回転させて、野菜や果物からサラサラな果汁を絞るスロージューサーだ。
スロージューサーとは、素材を高速回転するブレードで完全に粉砕してからフィルターで漉す一般的なジューサーとは違い、ゆっくり押しつぶして絞る。このため素材が空気に触れにくく、栄養素が壊れにくいと言われている。また、時間が経っても分離しにくいというメリットもある。
SJC-75のサイズは約320×162×410mm(幅×奥行き×高さ)、重さは約4kg。ハード用とソフト用の2種類のジュースストレーナーが付属し、素材の種類に応じて使い分けられる。ジュース用、絞りかす用それぞれの受け容器も付属。ジュース用の受け容器には着脱式の気泡ボードがついている。これを取り付けておくと、容器からグラスに注ぐだけで、絞ったあとの気泡を簡単に除去できる。
さて、スロージューサーは、食材の絞り方によって、大きく2種類に分けられるのをご存じだろうか。スクリューが材料を上から下へと流す縦型と、SJC-75のように材料が横に流れる横型だ。小口にカットした野菜や果物を上部の投入口から入れると、果汁は下の受け皿に流れ、絞りかすは前方に配置する別の容器に排出される。
SJC-75は、横型のスロージューサーとしては一般的なパーツ構成で、構造的にも特に奇をてらったところはない。バラしてみると部品が多いので面倒臭そうに思えるかもしれないが、組み立てを覚えてしまえば特に負担は感じないはずだ。扱うのが野菜や果物なので、使用後は水で簡単に洗い流せる。
性能はまずまず。音も控えめ
スロージューサーとしての性能は、ごく標準的といっていいだろう。今回は定番のにんじんとりんごを使ったジュースと、葉物を含む小松菜とりんごのジュースを作ってみたが、いずれも素材の味が十分に感じられる、フレッシュで口当たりのよいジュースが飲めた。
口当たりを良くする「気泡ボード」も実に効果的。注ぐだけで気泡をすべてブロックしてくれるので、絞る際はぜひ入れておくことをおすすめしたい。
なお、2つのジュースストレーナーの使い分けだが、穴の多いソフト用は、桃やトマトのように水分を多く含み、かつ軟らかい食材用とのこと。ハード用は比較的水分が少ない食材用で、にんじんりんごジュースや、小松菜、ほうれん草といった葉物を使う場合もハード用を用いる。
動作音は比較的控えめ。静かとはいえないので、人が寝ている時間帯に使うことはおすすめできないが、スイッチを入れて驚くような音ではない。
絞りかすは食べたい分だけ再利用すると吉
ジュースの絞りかすは料理に使うこともできる。今回は前日生じた小松菜とりんごの絞りかすの一部を使って、朝食用の卵焼きを作ってみた。刻んだソーセージも加えたところおいしい1品に。その日絞ったにんじんりんごジュースと合わせた朝食は、栄養も繊維もバッチリだろう。
横に大きいけれど、スタイリッシュで威圧感がない!
SJC-75は、サイズは従来品と差はないが、そのサイズ感をデザインがカバーしている。白とシルバーをベースとしたデザインで、とてもおしゃれなのだ。
我が家は和風の“クラシカルな台所”。スロージューサーは普通のジューサーに比べると大きいが、重苦しさはなく、浮いた状態にはなっていないと感じた。確かに大きいのだが、イヤではない。パーツも金属部分以外は電源ケーブル含めすべて白か透明なので、バラした状態で見える場所に保管してもさほど気にならない。
素材は細めにカットしておくと◎
見た目も搾汁性能も申し分ないSJC-75だが、1つだけ注意点がある。それは食材を少し細めにカットして投入することだ。特にりんごは気をつけたい。投入口ギリギリのサイズで押し込むと、すりつぶしだけが行なわれて、うまく前方に送られぬままドラム内に溜まってしまう。
一度蓄積してしまうと、フィルターの穴を塞ぎ、絞られた果汁が容器に落ちない。つまり作業はそこでストップ。搾汁量に制限がないのもこの手のジューサーの魅力なのだが、それが消えてしまう。
できるだけ楽に済ませたいところだが、スクリューが拾いやすいサイズにカットするとと気持ちよく使えると覚えておこう。