家電製品ミニレビュー

40分でカレーとご飯を同時調理! 一人暮らし向けのヘルシーコトコト

レコルト「ヘルシーコトコト」

 生活リズムの違う2人の姉と暮らしている筆者。仕事から帰ってきても大体1人なので、ほぼひとり暮らしのような生活を送っている。そうなると面倒なのが夕飯作り。自分だけのために作る気にはなれず、いつも適当に済ましてしまう。

 きちんと自炊した方がいいよなぁと思い、レコルトの電気鍋「ヘルシーコトコト」を購入してみた。小型で1人分の料理が作りやすく、2段式でカレーやご飯を同時に調理できるというものだ。

メーカー名レコルト
製品名ヘルシーコトコト
購入場所Amazon.co.jp
購入価格7,020円

 本体には、ご飯が炊ける調理鍋と、おかずが作れる調理トレイを付属する。これらを重ねて加熱することで、2段調理が可能になる。

 調理鍋は、単体で使うときは2合まで、2段式で使うときは1合まで炊飯できる。調理鍋は米以外に、煮込み料理やケーキも作れるという。

 底部に水を入れる湯せん加熱式なため、焦げ付く心配や火加減調整の必要がない。加熱時間は10分~3時間で、10分単位で調節できる。

本体。
背面に電源コードを備える
クイックスタートガイド、レシピ集、しゃもじ、調理トレイ用ハンドルを付属する
米が炊ける調理鍋(左)とおかずが作れる調理トレイ(右)
湯せん加熱式なため、底部に水を200ml入れてから使用する
調理鍋、調理トレイの順で重ねられる

カンタン2段調理! 40分でカレーライスが完成

1人分のカレーの材料をカット。カレールーも細かく切った

 まずは、レシピ集に載っていたカレーライスを作ってみた。姉も食べるだろうと思って作っても、余ってしまうことが多く普段あまり作らないメニューだ。

 1人分のカレーは具材の量が少なく、厚さ1cmのにんじん1枚、じゃがいも半分、たまねぎ半分を使用する。カレールーもブロック2つだけだ。ルーはまんべんなく行き渡らせるためにさらにカットした。

 1人分のカレーを作るのは初めてだったので、具材の量の少なさに戸惑った。しかし、量が多いと調理トレイに収まらなくなるので、少なめを心がける。

 準備ができたら、本体に湯せん用の水を入れる。その上に、1合分の白米と水が入った調理鍋、具材と水が入った調理トレイを重ねてスタート。運転時間は40分に設定した。

湯せん用に200ccの水を入れる
調理鍋に白米1合、調理トレイにじゃがいもや鶏肉、カレー粉を準備
調理鍋、調理トレイの順で重ねる
カレーは40分加熱する
残り時間が表示される

 調理中、内部から「ゴツ、ゴツ……」という音が聞こえてきた。湯せん式なので、調理鍋が揺れ動く音だったようだが、運転には問題なかった。

 なお、フタにロック機構はないので調理中でも内部を確認できる。試しに一度確認してみたところ、具がしっかり煮えているのがわかった。調理トレイには複数の穴があいているので吹きこぼれることもない。ただし、中は熱しているので、火傷しないように調理中はあまりフタを開けない方が良いだろう。

 40分経ち、ピーピーと終了音が鳴った。中を見てみると、きちんと調理できていた。なお、調理トレイは熱くなっているので、付属のハンドルを付けて取り外す。白米もしっかり炊けていて、おこげまでできていた。

調理トレイには複数の穴があいているので吹きこぼれない
ハンドルを付けて調理トレイを外す。
白米もしっかり炊けている。おこげが付いていた

 白米を混ぜるときは、本体底部にお湯が張ってあるため安定せず混ぜづらかった。平らなところに移動させてから混ぜた方が良いだろう。

 白米はさすがに炊飯器と同等の味にはならなかったが、カレーと混ぜて食べる分には問題なかった。

 カレーは、ルーが中心にまとまってしまったが混ぜれば十分。肉も野菜も丁度よく煮えていた。普段じゃがいもやにんじんにしっかり火を通そうと煮込みすぎて、野菜がドロドロに溶けたカレーを作ってしまうのだが、ヘルシーコトコトなら火加減を調節しなくても失敗せずにできた。

 調理時間を含めて約1時間でカレーライスが完成したので、仕事終わりで疲れていてもサクッと作ることができた。なお、量は1人分だが女性が食べるとちょっと多いくらい。余ったらカレーピラフなどにアレンジしても良さそうだ。

本体底にお湯が入っているのでそのままでは混ぜにくい。別に移した方がやりやすかった
約1時間でカレーができた!

かぼちゃの煮つけと蒸し里芋でヘルシー調理!

 次に、かぼちゃの煮つけと蒸し里芋を同時に調理した。野菜はきちんと摂取しようと思っても、どうしても不足しがちになる。

 調理は簡単で、調理鍋にカットしたかぼちゃ、水、めんつゆを、調理トレイには里芋を入れるだけだ。調理時間は30分で、電源を入れたら放置でOK。その間は別の料理を作ったり、ほかの作業に専念できる。

 30分後、フタを開けてみると里芋はしっかり粘り気が出ていて、かぼちゃもホクホクに。正直こんな簡単で、きちんと作れるのか不安になったが、味も美味しく十分な仕上がりだった。

 かぼちゃは煮崩れすることもなく、今まで難しそうと思い避けていたが簡単に作れて感動した。里芋以外にも、ほかの蒸し野菜も作れるようなので、積極的に野菜が摂れそうだ。

調理鍋にかぼちゃ、調理トレイに里芋を並べる
調理トレイには水を入れなかったがしっかり蒸し里芋に。ねばりも出ている
かぼちゃの煮つけもホクホク
1台でおかずが2品できた。野菜メインでヘルシーに
かぼちゃは煮崩れしていない
調理後の湯せん用のお湯。蒸発し、わずかに減っている

ケーキも作れてレパートリーが広がる

 ヘルシーコトコトは、ケーキなどのデザートも作れるという。メニュー集に載っていたりんごのコンポートと、フレンチトースト風蒸しケーキを作ってみた。これらは2段調理では作れないので、別々に行なった。

 まずはりんごのコンポート。カットしたりんごに、白ワインとシナモンを入れるだけだ。好みで砂糖を足してもOK。40分後に運転が終了すると、りんごは煮込まれてしんなりした様子。

 食べてみると、本来のシャキッとした食感を残しつつも、ワインとシナモンで大人の味わいになっていた。普段と違った味に、思わず一気に食べてしまった。

カットしたりんご、白ワイン、シナモンを入れる
40分後。やわらかくなっていた
しゃっきり感も残っていておいしい!

 蒸しケーキは、市販のデニッシュパンを使って、フレンチトースト風に作る。調理鍋にちぎったデニッシュとミックスドライフルーツを入れ、牛乳と砂糖を混ぜた卵液を流し込む。10分ほどパンに浸したら、1時間で運転スタート。

 途中からフレンチトーストの良い香りが漂ってきて、仕上がりが楽しみになった。完成してフタを開けてみると、ふっくらした様子。湯せんで蒸しているので、フタに付いた水滴がケーキに入らないように注意が必要だ。

 味も美味しく姉からも好評だった。どちらも簡単にできるので、友人が遊びにきたときなどにサクッと作っても良いだろう。

蒸しケーキは調理鍋に、デニッシュ、ミックスドライフルーツを散りばめる
フレンチトースト風なので、牛乳と砂糖を混ぜた卵液を流し込む
1時間でセットして運転スタート
完成後。水分が多く残るので、フタを開けるときは注意
ドライフルーツがアクセントに
お菓子作りが簡単にできた!

手入れは楽で使用頻度がアップ

 本体以外は全て水洗いできる。食洗機には対応していないが、特に面倒な作業はないので億劫にならない。台所用洗剤を含んだスポンジで洗うだけなので、ほかの洗い物と同じように手入れできる。

 なお、水洗いできない本体は、汚れが気になったときは水拭きする。汚れがひどいときは洗剤を含ませた布で拭いて、最後はから拭きで手入れ完了だ。湯せんで使ったお湯は残さず、毎回捨てるようにする。

 手入れが簡単なので、ちょっと何か作りたいなと思ったときに気軽に使えるのは嬉しい。パーツが多かったりするとそれだけで使うのが億劫になるが、ヘルシーコトコトなら毎日使っても面倒だと感じることはなかった。

フタや調理鍋は水洗いで簡単に手入れできる
本体は洗えない。調理後は湯せんに使ったお湯を捨てる

 何通りか料理を作ってみたが、かぼちゃの煮付けとりんごのコンポートがお気に入りになり、繰り返し何度も作ってしまった。野菜やフルーツが食べやすくなったのは嬉しい。

 特にかぼちゃの煮付けは、これまで難しそうと思い避けていたが作ってみるとかなり簡単。苦手意識を克服できたので調理に慣れたら、今度は鍋で本格的に作ってみたいと思った。

 一人暮らしはもちろん、料理初心者の人にもオススメしたい製品だ。

西村 夢音