趣味の節電道入門
第44回:同時炊飯調理で飯テロを
by 小口 覺(2015/7/22 06:00)
好きな言葉は「一石二鳥」。可能なら、三鳥でも四鳥でも捕りたいところだ。「二兎を追う者は一兎をも得ず」ということわざもあるが、ウサギよりもトリ肉の方が美味しいし、鶏なら卵も肉も得られる。そもそも、空を飛ばないから石がなくても捕れるし、って何の話だよ!
要は、節電にも一石二鳥の考え方を取り入れ、炊飯器でご飯とおかずの同時調理に挑戦することにしたのだ。
調べてみたところ、炊飯器での同時調理には、ガラス瓶などの容器を使う方法とアルミホイルを使う方法があるようだ。ガラスだと熱で割れたり、炊飯器の釜を傷めてしまう心配があるので、今回はアルミホイル方式を採用した。いずれにせよ、炊飯器メーカーの想定外の使い方になるので、自己責任で行なっていただきたい。
アルミホイルを使うと、いわゆるホイル蒸しとなる。普通はフライパンやオーブントースターを使うので、炊飯器を使うことで、節電もしくは節ガスになるだろう。まずは、鮭の切り身とエノキのホイル蒸しを作る。アルミホイルに乗せて塩コショウ、めんつゆとバターを加える。中身が漏れ出さないように包んだら、米と一緒に炊くだけ。ちゃんとできるか多少の不安を感じつつ、50分待つ。結果は……、美味すぎて幸せになった。鍋やフライパンを使った料理と違って、途中経過が見えないドキドキ感があるね。
この方法の弱点は、あまり多くの量が作れないこと。米の上に置けるスペースには限りがあるし、米やおかずの火の通りにも影響する。とくにジャガイモのような密度の高いものは注意が必要だ。あと、カレー粉などではご飯にニオイが移ってしまうかもしれない。ご飯をターメリックライスや炊き込みご飯にしてしまう手もあるが、熱が通りやすくニオイの少ない、たとえばブロッコリーなどの蒸し野菜から始めるのが安全だろう。
冒頭で鶏の話をしたので、胸肉のホイル蒸しも作ってみた。炊飯と同時でないと作れないが、フライパンなどの洗い物も減らせるメリットもある。保温しておけば、おかずも温かさを維持できるし。おっ、これで一石四鳥になったじゃないか。