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空調も給湯もすべて自動。ハイアールのスマートホームがすごかった

クローゼットの扉のように見えるが……

一見するとクローゼットの扉のようなもの。しかし開けてみるとそれは冷蔵庫のドアだった――。ビルトイン家電は欧米でよく見られるが、同様に家電と家具の境目をなくし、家中のトータルコーディネートを可能にしているのは、ハイアールグループのスマートホームブランド「三翼鳥」だ。

三翼鳥はこうしたデザインだけでなく、個々の製品を越え、空調から給湯設備まで家全体を一括でコントロールできるようにすることで、新次元でのスマートホームを実現するという。そんな三翼鳥の取り組みを中国・上海で見てきたので紹介したい。なお、記事内の写真には家電展示会「AWE 2024」で撮影したものも含まれる。

正解はビルトイン冷蔵庫。家中をトータルコーディネートできるハイアールグループのスマートホームブランド「三翼鳥」を見てきた

上海市にある「ハイアールスマートホーム体験センター(海尔智家001号体验中心)」は2階建て、総面積5,000m2で、家電や住宅の内装を実際に見ながら決められるショールームのようになっている。キッチンや洗面所の収納棚などは、家電に合わせてオーダーメイドが可能。

ハイアールスマートホーム体験センター(海尔智家001号体验中心)。「Casarte(カサルテ)」ブランドの旗艦店にもなっている

三翼鳥のスマートホームに組み込めるのは「ハイアール」ブランドの製品だけでなく、同社グループのハイエンドブランド「Casarte(カサルテ)」などの製品も対応。これらのIoT家電を1つのプラットフォームで一括管理できるのが特徴だ。

ハイアールやカサルテは白物家電からガスコンロや給湯器まで販売しているため、例えばコンロの火をつけたら自動で換気扇が始動するといった連携ができる。

コンロをつけると自動で換気扇が運転開始
料理を始めると自動で窓を開けて換気するといった連携も

さらに全館空調システムと各種センサー、AIが連動。クラウドがインターネット上の気象情報などを収集、家庭のコントロールパネルへ送信し、自動で室内温度を調節する。それに対して住人が暑い/寒いと感じて温度を下げたり上げたりしたフィードバックをAIが分析し、よりパーソナライズされた快適な空間を提供する。

このスマート連携が空調設備に限らず給湯設備、照明なども同様に家中で行なわれ、人による操作を極力省いた本当の意味でのスマートホーム、スマートライフを実現するという。

クラウドと連携する全館空調システムのイメージ
テレビで各部屋の状況を確認可能
居室に設置したスマートパネルで温湿度の確認や空調の操作が可能

進化しているのは家全体のスマート化だけではない。個々の家電にもハイアールの独自技術が投入されている。

冷蔵庫には「磁気制御鮮度保存技術」を採用。庫内にチルド室のような「恒磁空間」を備え、磁力で氷の結晶化を阻害することで品質の劣化を防ぎ、肉であれば10日間、新鮮なまま保存できるという。同機能を搭載した冷蔵庫は中国ではすでに発売されている。

「恒磁空間」を備えた冷蔵庫
右下のスペースが恒磁空間

また新発売の衣類乾燥機には、ダウンジャケットなどの厚手の衣類を内部までしっかり乾燥させたいという潜在ニーズに応え開発された「3D透視乾燥技術」を搭載する。同技術は槽内の電場の変化から衣類の水分含有量の変化を導き出すことで、従来の湿度センサーよりも正確に乾燥具合を把握できるという。

新発売「X11」シリーズの衣類乾燥機(写真左)と洗濯機(写真右)。容量はどちらも12kg。中国や韓国、欧米では洗濯機と乾燥機が分かれているのが主流だそうだ
ドラム槽内の青いパーツに「3D透視乾燥技術」が搭載されている

1台のスマート家電ではなく、家全体をスマートホームに

ハイアールグループ各国の幹部らが3月に集った2,000人規模のイベント「ハイアールスマートホームエコシステムカンファレンス2024」では、ハイアールスマートホーム副社長兼中国総支配人(Vice President of Haier Smart Home and General Manager of China)の徐萌(Xu Meng)さんが「顧客は1台のエアコンや洗濯機ではなく、家全体をスマートホーム化することを求めている」と説明。

三翼鳥ブランドを見ると、それがすでに実現されていることがわかる。この取り組みは、家電を越えて家、そして生活をスマートに、より快適にしてくれるものだと感じた。三翼鳥ブランドを擁するハイアールグループが、次はどのように暮らしにイノベーションをもたらしてくれるのか、引き続き注目していきたい。

鄭 恵慶