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移住先のオール電化住宅でJackeryポータブル電源を試す。災害の不安も減少、日常や趣味は快適に
2023年9月20日 08:00
キャンプなどアウトドアレジャーを楽しむ人たちや、災害時の停電などに対する備えとして導入する人が増えているポータブル電源。災害時の備えとしてどれくらい有用なのか? またアウトドアでの趣味や日常生活でも活用できるのか? 移住先のオール電化住宅に暮らし、e-bikeやSUPなど多くの趣味を楽しむ読者の川口さんに、Jackery(ジャクリ)の「Jackery ポータブル電源 1000 Plus」を生活の中で体験してもらい、その様子を取材しました。
災害時の備えとして冷蔵庫などの家電も動かせる
「Jackery ポータブル電源 1000 Plus」は今年発売されたJackeryの最新モデル。従来モデルとの大きな違いは、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを採用していることです。従来の三元系リチウムイオンバッテリーに比べて寿命が長く、安全性が高いのがポイントで、生活の中で使いながら災害時の備えとして活用するには大きな安心材料となっています。
充電サイクルは従来モデルの4倍となる4,000サイクル。毎日0~100%まで充電を繰り返したとしても約10年使えることになります。購入時からの3年保証も用意されていて、さらに2年間の延長プランも選べるのもポイント。充電時間も早くなっており、家庭用のAC100V電源を使用すると、残量0から最短1.7時間で100%まで充電することができます。
今回試してもらった川口さんは今春、首都圏から長野県に移住。家族4人でオール電化住宅で暮らし始めたとのこと。自宅にもソーラーパネルが導入されていますが、蓄電設備はないためポータブル電源に興味を持っていました。
「引っ越してくる前ですが、このあたりでも台風の影響で3日間停電になったことがあって結構困ったという話を聞いていました。スマホの充電ができなかったとか、暑いのに扇風機も回せなかったとか。医療機器を利用している家庭にはガソリン式の発電機を持って回っていたそうです。オール電化住宅なので、電気が止まると調理も入浴もできなくなってしまうので、ポータブル電源があると安心だなと思っていました」(川口さん)
近年はゲリラ豪雨や急な雷雨も増えており、大規模な台風も多くなっているため、停電の心配も増しています。長野では雹が降ることもあるため、ソーラーパネルが壊れるリスクも。そうした災害に備える意味である程度の容量と出力があるもので、アウトドアでも活用したいと考えると「Jackery ポータブル電源 1000 Plus」はちょうどいいサイズだったようです。
「毎日充電しても10年使えるようになったというのもポイントですね。以前のポータブル電源は充電サイクルが少なかったので、いざという時やアウトドアに出かけた時に使うというイメージでしたが、これなら日常的に活用できるなと。10年使えれば、導入費用が20万円程度かかったとしても、1年当たりで考えると2万円程度になりますし」(川口さん)
災害時の備えとして、一番気になるのは家電をどれくらい使えるのかという点。冷蔵庫や調理家電などを動かせるのか、使い続けることができるのかを検証してくれました。川口さん宅にある冷蔵庫の定格消費電力は194Wなので、問題なく動かすことができますが、実際に「Jackery ポータブル電源 1000 Plus」でどれくらい使い続けられるか試したところ、約15時間は動かし続けることができたとのこと。庫内の温度や開閉の頻度など状況次第で使用量は変わりますが、半日程度は動かし続けることができそうです。
「モニターで消費電力を見たところ、エコモード中は10W未満で稼働しているようでした。災害時の生命線となる食品の安全を担保したり、怪我や病気等で必要になる氷を確保することもできそうですね。停電が長期化しそうな場合は氷を作っておいてクーラーボックスと併用したり、ソーラーパネルでポータブル電源を充電したりすることも考えています」(川口さん)
オール電化住宅なので、調理もすべて電気で行なうため、調理家電が使えるのかも気になるところ。実際に試してもらったところ、電子レンジや炊飯器、IHクッカーなど大半の家電は使うことができました。一方で、高出力のトースターは動かすことができなかったとのこと。「Jackery ポータブル電源 1000 Plus」の出力は2,000Wで、 瞬間的には最大4,000Wまで対応できますが、それでも動かせないものはあるようです。
「電子レンジは使えないかも……と思っていたので、問題なく動かせたのは驚きでした。個人的に良いなと思ったのはポータブルIHクッカーとの組み合わせですね。高出力で調理もスピーディですし、お湯も沸かせる。お風呂に入れなくてもお湯で濡らしたタオルで体を拭くことができますから。アウトドアでも活用できますし、休日には庭で使って子供とキャンプ気分を味わったりしています」(川口さん)
電子レンジや炊飯器などが使えれば、停電時でも温かい食事が可能。オール電化住宅では大きな安心材料となります
「Jackery SolarSaga 100W ソーラーパネル」を使った充電も試してもらいましたが、天気が良い日であれば80W程度の入力で充電ができたとか。停電になった際も昼間に太陽光で充電しておけば、使用時間を伸ばせるので安心材料になります。日常でも、ソーラーパネルで充電しておき、電気料金の高い時間帯に調理家電をポータブル電源で動かすような使い方をすれば節電効果も期待できそうです。
「ソーラーパネルで充電した電気は、なんとなく“手作り”した電気のような気がして、大切に使いたくなりますね(笑)。数字で入力値が見られるので、子供たちも太陽の出方で一喜一憂したり、残量が減っているのを見て“充電しなきゃ”と言ってきたり、電気のありがたさやエネルギーの大切さを感じる機会にもなっているかもしれません」(川口さん)
仕事や趣味でもポータブル電源を活用
長野県在住ですが、勤務会社は東京にあります。月に数回は出社することもあるようですが、基本はリモートワークなので、停電してしまうと仕事にも影響が出ます。そのため、ポータブル電源の導入は仕事用のバックアップ電源を確保するという意味でも有効です。「Jackery ポータブル電源 1000 Plus」はEPS機能を備えているため、停電時に0.020秒以内にポータブル電源からの電力に切り替えることができるので、中断のない電力供給を実現できます。
「ただ、自宅での作業時に常にポータブル電源に接続しておくのは、リチウムイオンバッテリーの劣化につながりそうという不安もありますね。家庭用電源と繋いでいる際は、バッテリーを経由せずに直接外部へ給電できる機能があるといいのですが」(川口さん)
複数のe-bikeを所有し、休日にはe-bikeでのサイクリング、SUPにカヤックなどアウトドアアクティビティを楽しんでいる川口さん。そうした趣味にもポータブル電源を活用したいと考えていました。
「SUPに空気を入れるのは、手動のポンプだとかなり重労働なので、電動ポンプを使いたい。ただ、出先では電源を使えないことが多いので、ポータブル電源があると一気にラクになりますね。ポータブル電源と電動ポンプを繋いで放っておけば空気を入れられるので、より気軽に楽しめるようになりました」(川口さん)
自身の乗るe-bikeに加えて家族の通学用や送迎用の電動アシスト自転車もあるので、充電もそれなりの頻度で行う必要があります。普段はバッテリーを取り外して屋内で充電しているとのことですが、ポータブル電源があれば屋外に置いたまま充電することが可能。クルマにe-bikeを積んで出かけることも多いとのことなので、その際に積んで行けば出先で充電することもできます。
「何年か前に一般的だった小型のポータブル電源だと、出力が足りずe-bikeに充電できないものもありましたが、これなら大丈夫。3台同時に充電しても十分な出力でした。バッテリーを取り外す手間がないので、屋外で作業するときにe-bikeも一緒に充電したりしました。電動工具や扇風機を繋いで作業できるので、夏の屋外でのメンテナンス作業もラクになりますね」(川口さん)
災害時の備えとして注目されるポータブル電源ですが、川口さんが実際に使ってみて感じたメリットは「日常生活や趣味でも活用しながら、停電への備えにもなること」だったといいます。電気料金の高い時間帯に、ポータブル電源の電力を活用すれば料金の節約にもなりますし、ソーラーパネルを使って充電すれば発電時のCO2削減にも貢献することが可能です。
「オススメなのはキッチンに常設して調理家電などよく使う家電とセットで日常的に利用することですね。非常時に備えてしまっておくのだと、いざという時に充電残量が十分でないことも考えられます。普段から使っていれば充電の管理もしやすいですし、残量が見やすいので子どもたちが電力は有限であることを意識することにもつながったと思います」(川口さん)
こうした使い方をした場合、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを採用し、充電サイクル寿命が大きく延びた点も大きなメリットになります。充電速度が早いので、台風の接近など災害が予想される場面で素早く充電することも可能。「Jackery SolarSaga 100W ソーラーパネル」は充電効率が高いので、セットで導入しておくと災害に備えながら、趣味や日常生活を充実させることができそうです。