シャープ、携帯できるプラズマクラスターイオン発生機

~デスクまわりの空気浄化、服の脱臭や美肌効果も
プラズマクラスターイオン発生機「IG-CM1」

 シャープは、持ち運べる携帯型のプラズマクラスターイオン発生機「IG-CM1」を、9月1日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は13,000円前後。


ブラック系「IG-CM1-B」ピンク系「IG-CM1-P」
ベージュ系「IG-CM1-C」ホワイト系「IG-CM1-W」


デスクまわりの空気浄化、肌のケアに使える“モバイル型”イオン発生機

プラズマクラスターイオンの仕組み。水に包まれたプラスとマイナスのイオンが、ウイルスや菌に反応、除去する効果があるという

 シャープ独自のイオン技術「プラズマクラスターイオン」を発生するイオン発生機。同イオンは、空気中のニオイやカビ菌などを除去効果や、ニオイの抑制、肌の保湿や弾力性向上などの美肌効果があることが、第三者機関によって実証されている。同社ではこれまでに、リビング用や車載用のプラズマクラスターイオン発生機を発売している。

 今回発売する「IG-CM1」は、57×27.5×124mm(幅×奥行き×高さ)と、手のひらサイズのコンパクトな本体が特徴。手軽に持ち運べるため、オフィスのデスクや、会議室、新幹線やロッカーの中などで使用することで、身の回りの空気の除菌、衣類に付着した汗のニオイの脱臭、エアコンで乾燥しがちな肌の保湿といった効果があるという。


本体は57×27.5×124mm(幅×奥行き×高さ)という手のひらサイズ。女性の手でも十分に扱えるプラズマクラスターイオン搭載商品の小型化の変遷デスクに置くのが基本的な使い方となる
プラズマクラスターイオンがアンモニア臭を分解する仕組みIG-CM1による、プラズマクラスター使用前後の比較。写真のガーゼには、アンモニアとPH試験液が染み込まれているが、IG-CM1の吹き出し口にしばらく晒しておくと、試験液の色が紫から緑へと変わり、アンモニアが分解されているのがわかるプラズマクラスターイオンには、肌のキメを整える効果もあるという

 また、電源に充電池(リチウムイオン電池)を採用しており、コンセントが取りづらい場所でも使用できるというメリットもある。満充電時は、最長約8時間の連続運転が可能。ACアダプターのほか、USBケーブルも接続でき、パソコンにつないで充電、使用することもできる。

 1立方cm当たりのイオン濃度は25,000個。吹出口から前方約80cm地点まで、スポット的にプラズマクラスターイオンを発生することができる。角度は約25度、約50度の2段階に設定可能。

IG-CM1を分解したところ。写真中央下のパーツが、電源となるリチウムイオン電池付属のUSBケーブルで充電することもできる充電式とすることで、コンセントが確保しにくい新幹線やロッカーの中などでも使えるという

 なお、イオン発生ユニットには、40×36mm(縦×横)の小型デバイスを使用。2000年9月発売の空気清浄機に搭載されていたデバイスと比べると、体積は約1/16になった。

 重量は約150g。運転音は29dB。付属品はACアダプターと、USBケーブル。消費電力は、ACアダプター使用時で3.3W。カラーは、ブラック系の「IG-CM1-B」、ピンク系の「IG-CM1-P」、ベージュ系の「IG-CM1-C」、ホワイト系の「IG-CM1-W」の4種類が用意される。

IG-CM1に搭載されているプラズマクラスターイオンの発生デバイス(右)と、10年前のデバイス(左)との比較本体内にはプレフィルターが搭載されている携帯電話のようなパッケージ


“いよいよ持ち出せるプラズマクラスターイオン”、安全性も確認

シャープ 健康・環境システム事業本部 空調システム事業部 副事業部長 兼 国内商品企画部長 鈴木隆氏。手に持っているのは、IG-CM1のプラズマクラスターイオンの発生デバイス

 シャープ 健康・環境システム事業本部 空調システム事業部 副事業部長 兼 国内商品企画部長 鈴木隆氏は、IG-CM1について「プラズマクラスターイオン搭載商品の発売から10年経ったが、(デバイスの小型化により)いよいよプラズマクラスターイオンが持ち出せるようになった」と評価。さらに、2009年10月から2010年7月までのプラズマクラスターイオン発生機の売り上げが、2008年の同期間に比べて約2.6倍となる約114万台と好調であることから「空気をケアするというニーズが本当に大きくなっている」とコメント。今後は空気清浄機のような“空気ケア”商品に加え、美肌や消臭効果による“暮らしケア”、農業の生産性向上などの“ビジネスケア”分野にも進出する方針を見せた。

 鈴木氏はまた、プラズマクラスターイオンが他の除菌技術と比べて優れている点について“安全性”を指摘。「例えばオゾンで除菌する場合は、濃度が高いと人間に悪影響があるため、人が居ないところや、低い濃度で使うのが一般的。しかし、プラズマクラスターイオンは自然界にあるイオンと同じ。しかも、それ自体に除菌力はなく、微少なウイルスなどのまわりを取り囲んだときだけ、除菌力を持ったOHラジカルに変わる。(第三者機関により)安全性も確認されている」と、IG-CM1のようなスポット的な使用でも、人体に悪影響がないことをアピールした。

空気清浄機とイオン発生機の販売台数。2009年10月から2010年7月までの、イオン発生機と空気清浄機の販売台数を併せると、同時期の業界全体における空気清浄機の売り上げを超えることになるオゾンや塩素酸を使った除菌システムでは、有害な物質が残存する可能性があるというプラズマクラスターイオンの安全性は、第三者機関によって証明されている




(正藤 慶一)

2010年8月17日 16:48