大型冷蔵庫の人気は一段落、洗濯機は縦型が好調――GfK調査

 GfK マーケティングサービス ジャパンは、2010年上半期における、家電量販店チャネルでの家電の販売動向を発表した。生活家電のカテゴリでは、冷蔵庫では大型冷蔵庫の伸びが踊り場を迎え、洗濯機では縦型が人気という傾向にあるという調査結果になった。

 冷蔵庫では、販売台数は前年同期比4%増の233万台だったが、金額ベースでは同比2%の微増となった。容量別で見ても、501Lクラス以上の大容量タイプは同比1%増と限定的な伸びになっている。同社では、エコポイント制度の恩恵を受ける高価格帯の購買が一段落し、4月以降の平均価格が前年を割り込んだことから、「冷蔵庫の大容量化は踊り場を迎えている」と分析している。

 その一方で、冷蔵庫の省エネ性能は向上をしており、年間消費電力350kWh以下の数量構成比は、前年同期の23%から、57%に伸長。大容量タイプに限らず、全クラスで省エネ化が加速しているという。同社によると、本体そのものによる省エネ性能向上は完成域に近づいており、センサーや運転モードといった、ユーザーのライフスタイルに合わせた提案が一般的になっているという。

 洗濯機では、販売台数は同比6%増の252万台で、マイナス成長だった前年同期を上回った。特に縦型の洗濯乾燥機が好調で、台数構成比は同比6%増の56%となった。一方で金額ベースでは、縦型がドラム式よりも安価のため、同比2%の微増に留まった。全体の平均価格も同比4%のマイナスとなっている。

 容量別では、洗濯容量8kg以上の大容量クラスが若干増加。新生活の需要期で中心だった小容量タイプが、中容量タイプへシフトしているという。また、使用水量100L以下の機種の数量構成比が、前年同期の39%から57%に拡大。節水に代表される、省資源訴求に重点が置かれる傾向が見える。

 なお、テレビやパソコン、デジタルカメラといった家電全体では、第1四半期が18%増、第2四半期が3%増(いずれも金額ベース)と、好調な結果になっている。





(正藤 慶一)

2010年8月12日 14:23