岩谷産業、水素で発電する電動アシスト自転車を開発
~関西国際空港で試験運用
岩谷産業が開発した“水素自転車” |
水素と酸素を反応させて電気を発生する燃料電池の技術を用いた電動アシスト自転車。同社が独自に開発した「水素カートリッジ」を装着することで、バッテリーの残量が少なくなると、水素カートリッジから燃料電池に水素が供給、バッテリーが充電される。このバッテリーによる電力でモーターを動かし、走行をアシストする仕組みになっている。充電しながらの運転も可能で、走行距離はバッテリーのみの走行と比べて約1.5倍となる約45kmとなっている。
水素カートリッジの内部には、水素を取り込む「水素吸蔵合金」を装填しており、多量の水素を低圧で貯蔵できるという。また、カートリッジの接続はワンタッチ式のカプラを用いており、着脱も容易だという。
今後は水素カートリッジを充填する設備のある関西国際空港を中心に、空港内の移動に利用される。また、全国各地の展示会やイベントでも紹介される予定。
自転車の全長は1,563mmで、重量は31kg。バッテリーはリチウムイオン。
燃料電池は発電時に有害物質やCO2を発生しないことから、“クリーンな発電システム”として注目されている。
(正藤 慶一)
2009年10月9日 13:48
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