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パナソニックのオーダーバイクにチタンフレーム 6年ぶり登場

パナソニック サイクルテックは、自社工房内で1台1台丁寧に職人が作り上げるオーダーバイク「POS(パナソニック オーダー システム)」より、6年ぶりとなるチタンフレームセットのラインナップ「FRTD05」「FRTD11」2モデルの新製品を3月10日から発売する。

体型や好みに合わせて自転車をカスタマイズし注文できる「POS」を1987年に確立。大阪・柏原市にある自社工房で、職人がハンドメイドでクロモリ(クロムモリブデン鋼)から始め、その後、チタン(チタニウム合金)を追加し、2種類の素材を使ったロードバイク・フレームを受注生産で作り続けてきた。現在も電動アシスト自転車やe-bikeとは別の専用工房で製作される。

なお、新製品はペダルバイクだが、e-bikeでもXEALT(ゼオルト)シリーズのe-MTB「XEALT M5」、クロスバイク「XEALT S5」でも920通りの組み合わせから自分好みのカラーリングを選べる「ゼオルト・カラーオーダー」を展開している。

「XEALT M5」のカラーリング例

チタン素材ロードバイク「FRTD05」「FRTD11」

「FRTD05」は、上位モデルとして性能を突き詰めるため、独自に開発した技術で作り上げる3段階に厚みの異なる「3Dオプティマム・Xバテッド」加工を施したパイプでフレームを軽量化したとする。また、ライダーの体格や脚力に合わせた選択肢を提供するため、剛性の異なる2タイプ(Version L/Version H)が用意される。

より軽く、強いフレームを実現するため、左右のペダリングを繰り返す際にフレームにかかる力をゼロから洗い直し解析した結果、誕生したのが「3Dオプティマム・Xバテッド」だという
ペダルを回す自転車の駆動部分を支える重要なパーツBB(ボトムブラケット)のイメージ
「3Dオプティマム・Xバテッド」による解析イメージ

フレーム単体の重量(550mmサイズ)はVersion Lが1,380g(フロントフォーク365g)、Version Hが1,390g(フロントフォーク365g)。価格は624,000円~。

Version Lのフレーム
Version Hのフレーム

「FRTD11」は、スタンダードモデルとして、ストレートパイプ(均一な厚さのパイプ)を採用。ともにチタン素材ロードバイクの特性とされる、しなやかで軽快な乗り味が特徴だとする。

ストレートパイプのフレームを採用

フレーム単体の重量(550mmサイズ)は1,590g(フロントフォーク365g)。価格は550,000円~。

フレーム

また、両モデルともディスクブレーキを採用したロードバイクで、主流となっているフラットマウントタイプのディスクブレーキに対応。ワンポイントファイブヘッド、スルーアクスルを採用することで剛性が向上。前モデルからアップグレードし、フルカーボンのフロントフォークを採用し軽量化したという。

両モデルともディスクブレーキはシマノ製ULTEGRA(アルテグラ)。車体とホイールを外径12mmの軸で貫通して固定するスルーアクスルを採用。エンドは溶接後の外観をキレイに仕上げることができるパナソニックのオリジナルデザイン
大径化したヘッドパイプはワンポイントファイブ(上部1-1/8サイズ、下部1-1/2サイズ)のフロントフォークに対応しており、剛性の高さが特徴。内圧をかけて膨らませ成形するバルジ加工によるキレイなテーパー形状のパナソニックのオリジナル
POSは1987年に国内生産のオーダーバイクとして誕生。1990年から92年にかけて、欧州プロ自転車チーム「パナソニック レーシングチーム」へ機材供給を行なっていた。ツール・ド・フランス初参戦ではスプリント賞を獲得し、翌年・翌々年とステージ優勝を重ねた。長年の歴史から培われたレーシングスピリットとノウハウの積み重ねは、今日もパナソニックバイクのDNAとしてPOS製品に息づいている