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蛍光灯の主要3社が生産終了へ。ホタルクス'27年12月まで

生産終了を発表したホタルクスの蛍光ランプ

照明器具や光源を手掛けるホタルクスは2日、同社製(旧NECライティング製)の一般照明用蛍光ランプの生産を、2027年12月に終了すると発表した。

10月に発表したパナソニック エレクトリックワークス社、11月発表の東芝ライテックに続き、これで蛍光灯の主要メーカー3社ともに生産終了計画を発表する形となり、LEDへの移行を案内している。

ホタルクスは1950年に日本電気株式会社ラジオ事業部での蛍光ランプ試作開始以来、約70年に渡って照明事業を展開。阪神淡路大震災を契機に、1995年には電源を切ると残光でほのかに周囲を照らす「ホタルック」を発売。業界初とする残光形蛍光ランプ「ホタルック」シリーズは、累計出荷本数は1億本を超えるロングセラー(1995年の発売~2024年9月)となった。

ホタルクスが2019年に発売した「ホタルック」搭載の照明。消灯すると絵柄が浮かび上がる

各社の生産終了は、2023年11月の「水銀に関する水俣条約第5回締約国会議(COP5)」において、すべての一般照明用蛍光ランプの製造と輸出入禁止が2027年末までと定められたことを受けて決定したもの。パナソニックや東芝ライテックは2027年9月末までの生産終了を発表している。生産終了は段階的に行なわれ、スケジュールの詳細は各社サイトで案内している。

家庭で現在も蛍光灯を使っている場合、天井のシーリングライトやペンダントライトなどの照明は、引っ掛けシーリングなどがあれば、照明器具ごと交換することにより、工事不要で置き換えは可能になる場合が多い。

一方で、事務所や店舗などで直管の蛍光ランプを使っている場合は、安全面などから照明器具ごとの交換が推奨されており、そのためには電気工事の有資格者による交換工事が必要になる。

LED化により、省エネだけでなく、明るさなどの高度なコントロールも簡単になるメリットがあることなどから、期限が迫ってからの駆け込みではなく、余裕をもって交換することが推奨されている。