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暖房器具の火災事故に注意。異音異臭はすぐ使用止めて
2024年11月5日 15:05
独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)は、暖房器具の事故を防止するために、点検方法や使用時の注意点を紹介している。
主な暖房器具の事故は、2019年~2023年の5年間に合計582件あり、そのうち電気ストーブ・ファンヒーターと石油ストーブ・ファンヒーターの事故が毎年約8割以上を占めている。
「電気」暖房器具の点検ポイント
NITEは、電気暖房器具の点検ポイントを5つ挙げている。
- リコール対象品かどうかを確認する
- 電源コードや電源プラグが変形・破損していないか、コンセントがたこ足配線になっていないかを確認する
- 機器と周囲の壁や可燃物との距離が十分に確保できていることを確認する
- 本体に変色や変形等の異常がないかを確認する
- 転倒時オフ機能(転倒時オフスイッチ等)が正常に作動するか確認する
4については、製品内部で異常が発生した際、炎が出る前に動作や外観上に異常が発生する場合があるという。本体の一部が変形・変色したり、使用中にバチバチという異音がしたり、焦げ臭いにおいがするなどの異常が認められた場合は、すぐに製品の電源を切って電源プラグを抜き、メーカーに相談するよう呼びかけている。
また電気暖房器具は消費電力が大きいため、取扱説明書で延長コードの使用が禁止されていることがあるという。延長コードを使用する場合は、接続した機器の消費電力の合計が延長コードの最大電力を超えないように注意が必要としている。
「石油」暖房器具の点検ポイント
NITEは、石油暖房器具の点検ポイントを5つ挙げている。
- ほこりがたまっていれば取り除く
- 対震自動消火装置が正しく作動することを確認する
- 燃料は新しい灯油を使い、昨シーズンの灯油を使用しない。ガソリンを灯油とは別の場所で保管するなど、誤給油を防ぐための対策を徹底する
- カートリッジタンクの給油口ふたが確実に閉まっていること、漏れがないことを確認する
- 機器と周囲の壁や可燃物との距離が十分に確保できていることを確認する
3については、灯油は劣化するため、昨シーズンの燃料を持ち越して使用すると異常燃焼や多量の一酸化炭素が排出されるおそれがあるという。昨シーズンの灯油が残っていた場合は、タンクや機器本体から灯油を抜いて、灯油の処分については、灯油を購入した販売店に相談することを推奨する。
また誤ってガソリンや混合燃料を給油すると、少量の混入であっても火災のおそれがあるため、灯油は灯油用ポリタンクなどの専用容器に、ガソリンは消防法に適合した金属製のガソリン携行缶に入れて保管し、別の場所で保管する、ラベル表示で区別するなど、誤給油を防ぐための対策を徹底するよう呼びかけている。