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電子レンジやIHで発火!? 調理家電の事故防ぐ5つのポイント
2024年10月9日 18:05
独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)は9月26日、調理家電の事故を防ぐために気を付けるポイントを発表した。
近年、調理家電を用いてできるだけ手間をかけない「ずぼら調理」が人気だが、その中には取扱説明書及び商品パッケージに記載されている注意事項をよく確認せずに誤った使い方をして事故に至ったケースがあることから注意喚起を行なった。
電子レンジを安全に使うためのポイント
2019年から2023年にNITEに通知のあった製品事故情報で、調理家電の事故は合計494件。そのうち事故原因が判明した226件の中では、使用者の誤使用・不注意が関係しているものが44%(99件)を占め、最も多かった。
このことからNITEは「調理前に、取扱説明書及び商品パッケージに記載されている注意事項を確認する」ことを呼びかけている。
●禁止されている容器を加熱しない
調理家電に容器を入れて加熱する際、種類や材質によっては取扱説明書に禁止されているものがある。例えば、「電子レンジに金属製の容器やアルミホイルを使用してしまうと金属部分から火花が発生して発火するおそれがある」ため、使用が禁止されている。
ただし、オーブン機能付き電子レンジの場合、「加熱モードによっては金属製品やアルミホイルの使用が可能になる」など、調理方法に応じて注意事項が変わる場合もあるという。また取扱説明書に記載がなくても商品パッケージに注意事項が記載されている場合もあるため、調理家電側・商品側両方の注意事項をよく確認することが大切としている。
●禁止されている食品を加熱しない
電子レンジで卵を加熱すると破裂することは広く知られているが、「ゆで卵が入ったおでん」などの煮込み料理でも同様に破裂するおそれがあり、注意が必要としている。
レンジ加熱はマイクロ波と呼ばれる電磁波で食材内部の水分を温める仕組み。卵や切り込みを入れていない栗など、膜や殻に覆われている食材を電子レンジで加熱すると、食材内部の水分が膨張して圧力が高まり、破裂しやすくなるという。
●揚げ物調理をする際は取扱説明書に定められている油の量を守る
IHコンロは火を使わずに調理できる上に安全機能が充実しているため、火災の心配がないように思われがちだが、取扱説明書に定められている油量よりも少ない油で揚げ物調理をすると、温度が急激に上昇し、温度センサーが正確な温度を測ることができなくなり、発火するおそれがあるという。
また揚げ物調理にもかかわらず通常の加熱メニューを選択したり、反りや変形がある鍋を使用したりすることも温度センサーが正しく働かなくなる原因に。そのため安全機能を過信せず、取扱説明書に記載されている注意事項をよく確認して使用するよう呼びかけている。
●調理中はその場を離れない、加熱しすぎない
食品の様子を見ながら少しずつ加熱することで事故を防ぐことが可能。短い時間でも調理中は機器本体から離れないようにし、やむを得ず離れる場合は調理を中断する。
電子レンジの場合、水分が少ない食品(パンや芋など)は水分を多く含む食品よりも比較的早く炭化し、スパーク(火花が発生)して発火する。特に油分を多く含む食品(天ぷら、肉まんなど)は、加熱し過ぎた際に爆発的に燃焼するおそれがあるため、注意が必要としている。
●調理後はこまめに掃除する
特に電子レンジとオーブントースターで汚れによる事故が目立っており、調理家電はこまめに掃除を行なうことを推奨している。
電子レンジは庫内やドアの内側に食品かすなどの汚れが付着した状態で使用すると、炭化してスパークし、発火するおそれがあるという。オーブントースターは庫内や受け皿に食品かすや油分などの汚れがある状態で使用すると、ヒーターの熱で食品かすや油分などが予期せぬ過加熱となり、発煙や発火のおそれがあるという。
