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無洗米って実はサステナブル? パナソニック家電は環境配慮の工夫がいっぱい
2023年9月22日 15:03
CO2排出削減やリサイクルなど、これからの家電にとって「サステナブル」「エコ」は重要なテーマとして切り離せない部分だ。パナソニックが取り組んでいる環境配慮としては、製品やパッケージのプラスチック削減はもちろんのこと、7月に発売された「自動計量炊飯器」を使った無理のないサステナブルな暮らしなど、様々な製品で環境負荷を低減するための工夫ができるという。
IH炊飯器「SR-AX1」は本体に米と水のタンクを備える点が特徴。計量から炊飯までを全自動で行なうことで、毎回米や水を計量する手間が省けるだけでなく、外出先やベッドなど離れた場所にいても、スマホから炊飯器を操作して目的のタイミングで炊きたてを味わえる。
タンクから内釜に水と米を入れ、そのまま炊飯する仕組みのため無洗米専用となっているが、実はこの無洗米が「サステナブル」だと、パナソニック キッチン空間事業部 調理ソフト課の萩成美さんは説明する。
無洗米は精白米から「肌ぬか」を除去したもので、洗わずに使えるため節水につながる。それだけでなく、洗わないことで家庭の排水が減り、とぎ汁を処理するためのCO2排出量も削減できるのだという。
さらに、肌ぬかは肥料や飼料としても活用できるため、農業や畜産業にもサステナブルに循環させられるとしている。無洗米はおいしくないイメージもあるが、精白米と変わらないおいしさを実現できるように、加工技術も進歩しているそうだ。
商品開発において、萩さんは「お客様の生活に無理なくサステナブルな暮らしを浸透させるような機能を入れていく、お客様が意識しなくても環境がよくなっていくようなものを作るのが非常に重要なのではないかと思います」と語る。
10月発売のドラム式洗濯乾燥機「NA-LX129C」には、アウトドアウェアなどの撥水機能をヒートポンプ乾燥の熱でよみがえらせる「はっ水回復」コースを備える。ひとつの衣類を長く着られるようにする「ロングライフ化」がコンセプトだ。
同社によると、撥水加工された生地の表面には撥水基が並んで立っている。その撥水基が水を弾いて転がすことで生地に浸透させない仕組みだが、使っていくうちに撥水基が汚れなどで倒れてしまい、水が浸透しやすくなる。「はっ水回復」コースではこの倒れた撥水基に熱を与えることで再び立ち上がらせる。
熱を与えるという点では通常の乾燥コースと同様に思えるが、違いとしては乾燥コースよりも低温で、ドラム槽を回転させずに温めることで、幅広いウェアに対応できるようにした。
製品とパッケージも環境配慮型。プラスチック使用量を大幅削減
パナソニックの家電には、製品そのものに環境配慮素材を使用しているものもある。
一例として、同社は10年前から洗濯機に再生プラスチックを用いている。現在、タテ型洗濯機の一部機種では製品全体のプラスチック量の約40%が再生プラスチックだという。
再生プラスチックは通常のプラスチックと比べて強度が劣るため、従来の構造を補強する形で設計を見直し、強度を保っているそうだ。
9月発売のシェーバー「ラムダッシュ パームイン ES-PV6A」は両手で包み込めるくらいのコンパクトさが特徴。基盤を3分割して収めるなどして体積を従来品と比べて約70%小型化し、プラスチックの使用量を30%減らした。
ラムダッシュ パームインはその素材も特徴的で、海洋ミネラル成分から生まれた樹脂「NAGORI」を採用している。しっとりとなめらかな陶器のような質感で、触るとひんやりして高級感を感じられる。
ヘアードライヤー「ナノケア EH-NA0J」の新色・ミストグレーには、石油由来成分に替えて植物由来成分を10%以上配合した塗料「バイオマスペイント」を採用し、石油資源消費量を削減。さらに、パッケージの緩衝材をプラスチック成形品からパルプ成形品へ切り替え、プラスチック使用量を95%削減している。