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シャープ初の紙パック式スティック掃除機。手が汚れず静かで吸引力が持続
2023年8月29日 11:32
シャープは、業界初となる紙パックに触らずゴミ捨てできるコードレススティック掃除機「RACTIVE Air(ラクティブ エア) EC-KR1」を9月7日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は77,000円前後。同社のコードレススティック掃除機で紙パック式は初めて。
コードレスのスティック掃除機は、吸引力が持続するサイクロン式が主流となっている一方で、ゴミ捨て時にホコリが舞うことや、ダストカップを手入れする手間などが気になる人向けに、ゴミ捨てがしやすい紙パック式も根強い人気がある。
シャープの新モデルは、ゴミがたまってもボタンを押すだけで紙パックやゴミに触れず捨てられる業界初の新構造「パックinカップ」を採用した。これによりゴミがたまっても吸引力の低下を抑えるという。さらに、運転時の耳障りな音を低減したのも特徴。
カップを外してボタン1つでゴミ捨て。吸引力が持続
新構造「パックinカップ」は、掃除をしてゴミがたまった際に、ダストカップごと取り外してボタンを押すだけでゴミを紙パックごと捨てられるもの。ゴミが舞い散らず、フィルター掃除などの手間も軽減されるという。集じん容量は0.37L。ゴミ捨て後のダストカップは、丸ごと水洗いできる。
一般的に、紙パック式はゴミがたまると空気の流れがふさがれやすくなり、吸引力の低下につながる。今回の「パックinカップ」では、ゴミがたまっても紙パックの上下に空気が流れる独自の流路を確保することで、吸引力の低下を抑えられるという。紙パック1枚の交換目安は、1日1回の掃除で1.5カ月。
騒音カットでペットにもやさしく。端までブラシも
既発売のサイクロン式モデルと同様に、独自の低騒音化技術も搭載。運転時に感じる耳障りな音(ピーク音)を抑制する。
軽量モーターを搭載し、運転音は約64~57dB。モーター音を抑える遮音防振構造や、駆動音を抑えるダンピングコントロール機能も備え、騒音レベル(dB)だけでなく、実感音(人が実際に聞こえる音の大きさ)を低減。実感音を表すSONE値では、強モード時で2022年モデルEC-AR8と比べて約17%削減した。人だけでなく、より広い可聴域を持ち音に敏感な犬や猫などのペットにも配慮している。
ヘッド部には、吸込口の端までブラシが届く左右非対称の「端までブラシ」を採用。壁際などのホコリをかき取りながら吸う。ブラシは髪の毛やペットの毛を絡みにくくした「からみにく~いブラシ」。家具の下など6cmのすき間まで入り込む「ペタっとヘッド」を採用する。
標準の吸込口での最長運転時間は、標準モード約35分、強モード約9分、自動モード約24分。充電時間は約4時間。バッテリーは着脱式で、容量1,730mAhの18Vリチウムイオン電池。
すき間ノズルやハンディノズルが付属し、アタッチメントを着脱する際も、かがまずに立ったまま行なえる「スグトル構造」を採用する。掃除を一時休止するときにも、テーブルやイスなどの場所へサッと立てかけられる「ちょいかけフック」を装備する。すき間ノズルを本体パイプ部に収納できるツールホルダーも備える。
スティック時の本体サイズは209×251×957mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約1.3kg。カラーはブラック系。充電器やスタンド台、抗菌3層紙パック1枚が付属する。別売の交換用抗菌3層紙パック「EC-330PN」は、5枚で1,210円で本体と同じ9月7日発売。
シャープ公式SNSに寄せられた「死ぬほどきらいな家事」(2022年10月実施)に関する意見では「掃除機の掃除」が59%となっていた。同社はこれについて「サイクロン式特有の不満が多い」として、紙パック式に潜在的な需要があると見ている。
2023年度のスティック掃除機市場における紙パック式の実売台数構成比は、“ラク家事”志向により、13%へ増加するとシャープは試算している。なお、2022年度は9.7%。