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パナソニック最上位炊飯器「おどり炊き」から「ビストロ」に刷新。粒立ちしっかり

可変圧力IHジャー炊飯器 ビストロ Vシリーズ

パナソニックは、炊飯器のフラッグシップモデル「可変圧力IHジャー炊飯器 ビストロ Vシリーズ」を9月上旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は5.5合炊き「SR-V10BA」が99,000円前後、1升炊き「SR-V18BA」が104,000円前後。

同社のフラッグシップモデルの大幅なリニューアルは5年ぶり。従来の「おどり炊き」ではなく調理家電の「ビストロ」シリーズの一つとして展開する。なお、「おどり炊き」ブランドはより下位のモデルなどで継続する。

5.5合炊きの「SR-V10BA」
炊飯器もビストロシリーズとして展開

新しいVシリーズは、「ビストロ匠技AI」により、米に合わせて火加減や圧力加減を微細にコントロールできるのが特徴。約9,600通り(ビストロ炊飯コース3合の場合)の中から最適な炊飯プログラムで炊き上げるという。

ビストロ匠技AIで、米に最適な炊飯を行なう

「急減圧バルブ」と新たに搭載した「加圧熱風ポンプ」により、炊き上げから追い炊き工程において、釜内の水分量に応じて最適なタイミングで加圧と減圧を行なう。これにより米にムラなく熱を伝え、米本来のおいしさを引き出せるという。

米は銘柄や産地によって異なり、季節や保管方法によって状態が変化する。このため、炊飯時の米の状態に応じて最適な火力で炊ける技術を「匠技(たくみわざ)」と呼び、これをリアルタイム圧力センサーとAIの活用によって実現する。

リアルタイム圧力センサーでは、減圧時の圧力変化から、米の状態や水の量を判定。それを元に、圧力をかける時間や強さの微細な制御を行なう。この制御が、従来モデルよりもより細かく行なえるようになったのが大きな進化点。

圧力制御の部分。微細な動きをリアルタイムで実現し、釜内を目的の圧力にできる

30年以上にわたる、IH炊飯器開発で培った4つの技術を搭載。独自の「急減圧バルブ」や「加圧熱風ポンプ」に加え、大火力の「全面発熱6段IH」とその熱を伝える高い熱効率と蓄熱性を持つ「ダイヤモンド竈釜」を採用する。

かまどで炊くご飯に近づけるために、高圧状態から急減圧して爆発的な沸騰を起こし、ふっくら炊き上げ、新搭載の加圧熱風ポンプにより追い炊きと蒸らしの工程で、釜内に熱風を噴射して加圧/加熱。高温状態がキープでき、米の芯まで熱を浸透させ、粒感がアップするという。

新搭載の「加圧熱風ポンプ」により粒感をアップ
3つのセンサーで内部を見張って状況を解析
炊飯の工程。米の状態に合わせた圧力加減の調整幅が拡大した

カラーはブラックとライトグレージュの2色。表面が釜のような丸形で、マットな仕上がりとなっている。

蒸気筒構造の見直しにより、釜内に“おねば”が戻りやすい構造に変更。また、蒸気が内部を通る構造により蒸気レス化も実現。フタ部分にはクランプ方式を採用して小型化も実現。5.5合は従来機と比べて体積比で26%減、重さは19%減となった。5.5合炊きモデルの本体サイズは28.5×30.1×23cm(幅×奥行き×高さ)。重量は約6.3kg。

丸みのある新デザイン
構造の見直しなどでコンパクト化。左が従来機の内フタ部分、右が新モデルに採用したクランプ方式

神田裕行さんの理想「筋肉質で締まったごはん」を炊飯器で

ミシュラン三つ星の日本料理「かんだ」オーナーシェフの神田裕行さんは、自身が考えるおいしいごはんについて「噛みしめると甘みがきて、水を感じさせる透明感があるもの。筋肉質で締まったごはん」と表現。ビストロ Vシリーズのごはんも「理想に近い」と高く評価した。

「かんだ」オーナーシェフの神田裕行さん
神田さんが自らとりわけてくれた。丸くよそうのではなく、角をしっかり作るようなユニークな形の盛り方。お店ではもっと平らな皿に盛りつけるとのこと
口に入れると、アツアツなのにごはんの塊がホロっとほどけていく食感。粒の輪郭がしっかりしていて、粒と粒の隙間を炊きたてのおいしい香りがスッと通っていくような口当たり。それでいて米のうまみはしっかり詰まっていたのが印象的

パナソニック調理家電を手掛ける「Panasonic Cooking @Lab」炊飯部の山中百合恵さんは「ただ固めなだけでなく、しっかり火が通って、一粒一粒が感じられます。これを炊飯器のおまかせで誰でも簡単に食べていただけるのがビストロの炊飯器」と自信を見せている。