藤原千秋の使ってわかった! 便利家事アイテム

花王の業務用洗剤は「無香料」香りが気になる人におすすめ

家事アイテムオタクなライター藤原千秋が、暮らしの不具合等々への現実的対処法とともに、忌憚ないアイテム使用感をご紹介していく連載記事です
衣料用洗剤 液体ビック 無蛍光・無香料 4.5kg 業務用

愛用していてレビューするのを失念してしまっている品を、ときどき「ハッ」と思い出す。花王の「衣料用洗剤 液体ビック 無蛍光・無香料 4.5kg 業務用」もそのひとつである。

ネットショップの購入履歴を見ると初回購入が2024年の4月なので、概ね1年間、わが家の洗濯物のほとんどをこの洗剤で洗っていることになる。結論からいうと何も問題なく使えた。

そもそも使ってみようと思ったポイントは「無香料」かつ「油、血液、魚、肉汁のひどい汚れも一度の洗濯でスッキリ」との謳い文句と「食材に触れるおそれのあるふきん 軍手も安心して洗えます」との文言だった。

食材に直接触れられる洗い上がりで人体に問題があるとは思えない。例えば豆腐の水切りに使うサラシをこれで洗うことができる。豆腐はそのまま白和えに使うようなものを。そして当方、豆腐に比べればだいぶん雑な造りである。

ただ、実は香料に対してセンシティブになりつつある自分を近年自覚しており、いろいろ試行錯誤していた。年頃のせいなのか、どうも香りが自律神経に障るのだ。

食べ物に触れられるほどの無香であれば無香に越したことはない。そして使ってみたら本当に無香で、リピート使用するに至ったわけだ。

さてしかし4.5kgボトルというのは、正直「でかい」。そしてさすがの業務用クオリティの髄にすぐ気がついた。液体でもいまどきの家庭用のように「濃縮」されていないので、びっくりするほど毎度の使用量が多いのだ。

水30Lに対して30ml使用

そもそも皆様方は日々の洗濯における洗濯物量(kg)とお使いの洗濯機の水量(L)とお使いの洗剤の使用量の目安(g)との関係を正確に認識して適切な洗剤量を導き出していますか?

「え、なんかボトルに書いてあるキャップ1杯とかのマックスを適当に入れてるけどそんな感じ?」だったりするのでは?

そんなノリでいくと、「えっとぉ」と量を計算するにギョッとするほどこの洗剤は使用量が多くなる。ざっくり濃縮タイプの倍量は入れることになるので、濃縮に慣れてしまっていると感覚的に「こんなに?!」と違和感を覚えてしまうし、単純にパッケージの大きさとコストとの兼ね合いから「お得」なのかどうか判断できなくなるし、筆者は実際そうなった。

しかし購入履歴によればリピートした2本目をただいま使用中なので、大人サイズの5人家族の家庭の洗濯(うんざりするほど多い!)で1年に約9kgの使用。購入にかかった費用は合わせて4,500円弱ということになる。

1カ月あたり375円……他の洗剤を使用することもあるし、お洒落着は別洗いなのでこれが全てではないにしろ……まあまあ安上がりな気はする。

前述したように使用感でも家庭用と業務用の大きな違いを実感することもなかった。違和感ゼロである。

家族は女性が多いので血液はともかく多くの油や肉汁が付着しているわけでもない洗濯物ばかりだが、まあ普通に汗臭くベタベタした下着やタオル類がパリッと清潔に洗い上がって乾かされて気分良く使えている。そしてそれ以上望む洗濯ポイントは特にない。

個人的に他にも使ってみたい業務用洗濯洗剤があるので、今回使い終えたら一度リピート購入はストップする予定だが、「無蛍光」「無香料」を望み清潔な洗い上がりを第一に考えたい人には、十分勧められる商品だった。

藤原 千秋

主に住宅、家事、育児など住まい周りの記事を専門に執筆するライターとして20年以上活動。リアルな暮らしに根ざした、地に足のついたスタンスで活動。現在は商品開発アドバイザリー等にも携わる。大手住宅メーカー営業職出身、10~20代の三女の母。『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)、『ズボラ主婦・フニワラさんの家事力アップでゆるゆるハッピー‼』(オレンジページ)など著監修書、マスコミ出演多数。