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リモートワーカーの生活リズムを整える、パナソニック照明を体験してきた

パルックLEDシーリングライト「ライフコンディショニングシリーズ」(パネルタイプ)

パナソニックは、パルックLEDシーリングライト「ライフコンディショニングシリーズ」を9月1日に発売する。発売に先立つ8月上旬に、報道陣向けの製品説明・体験会が開催された。

同機は既報の通り、パネルタイプとスタンダードタイプ(薄型)の2機種をラインナップし、それぞれ適用畳数12畳/8畳モデルを用意する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は76,000円前後~86,000円前後。

「ライフコンディショニングシリーズ」のスタンダードタイプ

説明会では、様々な機能に触れられた。例えば、同シリーズはいずれもWi-FiやBluetoothに対応し、スピーカー機能を搭載する。そのため、Bluetoothスピーカーとしても使えるほか、付属のワイヤレス送信機をテレビにつなげれば、テレビ音声が天井から降り注ぎ、臨場感あるサウンドが楽しめる。

テレビとワイヤレスで接続すれば、テレビ音声が天井から降り注ぐ。説明会では「シアターモード」を体験した

搭載する多くの機能のなかでも「音声プッシュ通知」機能は、日常で活用したら便利そうだと感じた。これは、スマートフォンの専用アプリで設定しておくと「ゴミの日」や「薬の時間」、「今日の天気」など、様々なことを知らせてくれるリマインダー機能。説明だけ聞くと「照明から通知で知らせられたら、うるさそうだな」と思っていたが、実際に聞いてみると、女性のやさしい声でサラッと知らせてくれるので、「うるさい」とは感じなさそうだ(低い声=男性の声に、切替可能)。

また、ヤマト運輸の無料で登録できる、クロネコメンバーズである筆者は、宅配便の「お届け予定通知」と「ご不在通知」を、音声プッシュ通知してくれるのは、うれしいポイントだと感じた。「明日の午前中、荷物が届く予定です」などと、知らせてくれるのだという。

もちろんスマートスピーカーとの連携も可能。「リビングの照明をつけて」など、照明のオンオフのほかにも、「マインドフルネスモードにして」などと指定もできるし、音楽配信サービスと連携させれば、音楽再生を音声で指示できる。

音声プッシュ通知の例
スマートスピーカーとの連携も可能
専用アプリで、多彩な設定が簡単に行なえる

生活リズムを整える「ライフコンディショニング」シリーズ

説明会では、ライフコンディショニングシリーズが、生活リズムを整えるための機能を備えていることが語られた。

例えば、最も特徴的な機能が、時間帯に合わせて光色や明るさを切り替える「生活リズムタイマー」。

同機能は、朝目覚めるところから始まる。設定した時間になると、朝にふさわしい音楽を奏でつつ、オレンジ系の照明が点灯。昼に向けて徐々に白く明るい光になり、ランチの時間などにはベル音が鳴る。さらに夕方に向けて少し暖かみのある光に変化していき、設定した仕事の終了時刻になると、チャイムが鳴る。さらに就寝前には、明るさを抑えた、落ち着いた光になり、就寝時間には自動消灯することもできる。

「生活リズムタイマー」の概要

説明会に登壇した、カラーコンサルタントの松本英恵さんは、次のように語る。

「生活リズムを整えるうえで、光はとても重要な役割を担っていると思います。太陽の光は東の空からのぼって、正午を過ぎると、今度は西の空へと沈んでいきます。昼の太陽はさんさんと照りつけて、非常に眩しいですが、朝の光っていうのは、とても穏やかで優しいですよね」

「生活リズムタイマー」を設定することで、部屋の明るさを、太陽と同じように変化させられる。さらに光色も、朝にはオレンジを帯びた光で、昼に向かって徐々に白さを増していき、夕方にはまたオレンジを帯びてくる。

「こういった変化を(部屋の照明に)取り入れると、メリハリがついて生活しやすくなる。そういう(メリハリのある生活を送る)手助けになると思うんです」

実際に松本さんも、自宅でライフコンディショニングシリーズで「生活リズムタイマー」をオンにして、しばらく生活したという。

「タイマーを設定して、朝の目覚まし時計がわりにしています。まず設定時間になると白い光が点灯して、天井のシーリングライトから音楽が流れてきます。その天井から音が降ってくるという感覚が、とても心地良いです。また、1日のなかで光の色が変化していくんです。一所懸命に仕事をしていると時間を忘れがちですが、光の色によって、時間が経ったんだなぁと感じられます。また例えば、お客様が来た時にも、これだけ時間が経ったんだなあっていうことを、さりげなくお知らせできる。そういう効果もあると思います」

また松本さんは、シーンごとにふさわしい光色があるという。

「白い光はお仕事、勉強、読書などに非常に適しています。そしてオレンジ色の光は、夕食や夜のくつろぎの時間などに適しています」

そのため、自宅で仕事をしている時には白い光に設定し、休憩時にはオレンジ系の光に切り替えると、メリハリをつけて生活できるだろうと言う。

「マインドフルネスモード」を実際に体験

ライフコンディショニングシリーズが備える「生活リズムを整える」機能には、ほかにも「マインドフルネスモード」がある。

「マインドフルネスモード」のイメージ

今回は実際に、この「マインドフルネスモード」を、マインドフルネス瞑想協会の代表・吉田昌生さんの簡単な指導のもと、体験した。

同モードでは、光のゆらぎと瞑想曲、音声ガイドを組み合わせて瞑想をサポートする。約7分のノーマルコースと、約5分のショートコースを備えるが、今回は約5分のコースを体験。「ライフコンディショニングシリーズ」が用意されたスペースへ、靴を脱いで入り、薄いクッションに腰を下ろした。オレンジ系の照明の下で、あぐらをかき、座禅のような姿勢をとるように言われた。

吉田さんは「骨盤を起こして背筋を伸ばしましょう。頭の上にフックがついていて、上から引っ張られるようなイメージで座ってください」と言う。筆者は、普段は肩をすぼめて猫背になってパソコンに向かっている時間が多い。姿勢を正すのは、本当に久しぶりだ。だいぶ背筋が衰えているのか、慣れていないせいか、かなり意識しないと背筋が伸ばせない。

吉田さんは続けて「力を抜いて、目は半眼にしましょう」という。半眼とは、目をギュッと閉じるのではなく、少し開いた状態。1.5mくらい先の斜め下の一点を、おだやかに見つめるのだという。吉田さんによれば、この時に目を閉じても良いのだが、今回は照明のゆらぎを感じるために、半眼にということだった。

姿勢が整ったところで、照明を「マインドフルネスモード」に切り替える。オレンジ系のやわらかい光が、ゆっくりとゆっくりとゆらいでいるのを感じる。同時に、瞑想の動画で流れるような音が流れている。

女性の声で「マインドフルネス瞑想の前に、深呼吸をしましょう」とアナウンスが流れる。「室内の光が明るくなるタイミングに合わせて、ゆっくり息を吸い、暗くなるタイミングに合わせ、ゆっくり息を吐きます」と言う。その言葉と、ゆっくりと脈動する光に合わせて、息を吸い、また息を吐いていった。続けて「4回呼吸をしましょう。ゆっくりとリラックスしていきます」とアナウンスされる。自分の呼吸と、照明の光のゆらぎと、女性の指示とがシンクロしていくのが心地よい。

呼吸が整ったところで、マインドフルネス瞑想が始まる。その後も「背筋を伸ばして、力を抜いて座りましょう」、「胸、お腹などどこでもかまいません。1番呼吸が感じられるところに注意を向けます」という。吉田さんの、あらかじめの説明によれば、自分の呼吸を感じることで、ほかのことを考えないようにするのだそうだ。アナウンスでも「もし呼吸から注意がそれて、別の思考や感情が浮かんでも、気づいたところで、静かに呼吸に意識を戻すようにします」と促される。

筆者は、瞑想というのが初めてだったので知らなかったが、なにも禅僧のように心を無理に無にする必要はないようだ。呼吸という自分のリズムに意識を向かわせて、その他の、取材のことや仕事のこと、普段抱えている悩みや心配事などを、考えないようにするということのようだった。

最後には「3回の鐘の音に合わせて、ご自身のペースで、今いるスペースにゆっくり目を向けていきます」とアナウンスがあり、仏壇で鳴らす鉢形の鐘のような音が「り〜ん……り〜ん……り〜ん……」と静かに鳴り、その鐘の音に合わせて、半眼にしていた目を開いていく。「以上でマインドフルネス瞑想が終了です。それでは、ここからまた日常生活に戻っていきましょう」とアナウンスがあり、約5分のコースが終了した。

パナソニックの担当者の「はい、いかがだったでしょうか?」と言う声で、ハッと現実に引き戻されていった。

同機に搭載された「マインドフルネスモード」は、前述の通り、約7分と約5分のコースが用意されている。これは、公私の時間を別けるのが難しいリモートワーカーも、想定したものだという。自宅で仕事をしている日に、休憩時間などを使って短時間で瞑想を行なうのに良さそうだ。

体験後に、筆者が感じた疑問を、前述のマインドフルネス瞑想協会の代表・吉田さんに聞いてみた。それは「あぐらをかき、背筋を伸ばす」のが、かなりキツかったということ。久しく悪い姿勢のままで生活してきたからだろうが、背筋を伸ばそうとすると、そのことに意識が取られてしまう。単刀直入に「例えば、床に寝っ転がったりしながら瞑想してはダメなんでしょうか?」と聞いてみた。

吉田さんによれば、「床に仰向けになってもかまいませんよ。もっと言えば、ベッドに横になってもいいですし、ソファで(ぐでぇ〜っと)力を抜いてもいいです」ということ。ただし、気持ちよくなって眠ってしまうことと、考え事をはじめてしまうことに注意してくださいとのことだ。もちろん時間が許せば、眠ってしまってもいい。

ちなみに、筆者はあぐらの姿勢が辛いと感じたけれど、姿勢を正して呼吸を整えること自体も、健康に良いと言われているという。そこで姿勢良く座るために、はじめは壁を背にして座ると、姿勢を正しやすい。寄りかかるのではなく、壁をガイドに使うイメージだ。そのほか、イスに座って瞑想しても良いという。その場合は、背もたれに寄りかからず、イスに浅く座るようにとアドバイスされた。

昨今では、瞑想が話題になることも多くなり、取り入れてみたいなと思うこともある。よく「やる気スイッチが入らない」もしくは「見つからない」などという、筆者のような人がいる。そんな、スイッチが入らなかったり見つからないような時に、「瞑想でもするか」と、ライフコンディショニングシリーズの「マインドフルネスモード」を使ってみると、もしかするとスイッチが見つかるかもしれない。わざわざアプリなどをダウンロードして瞑想するのは面倒と感じる人も、ライフコンディショニングシリーズの「マインドフルネスモード」であれば、始めやすいだろう。