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バルミューダ、新しいホバー型の掃除機。軽くなっても強力に

BALMUDA The Cleaner Lite

バルミューダは、ホバー式クリーナーの新製品「BALMUDA The Cleaner Lite」を5月19日に発売する。価格は64,900円。

2020年に発売した「BALMUDA The Cleaner」に続く掃除機の第2弾モデルで、同製品の使いやすさを維持しながら、900g軽くなり、じゅうたんのゴミもかき出しやすくするなど進化させた。重量は約2.2kg。なお、既存のBALMUDA The Cleanerは直営店と直販サイトでの販売のみ継続する。

新しいBALMUDA The Cleaner Liteは、従来モデルと同様に360度自由に動くヘッドを搭載。2本のブラシがそれぞれ内側に回転し、床との摩擦を軽減。氷の上を滑っているかのような操作感を可能にした。2本のブラシには新たにブレードフィンを採用。ブラシの材質や長さの最適化により髪の毛の絡まりも減らし、掃除性能を高めた。

BALMUDA The Cleaner Liteのヘッド部
ヘッド部を従来モデル(一番右)と比較
ブラシ部。左が従来モデル、新しいLite(右)は、弾力のあるブレードフィンが追加された

前述のように900g軽くなった一方で、集じん性能は従来比42%向上(じゅうたん床面で同社が測定)。モーターはこれまでより小型なものを採用しながら、ダストカップ部など本体内で空気の流れをより効率的にしたことで強力にゴミを吸えるようになったという。この点から同社は「軽量化ではなく進化した」と説明する。

充電スタンドの脇にはツールボックスを設置可能。付属のアタッチメントをすべて収納でき、掃除に使うクロスなども収められる。

ツールボックスにアタッチメントなどを収納できる

ヘッド部の厚さは4cmで、従来の5cmより薄型化。テレビ台や棚などにも届きやすくなったほか、壁際掃除がより快適になったという。本体部の太さも従来の90mmからLiteでは75mmにスリム化した。さらに、ヘッドの倒れる角度も拡大し、家具下の掃除をしやすくした。なお、ダストカップの容量は0.1Lで、従来の0.13Lよりわずかに小さくなった。

左が従来モデルのヘッド。新しいLite(右)は上面がフラットに

本体サイズは275×150×1,170mm(幅×奥行き×高さ)。連続使用時間は変更なく標準モードが約30分、強モードが約10分。充電時間は約4時間。ハンディハンドル、すき間用ノズル、充電スタンド、充電アダプター、メンテナンスブラシ、ツールボックスが付属する。別売のノズルセットを使用すると、家具のすき間や高い場所など利用シーンが広がる。

ボディ部もスリムになった。バッテリーは着脱式

調査ではなく「顧客観察」で進化。ホバーの操作感と集じん性能を両立

バルミューダのプロダクトマーケティング部 原賀健史氏は、従来モデルのBALMUDA The Cleanerについて「The GreenFaNやThe Toasterのように、独自のポジションを築くのではと期待してローンチしたが、現実はそこまで届いていなかった。それを何とかするのが今回の主旨」と新モデル開発の経緯を説明。

プロダクトマーケティング部 原賀健史氏

同社はかねてから「市場調査はしない」ことを掲げているが、今回も「調査ではなく顧客観察をした。「(使う人が)どういう顔をするのか、どういう持ち方をするのか、首をかしげるかどうか」(原賀氏)を観察し、そこからどうするかを細かく詰めて、最適なバランスに整えたのが今回のThe Cleaner Liteだという。

プロダクトデザイン部の比嘉一真氏によると、製品化にあたって難しかったのは「細い本体に対して、横型のサイクロン機構を実現したこと」だという。

「サイクロンの回転で空気とゴミをしっかり分離する性能を実現するために何百もの試作をした。もう一つはヘッドの改良。普通の掃除機のヘッドに比べて、ホバー式は大きめのため、集じん能力では不利だが、(浮かぶような)体験と、ゴミがとれることのバランスを調整して、よりゴミを吸いこめるようになった」(比嘉氏)と説明する。

比嘉氏は「頭だけで考えるのではない、バルミューダの“体験ファースト”の考え方はこれからも続く。いままでの道具の常識、当たり前を疑って、自分たちがいいと思えるものをしっかり発信しながら皆さんのお役に立ちたい。今後もいろんなカテゴリーの製品を準備している」とした。

プロダクトデザイン部 比嘉一真氏